矢口誠のレビュー一覧

  • バイデンの光と影

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    【バイデンは「つながること」に対して飽くなき欲望を持っている】(文中より引用)

    政治家としての輝かしいキャリアを築き上げながら、私生活では絶望の淵を覗くような経験も持つバイデン大統領。その人となりを描きながら、バイデン大統領が米国にどのような影響をもたらすかを考察した作品です。著者は、ピューリッツァー賞作家のエヴァン・オスノス。訳者は、編集者を務めたこともある矢口誠。

    過去のエピソードにも足を運びながら、的確に人物像を描き出していく筆がお見事。また、その人物像から導き出されるバイデン大統領の可能性と限界に関する指摘も唸らされるものがありました。本人へのインタビューも興味深い内容が多く、バイ

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    2021年08月31日
  • 遺伝子学者が教える ケンブリッジ式絶対真実のダイエット

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    遺伝学の学者が、それこそ色々なダイエット法を遺伝学的にぶんせきする。
    家族の病気をなんとかしようと食事法を各種あたって見て、しっくり行かない部分をよみとくことができた。昨今のダイエットブームやアメリカ健康オタクのダイエット法がリン率する中、真反対の方方などに困惑することがままあるが、
    思ったとおり個人差が大きいものだったといえる。
    夫婦でほとんど同じものを食べていて、方や色々病気になり、いっぽう私はさほど大きな怖いことはない。この事実を鑑みて違いを分析して食べるものを検討するのが正しいということだ。ダイエット法に悩まされている方にはおすすめできる。

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    2021年06月02日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

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    まさに目からウロコが落ちる話ばかり。
    結論的に言うと、生物の寿命と老化現象というのは未だ未解明の部分が多い。そもそも、生物の細胞は自己修復と複製を繰り返すことにより新しくなり新たな細胞に生まれ変わる。このシステムが壊れなければ老化をするはずがない。(植物は老化せず、何百年も生きる樹木があることは誰でも知っている)しかし、実際はそうではない。
    著者は、「生物の寿命は、個体によるのではなく、種族全体、ひいては生態系全体を守る為に遺伝子により決まっている」と主張する。
    例えば、牧草とウサギとキツネの関係を考えてみると、ウサギの寿命が高すぎれば、ウサギの数が多くなり、ウサギの住んでいる場所の牧草を食べ

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    2019年02月15日
  • キル・ショー

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    本編前の編集者覚書の時点で父親刑務所いるの分かってるし、どうすんの?と思ったけどしっかりミステリーとしても面白いし、社会への問いかけ的な要素あり考えさせられる。バズりと匿名文化の弊害や陰謀論、リアリティショーの裏表、リベラリズムと白人男性の立場など、この話が実際に起きているかのような説得力がある。ヤフコメ民とかX廃人の皆様に読んでほしい一冊。

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    2024年06月04日
  • キル・ショー

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    アメリカの田舎町で起きた少女失踪事件から10年後、その顛末を多数の証言から描き出すドキュメンタリー風ミステリー小説。以前読んだ『トゥルー・クライム・ストーリー』と似た構成だが、メタな仕掛けを仕込みまくってあちこちに振り回されるような『トゥルー〜』と異なり、こちらはもっとシンプルで読みやすく、社会風刺の要素も強い。実録犯罪ものはよく鑑賞するし、恐らく今後も読んだりするが、たまにはこういうので冷や水を浴びておくのがいいと思う。

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    2024年05月04日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

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    人間をはじめ老化していく生物、老化しない生物、老化どころか死をむかえる前に若返る生物の話はとても興味深いです。
    老いることはなぜ遺伝子にプログラムされているのか。老化を排除することは可能なのか。

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    2020年09月11日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

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    すごく興味深くて面白いけど、言ってることが難しくて私の脳では処理落ちしてしまうのが残念。10行読んで眠くなる、続き覚えてないので同じところを何度も読み返す。
    とりあえずビタミンD買っちゃったよ。

