真弓常忠のレビュー一覧

  • 古代の鉄と神々

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    鉄を主軸に語られる、古代の姿。

    弥生時代には国内製鉄が行われ、製鉄と鍛治は段階を経て高度化する。そしてそのヒントは祭祀の場に残っている、という説を展開します。

    本書によると、弥生時代の製鉄とは「褐鉄鉱」を用いていたとしています。やがてより硬く腐蝕しにくいタタラ製鉄の技術に代わられていく。

    その流れと鉄の影響を、各地の神社祭祀、地名、史書、伝承、考古などの様々な面から、可能性を見出しています。

    褐鉄鉱は湿原の葦などの根元に塊としてできる。
    その鉄を用いて、稲作が進められる。
    「豊葦原の瑞穂の国」は鉄と稲の両輪を示すものである…。

    本書は昭和60年に刊行されたものの文庫化ですが、古さを感

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    2020年09月16日
  • 大嘗祭

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    ・平成から令和への代替はりである。だからこんな本が出るのだらう。そしてそれを読む人間もゐる。といふことで、私も真弓常忠「大嘗祭」(ちくま文庫)を読んだ。おもしろいといふより分かり易い書であつた。私は気にならなかつたのだが、この真弓先生は皇學館大学に学び、そして皇學館大学で教へた人である。 八坂神社等の宮司も務めてゐる。神社本庁の教学顧問でもある。神社神道、国家神道に非常に深く関係した人である。さういふのがあちこちに散見される。これが気になる人がゐるかもしれない。しかし、これを気にしてゐたら大嘗祭のことを知ることができないのではないかと思ふのは私の思ひ込みであらうか。そんな神道色豊かな書であつた

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    2019年07月12日