矢口誠のレビュー一覧
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【バイデンは「つながること」に対して飽くなき欲望を持っている】(文中より引用)
政治家としての輝かしいキャリアを築き上げながら、私生活では絶望の淵を覗くような経験も持つバイデン大統領。その人となりを描きながら、バイデン大統領が米国にどのような影響をもたらすかを考察した作品です。著者は、ピューリッツァー賞作家のエヴァン・オスノス。訳者は、編集者を務めたこともある矢口誠。
過去のエピソードにも足を運びながら、的確に人物像を描き出していく筆がお見事。また、その人物像から導き出されるバイデン大統領の可能性と限界に関する指摘も唸らされるものがありました。本人へのインタビューも興味深い内容が多く、バイデン大統領を知る上で格好の一冊かと。
たまになんとも言えない深みのある表情を見せるんですよね☆5つ -
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遺伝学の学者が、それこそ色々なダイエット法を遺伝学的にぶんせきする。
家族の病気をなんとかしようと食事法を各種あたって見て、しっくり行かない部分をよみとくことができた。昨今のダイエットブームやアメリカ健康オタクのダイエット法がリン率する中、真反対の方方などに困惑することがままあるが、
思ったとおり個人差が大きいものだったといえる。
夫婦でほとんど同じものを食べていて、方や色々病気になり、いっぽう私はさほど大きな怖いことはない。この事実を鑑みて違いを分析して食べるものを検討するのが正しいということだ。ダイエット法に悩まされている方にはおすすめできる。 -
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まさに目からウロコが落ちる話ばかり。
結論的に言うと、生物の寿命と老化現象というのは未だ未解明の部分が多い。そもそも、生物の細胞は自己修復と複製を繰り返すことにより新しくなり新たな細胞に生まれ変わる。このシステムが壊れなければ老化をするはずがない。(植物は老化せず、何百年も生きる樹木があることは誰でも知っている)しかし、実際はそうではない。
著者は、「生物の寿命は、個体によるのではなく、種族全体、ひいては生態系全体を守る為に遺伝子により決まっている」と主張する。
例えば、牧草とウサギとキツネの関係を考えてみると、ウサギの寿命が高すぎれば、ウサギの数が多くなり、ウサギの住んでいる場所の牧草を食べ尽くしてしまい、結論としてウサギの群れ全体が絶滅してしまう。そしてウサギを食べるキツネも絶滅する。ウサギの種族は種族全体を守る為に寿命を短く設定し、種族全体を守っている。そしてキツネもウサギを食べ尽くさないようキツネの個体数が寿命により調整されている。そして老化はなぜ起こるかというと、老化し、逃げ足の遅くなったウサギをあえてキツネに食べさせることにより、繁殖が可能な若いウサギを守っているのである。
さらに、遺伝子はすごい仕組みが隠されている。
生物は飢餓状態や高ストレス状態にさらされた時の方が、長生きする。これはどの生物の実験によっても明らかになっている。
著者は、この仕組みを「通常の環境では、体はできる限り長生きしようとはしていないのだ。おそらく自然は、平和時には死亡率を高くして、ストレスのある状況では死亡率を低めたいのである」と論じている。つまり、環境が良く、食べ物も豊富な時は、何もしなくても生物は増えていってしまうので、それを調節するために老化を促進し、寿命を短くする。そして、環境が激変し、食料の無いような状況では生物はバタバタと勝手に死ぬので、種族の絶滅を防ぐために老化現象を発現させず、寿命を高めるのである。
