SFマガジン編集部のレビュー一覧

  • 恋する星屑 BLSFアンソロジー

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    12名の作家さんのBLSFアンソロジーということで、読み応えが凄かったです!
    時間が無く読み終えるのに数日費やしました。
    一作づつ感想を、と思いましたが根性が無く(笑)
    全てに作家さんそれぞれの作風が現れているので(存じ上げない作家さんも数名おられるけれど)楽しく読めました。
    SFなのであまり詳しくない私は理解しにくい内容もありましたがそれでも読むことが出来て良かったです。

    とある先生は先生らしさが凄すぎて笑えない内容なんですけど苦笑いの連続でした。(ラストは怖かった)
    どれが一番は選べなかったです。

    BL好きな皆さん、未読な方はぜひ読みましょう!!

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    2024年10月26日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    ああ何て濃密で幸せな読書時間。
    百合という表現は好きではないのですが、百合という表現でしか言い表せない関係性をSFで体現する面白さ。まだSFに慣れていない脳が未知の刺激に反応する悦び。テーマアンソロジーの魅力を恐ろしいほど味わいました。

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    2023年09月02日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    どの作品も楽しめたアンソロジー、なかなか珍しい。「キミノエスケープ」は雰囲気はめちゃ良いけど百合?という感じだったが。不在の百合、むつかしい。 特に好きなのは耽美的な「彼岸花」と直球な「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」。お姉さまとの交換日記で少しずつ語られる感情がとても良い…。「色のない緑」も悲しくもグッとくるものがあった。文法としては成立しても文章としての意味がない…それを人生に投影してしまう隠喩にもなる、と。身につまされる…

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    2022年01月16日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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     表紙に踊るは百合SFアンソロジーなる文字。そして裏の内容紹介を読めば、目を惹くのは『ソ連百合』なるパワーワード。

    「これはネタに走りすぎだろ…」などと読む前まで思ってました。スミマセン…、早川書房さんと担当編集さんと収録作家の皆さんetc. いやはや、これはすごい!

     SFと一言で括ってはいるものの、収録作品の幅はかなり広い! 宇宙ものもあれば、言語SFあり、ファーストコンタクトもの、共感覚、人類消失、妖怪、意思情報のエネルギー化、霊界との交信、前世の記憶…。

     結構ハード目のSFもあれば、ソフトなものに変化球、果てはマンガの作品まで、本当に多種多様。ある意味SFの見本市でもあります。

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    2019年07月09日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    24:よいアンソロジーでした。正直、「百合SF!」って大々的に宣伝しなくてもどんどん売れて欲しいし、それだけの力のある作品が揃ってると思う。こうして、いわゆる「パワーワード」を冠することで、新しい客層にリーチするならそれも商業的な戦略として正しいのかもしれないけど、若干モヤりはします。

    後半、書き下ろし三作が凄かった。作風としていちばん好きなのは「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」やけど、正統派?百合の「海の双翼」の儚さと美しさ、「色のない緑」で描かれる言葉と感情、どれも方向性が違ってどれも読みたかった作風。
    肉体関係が描かれる作品がほぼなく、ほとんど比喩に留まるのが好みでした。

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    2019年07月03日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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     2019年6月に行われた「ハヤカワ文庫の百合SFフェア」、その肝となるのがこのアンソロジーだ。雑誌の重版は基本的にないと言われるなか、3刷となって話題になったSFマガジンの百合特集に掲載された5編に加え、新たな書下ろしが4編収録されている。

     そのどれもが傑作なのだが、まずはまえがきを読んでほしい。編集部の”百合丸”こと溝口力丸氏は、まえがきの中で百合について「2019年現在では「女性同士の関係性を扱うもの」という幅広い共通認識」とひとまずの定義をしている。「2019年現在」という文言からも分かるように「百合」という創作ジャンルが何を示すかということは非常に曖昧で、個人的な感覚では「女性同

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    2019年07月01日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    ネタバレ

    一話目の『キミノスケープ』が導入としてあんまりきれいで、期待が胸の中でブワッと広がるのが感じられた。これから出会う貴女のことを考えずにいられない素敵な一作目。
    百合的な要素も含めて一番好きだったのは、『海の双翼』
    あなたのことはなんでも分かるはずだったのに、その全てを壊してあなたを新しくしてしまう存在が現れてしまった、その絶望と焦燥感、触れ合うことのない心。かたや新たな出会いはどれだけ遠い存在でも心を通わせることができることをキラキラと主張していて、関係性の対比に苦しくなる。その苦しさが愛おしかった。

    あと読みながらこれってNTRか…と思っていた。

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    2024年11月06日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    ネタバレ

    全体的に、静かで、透明で、淡々としているなあと思う。そのかんじがとても好ましい。
    それが百合だからなのか、SFだからなのか、その両方だからなのかは分からないけど。
    百合ジャンルももっと読んでみたいな、と思った。

