宮澤光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界遺産アカデミー主任研究員である著者が語る世界遺産に関する一冊。
私個人的にも世界遺産検定2級を持っており、著者のブログをよく拝見しており、待望の書籍ということで早速手にとってみました。世界遺産に関する書籍だと、どうしても各国の世界遺産のガイド的な内容のものしか思い浮かびませんが、この著書では、世界遺産の歴史や現状を踏まえながら、著者が選んだ世界遺産の解説などの内容になっています。世界遺産を知るという本ではありません。どうしても世界遺産を賞賛するような内容になりがちなのですが、現在の保存活動の難しさや現代の生活との調和など、現実問題にも目を向けており、より深く世界遺産を知ることのできる内容です。さすが著者は様々な世界遺産の知識をお持ちですので、おそらく1冊だけでは収まりきれない感じです。ぜひ第2弾、第3弾を期待したいところです。
<目次>
第1章 世界遺産はなぜ必要なのか
第2章 世界遺産の考え方
第3章 世界遺産といえばここ!
第4章 意外な世界遺産といえばここ!
第5章 ストーリーで読み解く世界遺産 -
Posted by ブクログ
これまではほとんど知識がなかったので、世界遺産に対する興味と解像度が少しだけ上がりました。写真が少ししかないのでネットで画像を調べながら読みました。
「何のために世界遺産に登録したのか?」 ”後の世代に残すため”という理由があると思いますが、そこに至るまでいろんな歴史や世界情勢があって、それぞれ違うということも理解したうえで見学(する機会があれば)したいものです。
破壊されたままを残すか、かつてのように美しく再建させて残すか。歴史地区にはこういう闇の部分もあります。
また、世界遺産のアンバランス(ヨーロッパが多い)を解消すべく、「グローバル・ストラテジー」によって、あまりメジャーな観光地ではない場所も登録されるようになったそう。
伊勢神宮が世界遺産に登録されていないのは、20年に一度「遷宮」を行なっており、世界遺産保護の考え方と違うから。一方で下鴨神社の敷地内にマンションが建てられたのは、保護の資金面の事情があったりします。その場所ならではの事情を知るのも世界遺産の楽しみ方のひとつですね。 -
Posted by ブクログ
世界遺産について、分かりやすくまとめられた一冊。
知らなかったことが多く、とても勉強になった。
2022年2月時点でその数は1150件ほど。
保護の継続が難しく、リストから削除された例もあるとのこと。
世界遺産の歴史は遺産の保護の歴史、ということが胸に響いた。
ナイアガラは自然の保護という点では遅れており、あんな素晴らしい景色なのに、今も世界遺産に登録されていないようだ。
また、富士山は自然遺産ではなく文化遺産とされているが、その理由も知ることができた。
成層火山の地理的な価値では既に世界遺産登録されている山があり、生態系の価値でも飛び抜けた希少性がなかったために、自然遺産としての登録は困難だった、とのことだ。
一方、文化では、「万葉集」「竹取物語」「富嶽三十六景」をはじめ、日本の文学や絵画にも取り上げられるなど、日本人の文化に深く根付いてきたため、文化遺産ということになったとのこと。
日本で1番行きやすい世界遺産は、ルコルビュジエの建築作品、上野の国立西洋美術館。一見、そこまで派手でも目を見張るほどの美しさもないため、ここが世界遺産だと言うことは知らない人の方が多い気がする。
海外で行ってみたい世界遺産は、カンボジアのアンコールワットと、ギリシャ神話好きとしてはトルコのトロイアの考古遺跡も見てみたい。
世界遺産は奥が深そう。他の本も読んで勉強してみようと思います。