矢口誠のレビュー一覧

  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

    Posted by ブクログ

    【自由研究】人はなぜ老いるのか?④

    この自由研究をしてわかったことは、人類は必ず〈不死〉の研究を始めるだろうということです。
      * *
    未来を予想するとき、たいていユートピア派とディストピア派に分かれますが、著者は人新世を〈罪〉とみた〈罪新生〉を持ち出したり、ディストピア小説『2B RO 2B』を引き合いに悲観的意見を仄めかします。
    逆にシンギュラリティを予言したユートピア派代表?のカーツワイルさんは「劇的な世紀が待っている」と豪語します。(p406)

    チャットGPTを前向きに捉える昨今のAI事情を鑑みると、どうやらカーツワイルさんに分がありそうですが、AIとの共存はやがて、AI無しでは生活出来ないAI依存になる危険性を胎んではいないでしょうか。そこは主体的に生きているようでただAIからの提案を〈選択するだけ〉の人生なのかもしれません。自分が古い考えだけなのかもしれませんが…。

    中には永遠に生きたい人もいるでしょう。未来の世界を見続けたい人や、やりたいことがあり過ぎる人もいることでしょう。そのような人たちには〈死〉の概念がなくなることは喜ばしいことかもしれません。

    もはやSFですが、果たして死のない世界は幸せなのでしょうか?疑問は尽きません…。


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    2023年07月17日
  • ナイトメア・アリー 悪夢小路

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    運命の輪はめぐる。
    伏線が張り巡らされていた、と言うよりは、過去から未来へと人生は繋がっているのだ、ということが暗示されていたように思う。
    途中から転調したように感じて、あれ?と思っていたら、そこから悪夢が始まっていたのだ。もう後戻りもできないまま、運命の輪にからめとられてしまっている。
    でも、モリーが幸せになったことは救いだった。

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    2023年04月15日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    老化に関して、進化生物学者たちが歩んできた過ちを指摘しつつ、寿命を延ばす研究について書かれている本。
    読むのに時間がかかりました。面白くないわけではなはない(回りくどいですね)のですが、なんだろう、読んでは戻り読んでは戻りで、気合が入らないところは、斜め読みし、コラムを飛ばし、ようやく終わった、という感じ。
    2018年の本なので、研究は進んでいることでしょうけど、老化に関する研究は、企業等が秘匿しているのであまり表に出て来にくいらしいので、世間的にはあまり変わってないかもしれませんね。
    まず、老化は「明確な遺伝的プログラムによって引き起こされている」らしいです。
    身体は癒えようとはせず、むしろ反対に自分自身を破壊しようとしているので、老化を防ぐためには自己破壊のプロセスを、生命のシグナルに変換する必要があるというのは衝撃でした。そして機械と同じように身体を使い続けるとガタがくる、というのは誤りで、いつまでも現世代が残っていると次世代の成長を確保できないため、現役世代は老化することで、コミュニティとして多様化と回復力を維持する、ということ。この主張は直感に反するので、詳述されているのですが、それがやや苦痛でした。
    確かに、生物という意味では、植物の中には永遠に育つものがいますし、まったく年を取らない動物や若返る生き物もいます。私たちの身体は長生きするためにベストを尽くしていないんですね、へぇ~そうなんだ。
    面白かったのは、第9章の「長生きするためには」に、実際、寿命が延びたという報告のあるも。
     人間の死亡率を下げることが判明した薬物:抗炎症薬(アスピリン・イブプロフェン)、ビタミンD、糖尿病治療薬(メトホルミン)
    その他、魚油やターメリックは天然の抗炎症薬で、心臓病、脳卒中、認知症の予防効果があるとされます。したがって、自然が体にいいという説は、最高の健康が得られるように進化してきたはずで、体に勝手にやらせた方がいいというのは若者の病気には当てはまるが、老化に関して誤解ということです。
    などなど、面白いところにポストイットを張っていたら、結構な数になったので良い本だと思うのですが、もともとは、若返る動物であるベニクラゲの話を知りたかったので、評価としては★3つにしました。

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    2022年01月01日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

    Posted by ブクログ

    ドーキンスの「利己的な遺伝子」では説明がつきにくい「集団のための自殺」コードについての解説。
    有性生殖という生き残り戦略は種(交配を継続できる程度の遺伝子の近さ)という括りを前提としている以上、種の絶滅を回避するための老化プログラムが埋め込まれているのは、ネオダーウィニズムの科学者が毛嫌いするほど変な話では無く、腹落ちした。

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    2020年07月24日