かわかみじゅんこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編のオムニバス形式だが、それぞれの作品にそれぞれの「どうしようもなく〇〇な感じ」と言う雰囲気がある。「うるわしい人」の、好きだからこそよそ者じゃない花ちゃんが撮れてしまうカメラマン秋田の苦悩など、後少しなのにぃ、と言うもうちょっと感が凄くいい。一番のお気に入りは「ギターとピーピーのアンプ」。ギタリストのよっちゃんが女と出て行っても辛抱強く待っている俊彦。帰ってきたよっちゃんに浮かれまくる俊彦。よっちゃんは俊彦の本当の気持ちに気付いてないかもしれんが、よっちゃんのギターが泣くほど好きな俊彦は案外幸せの絶頂かも、と思ったりする。巻末3作の、女の子になりたい「たかこ」と、ダンス好きな女子レイ子の漫