SFマガジン編集部のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
12名の作家さんのBLSFアンソロジーということで、読み応えが凄かったです!
時間が無く読み終えるのに数日費やしました。
一作づつ感想を、と思いましたが根性が無く(笑)
全てに作家さんそれぞれの作風が現れているので(存じ上げない作家さんも数名おられるけれど)楽しく読めました。
SFなのであまり詳しくない私は理解しにくい内容もありましたがそれでも読むことが出来て良かったです。
とある先生は先生らしさが凄すぎて笑えない内容なんですけど苦笑いの連続でした。(ラストは怖かった)
どれが一番は選べなかったです。
BL好きな皆さん、未読な方はぜひ読みましょう!! -
Posted by ブクログ
表紙に踊るは百合SFアンソロジーなる文字。そして裏の内容紹介を読めば、目を惹くのは『ソ連百合』なるパワーワード。
「これはネタに走りすぎだろ…」などと読む前まで思ってました。スミマセン…、早川書房さんと担当編集さんと収録作家の皆さんetc. いやはや、これはすごい!
SFと一言で括ってはいるものの、収録作品の幅はかなり広い! 宇宙ものもあれば、言語SFあり、ファーストコンタクトもの、共感覚、人類消失、妖怪、意思情報のエネルギー化、霊界との交信、前世の記憶…。
結構ハード目のSFもあれば、ソフトなものに変化球、果てはマンガの作品まで、本当に多種多様。ある意味SFの見本市でもあります。 -
Posted by ブクログ
24:よいアンソロジーでした。正直、「百合SF!」って大々的に宣伝しなくてもどんどん売れて欲しいし、それだけの力のある作品が揃ってると思う。こうして、いわゆる「パワーワード」を冠することで、新しい客層にリーチするならそれも商業的な戦略として正しいのかもしれないけど、若干モヤりはします。
後半、書き下ろし三作が凄かった。作風としていちばん好きなのは「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」やけど、正統派?百合の「海の双翼」の儚さと美しさ、「色のない緑」で描かれる言葉と感情、どれも方向性が違ってどれも読みたかった作風。
肉体関係が描かれる作品がほぼなく、ほとんど比喩に留まるのが好みでした。 -
Posted by ブクログ
2019年6月に行われた「ハヤカワ文庫の百合SFフェア」、その肝となるのがこのアンソロジーだ。雑誌の重版は基本的にないと言われるなか、3刷となって話題になったSFマガジンの百合特集に掲載された5編に加え、新たな書下ろしが4編収録されている。
そのどれもが傑作なのだが、まずはまえがきを読んでほしい。編集部の”百合丸”こと溝口力丸氏は、まえがきの中で百合について「2019年現在では「女性同士の関係性を扱うもの」という幅広い共通認識」とひとまずの定義をしている。「2019年現在」という文言からも分かるように「百合」という創作ジャンルが何を示すかということは非常に曖昧で、個人的な感覚では「女性同 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一話目の『キミノスケープ』が導入としてあんまりきれいで、期待が胸の中でブワッと広がるのが感じられた。これから出会う貴女のことを考えずにいられない素敵な一作目。
百合的な要素も含めて一番好きだったのは、『海の双翼』
あなたのことはなんでも分かるはずだったのに、その全てを壊してあなたを新しくしてしまう存在が現れてしまった、その絶望と焦燥感、触れ合うことのない心。かたや新たな出会いはどれだけ遠い存在でも心を通わせることができることをキラキラと主張していて、関係性の対比に苦しくなる。その苦しさが愛おしかった。
あと読みながらこれってNTRか…と思っていた。 -
Posted by ブクログ
普段は全くと言って良いほど立ち入らないSFコーナーで『ハヤカワ文庫の百合SFフェア』を発見し、第一の衝撃を受けた。えっ?百合フェア??そのジャンル、公でやって良いの???と思って(百合含め特殊な性癖が関係している嗜好品は陰でこっそり嗜むものだと認識していたので)。
SFは苦手だ。でも、百合は読みたい。
ということで世界初の百合SFアンソロジーを読んでみた。
端的に言って普通に面白かった。
個人的に気に入ったのは『四十九日恋文』『彼岸花』『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』なのだが、特に『彼岸花』が一番のお気に入り。SFといえばSFなんだろうけれど、ちょっとファンタジーな風味を感じられる