アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー

小説・文芸
1,100円 (税込)

5pt

百合――女性間の関係性を扱った創作ジャンル。創刊以来初の三刷となったSFマガジン百合特集の宮澤伊織・森田季節・草野原々・伴名練・今井哲也による掲載作に加え、『元年春之祭』の陸秋槎が挑む言語SF、『天冥の標』を完結させた小川一水が描く宇宙SFほか全9作を収める、世界初の百合SFアンソロジー。

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アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ああ何て濃密で幸せな読書時間。
    百合という表現は好きではないのですが、百合という表現でしか言い表せない関係性をSFで体現する面白さ。まだSFに慣れていない脳が未知の刺激に反応する悦び。テーマアンソロジーの魅力を恐ろしいほど味わいました。

    0
    2023年09月02日

    Posted by ブクログ

    どの作品も楽しめたアンソロジー、なかなか珍しい。「キミノエスケープ」は雰囲気はめちゃ良いけど百合?という感じだったが。不在の百合、むつかしい。 特に好きなのは耽美的な「彼岸花」と直球な「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」。お姉さまとの交換日記で少しずつ語られる感情がとても良い…。「色のない緑」も悲しくもグッとくるものがあった。文法としては成立しても文章としての意味がない…それを人生に投影してしまう隠喩にもなる、と。身につまされる…

    0
    2022年01月16日

    Posted by ブクログ

     表紙に踊るは百合SFアンソロジーなる文字。そして裏の内容紹介を読めば、目を惹くのは『ソ連百合』なるパワーワード。

    「これはネタに走りすぎだろ…」などと読む前まで思ってました。スミマセン…、早川書房さんと担当編集さんと収録作家の皆さんetc. いやはや、これはすごい!

     SFと一言で括ってはいるものの、収録作品の幅はかなり広い! 宇宙ものもあれば、言語SFあり、ファーストコンタクトもの、共感覚、人類消失、妖怪、意思情報のエネルギー化、霊界との交信、前世の記憶…。

     結構ハード目のSFもあれば、ソフトなものに変化球、果てはマンガの作品まで、本当に多種多様。ある意味SFの見本市でもあります。

     しかし、すごいのはそんなバラバラのSFたちがいずれも、誰かを想う気持ち、あるいは焦がれる気持ちを表現する上で、効果的に機能していること!

     SFと百合、一見何の関係性も脈絡もないジャンルがこんな化学反応を起こすとは…。

     企画された方が、これを狙ってやったかどうかは分かりませんが、とにもかくにも新しいジャンル、もしかすると文学の可能性を開いたアンソロジーかもしれません。

     現実の科学技術が進歩しても、SFというジャンルはそれすらも取り込み、さらに幅を広げ続けているように思います。

     そして百合というジャンルがSFとマッチした事実は、SFの幅の広さと懐の深さを、そしてSFというジャンルの可能性を改めて示したような、そんな気がします。

     大げさに書きすぎたかもしれませんが(苦笑)でも、それだけのことを考えさせてくれた、斬新で新鮮、そして上質なアンソロジーでした。

    0
    2019年07月09日

    Posted by ブクログ

    24:よいアンソロジーでした。正直、「百合SF!」って大々的に宣伝しなくてもどんどん売れて欲しいし、それだけの力のある作品が揃ってると思う。こうして、いわゆる「パワーワード」を冠することで、新しい客層にリーチするならそれも商業的な戦略として正しいのかもしれないけど、若干モヤりはします。

    後半、書き下ろし三作が凄かった。作風としていちばん好きなのは「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」やけど、正統派?百合の「海の双翼」の儚さと美しさ、「色のない緑」で描かれる言葉と感情、どれも方向性が違ってどれも読みたかった作風。
    肉体関係が描かれる作品がほぼなく、ほとんど比喩に留まるのが好みでした。

    0
    2019年07月03日

    Posted by ブクログ

     2019年6月に行われた「ハヤカワ文庫の百合SFフェア」、その肝となるのがこのアンソロジーだ。雑誌の重版は基本的にないと言われるなか、3刷となって話題になったSFマガジンの百合特集に掲載された5編に加え、新たな書下ろしが4編収録されている。

     そのどれもが傑作なのだが、まずはまえがきを読んでほしい。編集部の”百合丸”こと溝口力丸氏は、まえがきの中で百合について「2019年現在では「女性同士の関係性を扱うもの」という幅広い共通認識」とひとまずの定義をしている。「2019年現在」という文言からも分かるように「百合」という創作ジャンルが何を示すかということは非常に曖昧で、個人的な感覚では「女性同士の恋愛」といった狭い範囲から、「女性同士の関係性」といった広い範囲をカバーするようになっていったように思う。

     そんな状況の中「世界初」を謳うこのアンソロジーが、宮澤伊織『キミノスケープ』から始まることには大変意図的なものを感じた。なにせこの作品、登場人物が主人公ひとりしかいないのである。「女性同士の関係性」といっておきながら、関係性を結ぶ相手すらいるのかいないのか分からない作品を「百合」作品だといっていいのか。

     「それでもいい」というメッセージを私は受け取った。そもそもひとつの作品が百合かどうかということは、読み手(もしくは書き手)の主観に委ねられることであって、百合か百合でないかを厳密に区分けするようなものではない。だから当然『キミノスケープ』は百合ではないという意見もあるだろうし、それが間違いということもないのだろう。このような作品をアンソロジーの冒頭に持ってくることで、百合というジャンルのそしてSFというジャンルの懐の深さを示しているように思った。

    0
    2019年07月01日

    Posted by ブクログ

    伴名練の短編目当てで読み始めました。もちろん伴名練の短編単体でも十分お釣りが来るレベルの素晴らしい短編ですが、収録されるそのほとんどに漂う感情の邁進に強い衝撃があります。

    0
    2025年05月11日

    Posted by ブクログ

    まず表題と装丁が百合SFアンソロジーにピッタリでセンス高い。
    『キミノスケープ』は自分以外誰もいないはずの世界で、姿の見えない誰かの痕跡を見つけていく一人旅。
    注目すべきはこれが「あなた」を主人公にした二人称視点の旅小説ということ。
    小説の世界に入りこんで自由に旅する自分を想像して、有り得ないほど癒された。今すぐここに行きたい。。。
    他『四十九日恋文』『色のない緑』も好き。

    0
    2023年07月17日

    Posted by ブクログ

    百合SF短編集。百合と言ってもさほど濃厚な百合表現のある作品はない。どれも短編の醍醐味を味わえる良作だが、中には自分の読解力ではついていけない作品もあった。お気に入りは『四十九日恋文』。四十九日が終わるまで死者と1日1回メッセージできる世界。文字数は49文字から1日1文字減っていく。最後の49日目、果たして死者とどんな1文字を送りあうか。

    0
    2023年04月15日

    Posted by ブクログ

    世界初の百合SFアンソロジー。幅広い意味での「女性同士の関係性を扱うもの」を集めただけあって、著者それぞれの百合の捉え方が面白い。どの短篇も面白いが、中盤のソ連百合の南木義隆「月と怪物」にやられ、最後の小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」に止めを刺された。最後に強烈な百合の王道を持ってくるあたり、編集者の力の入れ具合が感じられる。

    0
    2021年08月15日

    Posted by ブクログ

    好: 森田季節「四十九日恋文」/伴名練「彼岸花」/小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」

    0
    2020年12月02日

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