これらの理論を踏まえて、本書では人間の老化を防ぎ、寿命を伸ばすには、遺伝子に、「今は飢餓状態に近いので老化現象を発現させなくてよい」と誤解させればいいのだと説いている。
筆者は、化学技術、機械技術等の進歩により、「将来、人間は老化、寿命を克服し、1000年生きる時代がくる」と予言している。そうなった時、地球が将来、何百億、何千億に増えるであろう死なない人間を抱えたままで、今の地球環境をどう保つかが問題となることも論じている。
筆者は、老化現象を抑えるため週に1度絶食をしていて、極めて健康だそうだ。本書には老化現象を抑えるサプリメントから食事の取り方まで、詳細に記載されている。1000年生きることを目標にしたいと思っている人はもちろん、思ってない人も是非読んでほしい一冊。 -
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名探偵ジェリコのキャラに爆死! 今年もっともエグみが強い作品、奇抜なミステリーを欲している人は読み逃せません
■あらすじ
移動遊園地フェアグラウンドのトレーラーハウスで暮らすジェリコ、かつて刑事だった彼は容疑者を殴ってしまい職を失っていた。ある日彼のもとに、連続殺人事件を捜査してほしいと依頼が届く。その事件は猟奇的な事件で、さらにジェリコの先祖が関連しているらしいのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
イギリスの見世物小屋を舞台に、サイコな事件に巻き込まれる私立探偵小説。
今年もっともエグみが強いミステリーのひとつですね。なにせ本作で扱われている題材をあげるだけで強烈でして、人によっては敬遠してしまうかもしれない。ただ奇抜な作品を欲しているひとは、絶対読みの逃せない一冊ですね。
本作で語らなきゃいけないのは、まず主人公のジェリコ。元刑事、元受刑者、同性愛者、トレーラーハウスで無為な人生を生きているというアクの強い男。これだけでなんとなく性格や容姿がイメージできてしまう。
そんな彼から吐き出させるセリフが迫力があっていいんすよ、映画のスクリーンから飛び出てきそうな臨場感なの。さらにはロマンスシーンも多々あるんだけど、感情表現の豊潤で、かなり生々しいんです。彼の魅力に引き込まれるというより、吸い込まれてしまうような、そんな感覚がしました。
そして本作で語れる事件や犯罪も、猟奇的かつ下品なアプローチなんです。捜査をしていくうちに、その背景もしっかりとハードコアでインパクト大。ほんと… こんな軽いトーンでは書けないような内容、許せない犯罪の数々です。
ミステリーとしても終盤の展開は目を見張るものがありました。遠慮なくこれをやってくるのねって驚く。でもあらためて振り返ってみると、筋道のあるストーリーで納得できちゃうんすよ。あつかってる題材や事件は粗暴で荒々しいんだけど、ミステリーしてもちゃんと大技決めてくるなって感じです。
今後も話題になりそうなシリーズですね~、面白かったです!
■ぜっさん推しポイント
ひとつ警告をしておくと、読めば読むほど洗脳されちゃう作品です。偏った意見を、まるで正義であるかのように語るセリフには注意したいですね。
そのくらい文章のひとつひとつが重く、濃厚なのが本作の魅力。国内作品ではあまり見られない作風ですよ、ぜひチャレンジしてみて下さい。 -
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3人の子供を惨殺した犯人、レニー・ケリガンを激情に駆られ半殺しにしてしまった結果、刑事の職を追われ服役することになったスコット・ジェリコ。
仮釈放になった彼は、かつて忌み嫌っていた生家である、移動遊園地を営むトラヴェラーたちのもとに戻り、無気力な生活を送っていた。
そんなジェリコにトラヴェラーたちに伝わる伝説をなぞるかのような猟奇的な見立て殺人の調査が依頼される...
