ウィリアム・ダルリンプルのレビュー一覧
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スコットランド人の著者(ヴァージニア・ウルフの甥!)が、インドで出会った、とくに印象的な9人について語った、という本。
たとえるならば、生の血を継ぎ目に使った家のようだ。内には澄んだ風が流れ、小鳥の囀りが聞こえてくる。いわゆる聖なるもの、と、俗なる、とされるものとが、それぞれの章でそれぞれの関わり方...続きを読むPosted by ブクログ -
一口にインドといっても、広大で豊かな歴史文化があり、同じ位閉ざされた世界にそこでしか生きていけない人々がいます。
そんな9つの物語です。
著者と訳者が素晴らしい文章を綴るので、あっと言う間に読み切ってしまいます。
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現代インドの宗教事情のみならず、ジャイナ教、チベット仏教、イスラム教、ヒンドゥー教など、なかなか知ることのできない在り方、関係性などを少し垣間見せてもらえる著作。またどのように伝統宗教や慣習、文化が生き延びているのか、現代いんどにおける信仰、信者の在り方を知ることのできる素晴らしい本。身近に信仰のあ...続きを読むPosted by ブクログ
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王権の象徴とされた宝石の数奇な運命。
やっぱりリカットで元の半分くらいになってたのねぇ。
テロ組織は論外として、インドやパキスタンが返還を求めているけど、あの熱量の中に放り込んだら戦争や内紛でも起きてどさくさ紛れで今度こそ二度と表舞台には戻ってこない気がする。
いつの間にかどこぞの富豪の宝石箱の片隅...続きを読むPosted by ブクログ -
ウィルキー・コリンズの月長石はダイヤモンドのことだったのか、と納得。そうかなとは思っていたけど、質によってはムーンストーンも価値は相当だろうし、どうかな?と思っていた。
ラホール条約やシク教徒が最近の本でたびたび出てきたけど、こういう背景もあったのかとしみじみ。Posted by ブクログ -
コ・イ・ヌールと呼ばれたダイヤモンド、その大きく光り輝く宝石は、インド、ペルシャ、アフガニスタン、パンジャブといった南アジアに覇を唱えた帝国歴代権力者の権威の証となり、幾多の闘いや流血の中を譲り譲られ、奪い奪われ、遂にはインド亜大陸を支配したイギリスの手中に帰することとなった。その数奇な来歴と凄絶...続きを読むPosted by ブクログ