小池伸介のレビュー一覧
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著者はツキノワグマの研究者。森林生態系における植物-動物間の生物間相互作用にも注目している。
これまでにも、クマや生態系に関連する著書も何冊かあるとのことだが、本書はタイトルからも窺えるように、専門的過ぎず、ごく読みやすい。著者の研究人生奮闘記である。
研究者といっても、著者は、実験室に籠って実験に没頭するタイプでも、理論を組み立てて難問を解決しようとするタイプでもない。野生動物を追うフィールドワークだ。そして追う対象はクマである。
近年、特に今年は、クマの人身事故が相次いでいるが、著者がクマの研究を始めたころは、これほどクマが人里に出てくることはなかったようである。人里どころか山でクマを見 -
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<目次>
第1章 ウンコを集めて卒論を書く
第2章 俺はクマレンジャー
第3章 先生!!研究がしたいです…
第4章 激闘!クマ牧場
第5章 タネをまくクマ
第6章 海外武者修行の旅
第7章 クマ研究最前線
第8章 クマさんのウンコと森を想う
<内容>
ツキノワグマ研究者の半生記。地道な研究の様子が少しコミカルな文章と共に見られる。それにしても著者の執念というか辛抱強さには敬意を表する。そして諦めない心!自然相手の研究は今の日本の風潮とは真逆な方向性なのだが、こうした地道な研究が積み重ねられて、近くはニュースになっているクマ被害対策、遠くは林業や自然保護の流れが作られていくはず -
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この章をまとめよう。2025年のクマによる人身被害は、統計開始以来最悪の事態となった。東北を中心に236人が被害に遭い、13人が死亡した(12月末まで)。市街地での出没が、夏の時点で7割に達し、複数人でいても襲われ、街中を落ち着いて歩くクマなど、従来の事例では説明できない事態もあった。背景には、ドングリの凶作という短期的要因と、40年から50年かけての分布拡大と生息数の増加、バッファーの喪失、警戒心の低下という長期的要因が複雑に絡み合っている。1999年に始まった20世紀型の管理制度は2世紀には通用せず、2023年にようやくガイドラインの方向転換が始まったが、間に合わなかった。
行政は人材