「どうしてこれに気づかなかったのか」という千街晶之の帯に惹かれて内容紹介すら見ずに読み始めたのだが、作風的には全く本格ミステリではなく、バイオレントでやさぐれたハードボイルドといったところで、読み始めた時はちょっと失敗したかと思ってしまった。だが見立て殺人にまつわる謎が謎を呼ぶ展開は本格ミステリ的な興趣に満ちている。
恩師であるギャリス警部との友情、執拗にジェリコに付きまとうレニー、かつての恋人ハリーとの再会など、小説としても魅力的な部分が多く、展開もスリリングでどう決着するのか予想がつかない中、最終的に明かされるのは強烈に人工的かつえげつない真相でなかなかの衝撃度。
多少の強引さは否めないが、アクロバティックなトリックに翻弄される快作。次作にも期待。 -
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ギレルモ・デル・トロ監督の描くレトロでノスタルジックさに又もや引き込まれてしまった。『シェイプ・オブ・ウォーター』『パンズ・ラビリンス』などと並んで愉しんだ。”ナイトメア・アリー”のカタカナタイトルは一見女性の名前と思ったが、nightmare alleyで悪夢の路地という意味合いだった。主人公のスタントンを演じた ブラッドリー・クーパーの醸し出す雰囲気が絶妙だった。スタンがサーカスの見世物小屋へたどり着くシーンでは『グレイテスト・ショーマン』を思い出す。スタンは見世物小屋でコールド・リーディングの手法を知る。コールド・リーディングを用いて亡くなった人たちとの霊界を結ぶショーで財界や政界の大物を相手に大成功を収めていくのだが・・・。そのショービジネスのパイプ役となるリッター博士、ケイト・ブランシェットが妖艶で謎めいた精神科医を演じていて闇が深まっていく。トニ・コレットやルーニ・マーラの女性陣にウィレム・デフォーらも怪奇と闇の世界を際立たせる。スタンが闇に呑まれ辿り着く場所は、冒頭シーンで暗示されていたのだろう。nightmare alleyに陥った者が這い上がるのは難しい。
雨の日に鑑賞する打って付けの作品でした。 -
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失踪した16歳のサラという高校生を捜索するため「サラを探して」というリアリティ番組が製作され、その放映にアメリカ国民の多数が熱中するが、最後には悲劇的な結末となってしまった…という事件について、事件に携わった関係者たちに10年後にインタビューして、当時何が起こったのか探っていくノンフィクション…という体裁のミステリ。
最初から最後まで、関係者へのインタビューのみで構成されている。
本文冒頭に「インタビューに答えてくださった方々」として列挙されている登場人物一覧を見ると、サラの父が服役中と書かれていて、盛大なネタバレかと思ったが、そんな単純な話ではなかった。
全てがインタビューで構成されているので、主観的な主張や好き嫌いが入り乱れていて興味深い。
登場人物は多いが、書き分けがハッキリしていて非常に読みやすく、とても楽しめた。 -
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ネタバレ・あらすじ
10年前にアメリカの田舎町フレデリックで16歳の女子高生サラが失踪した。
リアリティ番組をプロデュースしているケイシーはその事件に着目し、サラ失踪事件のリアリティ番組を制作した。
無事に事件は解決したが、失踪事件を現在進行形で放送するという手法が及ぼした影響は大きかった。
10年後に家族、友人、学校関係者、警察関係者など当時事件に関係した人たちにインタビューを実施し、事件とその番組の総括をする本。
というテイの実録犯罪風ミステリー。
・感想
最近よく題材にある犯罪実録風ミステリー×リアリティショーの作品。
リアリティ番組に全く興味を持てない、楽しみ方も分からないから熱狂する人たちの気持ちが理解できなかった。
それが作品を読むにあたり集中できなかった理由かも。
他人の生活とかどうでも良くない?他人がどうこうすることに刺激も何もないけどなぁ…って思いながら読んでいた。
起承転結の起承転までは、少し退屈だったんだけど結(事件後の登場人物の描写)は好きだった。
結局、一過性の刺激だけを求めて他人の人生を消費してた人たちってだけ。
特にブランドンが最悪に気持ち悪すぎて、そこが良かった。 -
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ネタバレアメリカの田舎町で16歳の少女が失踪した。事件の解決のため、あるいは視聴率のため、テレビ番組のリアリティショーが制作されるが、事件は意外な展開に・・・
全編が事件の10年後に関係者にインタビューという形式で書かれている本作。もう序盤から「あれがなかったら彼女は今も生きて・・」とか剣呑なことばっかみんな言ってる。なにがどうなるんだ?そして彼女はなぜ死に至ったのか?となかなかにスピード感があって楽しめました。インタビュー形式っていうのも最初は戸惑ったもののなれると読みやすくも感じたし。
しかし結局のところ誰が悪かったんだろうか?作中でも何度も言及されてるけども何か一つ違っただけでここまでにはならないよな。ゲームですべての選択肢を間違えて至ったバッドエンドのような。
憔悴しきった父親がなんとも哀れでそれでいて無反省のケイシーとの対比が。まあたしかに父親の選択間違いが一番問題ではあるんだけど。。。