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    2020年02月11日
  • キル・ショー

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    ネタバレ

    犯罪実話とリアリティショーの組み合わせで、するする面白く読めてしまいながら、そんな自分に後ろめたさを感じるという読後感をもたせるイヤミスになっている。

    白人男性がなぜ打たれ弱いのかなどの社会学的考察がはさまれていて、アメリカを知る一助にもなった。

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    2024年09月11日
  • キル・ショー

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    ネタバレ

    アメリカの田舎町で16歳の少女が失踪した。事件の解決のため、あるいは視聴率のため、テレビ番組のリアリティショーが制作されるが、事件は意外な展開に・・・

    全編が事件の10年後に関係者にインタビューという形式で書かれている本作。もう序盤から「あれがなかったら彼女は今も生きて・・」とか剣呑なことばっかみんな言ってる。なにがどうなるんだ?そして彼女はなぜ死に至ったのか?となかなかにスピード感があって楽しめました。インタビュー形式っていうのも最初は戸惑ったもののなれると読みやすくも感じたし。

    しかし結局のところ誰が悪かったんだろうか?作中でも何度も言及されてるけども何か一つ違っただけでここまでにはな

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    2024年08月21日
  • キル・ショー

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    過去に起きた少女失踪事件について、関係者によって語られていく真相。当時、自分の娘の捜索の一助になればとリアリティーショーの出演を承諾したことをきっかけに思わぬ方向に話は進んでいく。ドキュメンタリー形式で進むストーリーは意外にも読みやすく、話も頭に入ってきやすかった。

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    2024年05月26日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

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    興味深くて面白い!と思うところと何を言ってるのかいまいち分からず通り抜けるゾーンが短いスパンで交互にやってくる。

    運動は大事だし食べ過ぎは良くなくて適度なストレスは寿命が延びる

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    2024年02月21日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

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    【自由研究】人はなぜ老いるのか?④

    この自由研究をしてわかったことは、人類は必ず〈不死〉の研究を始めるだろうということです。

    未来を予想するとき、たいていユートピア派とディストピア派に分かれますが、著者は人新世を〈罪〉とみた〈罪新生〉を持ち出したり、ディストピア小説『2B RO 2B』を引き合いに悲観的意見を仄めかします。
    逆にシンギュラリティを予言したユートピア派代表?のカーツワイルさんは「劇的な世紀が待っている」と豪語します。(p406)

    チャットGPTを前向きに捉える昨今のAI事情を鑑みると、どうやらカーツワイルさんに分がありそうですが、AIとの共存はやがて、AI無しでは生活出来な

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    2023年07月17日
  • ナイトメア・アリー 悪夢小路

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    運命の輪はめぐる。
    伏線が張り巡らされていた、と言うよりは、過去から未来へと人生は繋がっているのだ、ということが暗示されていたように思う。
    途中から転調したように感じて、あれ?と思っていたら、そこから悪夢が始まっていたのだ。もう後戻りもできないまま、運命の輪にからめとられてしまっている。
    でも、モリーが幸せになったことは救いだった。

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    2023年04月15日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

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    ネタバレ

    老化に関して、進化生物学者たちが歩んできた過ちを指摘しつつ、寿命を延ばす研究について書かれている本。
    読むのに時間がかかりました。面白くないわけではなはない(回りくどいですね)のですが、なんだろう、読んでは戻り読んでは戻りで、気合が入らないところは、斜め読みし、コラムを飛ばし、ようやく終わった、という感じ。
    2018年の本なので、研究は進んでいることでしょうけど、老化に関する研究は、企業等が秘匿しているのであまり表に出て来にくいらしいので、世間的にはあまり変わってないかもしれませんね。
    まず、老化は「明確な遺伝的プログラムによって引き起こされている」らしいです。
    身体は癒えようとはせず、むしろ

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    2022年01月01日
  • 若返るクラゲ 老いないネズミ 老化する人間

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    ドーキンスの「利己的な遺伝子」では説明がつきにくい「集団のための自殺」コードについての解説。
    有性生殖という生き残り戦略は種(交配を継続できる程度の遺伝子の近さ)という括りを前提としている以上、種の絶滅を回避するための老化プログラムが埋め込まれているのは、ネオダーウィニズムの科学者が毛嫌いするほど変な話では無く、腹落ちした。

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    2020年07月24日