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    2024年04月21日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    まず表題と装丁が百合SFアンソロジーにピッタリでセンス高い。
    『キミノスケープ』は自分以外誰もいないはずの世界で、姿の見えない誰かの痕跡を見つけていく一人旅。
    注目すべきはこれが「あなた」を主人公にした二人称視点の旅小説ということ。
    小説の世界に入りこんで自由に旅する自分を想像して、有り得ないほど癒された。今すぐここに行きたい。。。
    他『四十九日恋文』『色のない緑』も好き。

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    2023年07月17日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    百合SF短編集。百合と言ってもさほど濃厚な百合表現のある作品はない。どれも短編の醍醐味を味わえる良作だが、中には自分の読解力ではついていけない作品もあった。お気に入りは『四十九日恋文』。四十九日が終わるまで死者と1日1回メッセージできる世界。文字数は49文字から1日1文字減っていく。最後の49日目、果たして死者とどんな1文字を送りあうか。

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    2023年04月15日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    世界初の百合SFアンソロジー。幅広い意味での「女性同士の関係性を扱うもの」を集めただけあって、著者それぞれの百合の捉え方が面白い。どの短篇も面白いが、中盤のソ連百合の南木義隆「月と怪物」にやられ、最後の小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」に止めを刺された。最後に強烈な百合の王道を持ってくるあたり、編集者の力の入れ具合が感じられる。

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    2021年08月15日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    好: 森田季節「四十九日恋文」/伴名練「彼岸花」/小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」

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    2020年12月02日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    女性どうし互いを思いやる気持ちが美しく描かれた良質なSF短編集。特に、陸秋槎「色のない緑」は、亡くなった親友との思い出話と人工知能による翻訳に対する議論から彼女が亡くなった真意が浮かび上がる不思議な展開がとても印象に残った。

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    2020年05月06日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    普段は全くと言って良いほど立ち入らないSFコーナーで『ハヤカワ文庫の百合SFフェア』を発見し、第一の衝撃を受けた。えっ?百合フェア??そのジャンル、公でやって良いの???と思って(百合含め特殊な性癖が関係している嗜好品は陰でこっそり嗜むものだと認識していたので)。

    SFは苦手だ。でも、百合は読みたい。
    ということで世界初の百合SFアンソロジーを読んでみた。
    端的に言って普通に面白かった。
    個人的に気に入ったのは『四十九日恋文』『彼岸花』『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』なのだが、特に『彼岸花』が一番のお気に入り。SFといえばSFなんだろうけれど、ちょっとファンタジーな風味を感じられる

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    2019年11月24日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    ネタバレ

    百合目当てというより、伴名練さんと陸秋瑳さんの短編を目当てに手にしました。佳作ぞろいで当たりでした。伴名さんはややホラー気味、陸さんは言語研究などが難しいテーマ。最後の小川一水さんの短編が活劇風で楽しくよめました。お気に入りは、森田季節さんの「四十九日の恋文」。別れの日に向けて揺れ動く2人の表現力が楽しくも、切ない物語でした。

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    2019年11月20日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    ネタバレ

    ”百合とSFをテーマにした世界初の”とオビで謳っているのが謎なアンソロジー
    登場人物が女の子だったり女性だったりするだけ

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    2019年06月29日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    長編版「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」が最高だったのでこちらも購入。上述の作品の他、「四十九日恋文」「彼岸花」「月と怪物」「色のない緑」が特に好みだが、非常に上質な粒揃いの短編集でどの作品も大変楽しめた。SFというジャンルについては不勉強だけれど、なるほどセンス・オブ・ワンダーとはこういうことか、他のSF作品にも触れてみたいと唸る一冊だった。特に世界観が好きなのは「彼岸花」「色のない緑」、登場人物の関係性が好きなのは「四十九日恋文」「月と怪物」。TCRは相変わらず全てが最高。

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    2021年07月28日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    ジャンルという概念は定義不可なので固執する必要はないのだけれど、好きな傾向というものはあって、でも求めているのは今まで読んだことがないものであって、ということで、国境のない広大な「SF百合」のためのアンソロジー。
    書き下し三作は、前衛的(?)SF百合、王道SF、王道百合、みたいな分かりやすさがある。これは、意図的に書き分けてもらっているのかなあ。どちらであっても、職業的なすごさを感じる。

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    2019年09月24日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    ネタバレ

    宮澤伊織「キミノスケープ」★★★
    森田季節「四十九日恋文」★★★
    今井哲也「ピロウトーク」★★★
    草野原々「幽世知能」★★★
    伴名練「彼岸花」★★★★★
    南木義隆「月と怪物」★★★
    櫻木みわ、麦原遼「海の双翼」★★★★
    陸秋槎「色のない緑」★★★
    小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」★

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    2019年11月08日
  • アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

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    さて、どのお話が好みかな?と読み始め…

    「四十九日恋文」と「色のない緑」が好きかな。

    四十九日恋文より。
    限られた文字数だからこそ、たくさんの思いを乗せられるのが、うたの良いところ◎


    色のない緑より。
    文法的には成立するけど文脈は成立しない…
    でもある文脈では意味を成すかもしれない。

    意味があるようでない言葉も、ないようである言葉も、良いと思うけどね。無用の用?
    すきまがないと、息が詰まっちゃうよ。

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    2019年07月24日