自分の中で思い入れのあるものって、
なかなか言葉にしにくいのですが。
THEMATCHで那須川天心選手と試合が決定する前から、
武尊選手のことは知っていました。
でも、K-1の試合がきっかけではなく、
大晦日のRIZINで那須川天心選手の試合を観たからです。
地上波ってやっぱりすごいです。
本作は、
武尊選手のこれまでと
これから(THEMATCH決定後当時)が
書かれています。
THEMATCH観戦後に、
どうしても武尊選手のことが知りたくなって
手に取りました。
この本を読む前にYouTubeも見ていましたが、
少年のようなピュアな部分や笑顔と、
試合の時の鬼気迫る切実そうな表情や、
掴み切れない人という印象でした。
その印象がさらに深まった一冊です。
とにかくたくさんの顔や思考を持っているから、
ご自身の中でバランスを取るのが
とても難しいんだろうな、と。
試合に負けるかもしれない恐怖心と、
試合が始まったら命のやり取りを楽しむ心と、
K-1に対する想い、格闘技に対する想い、
ジェットコースターのような乱高下に
体も心も相当の負荷がかかったんだろうな、と
本書を読んで感じました。
特にこの本のタイトルとなっている
「光と影」が登場する部分がありますが、
ああ、そういう理由だったのか、
と泣きそうになりました。
一冊にまとめるために、
とても駆け足の部分もあり、
もう少し丁寧に細かく知りたいな、
という部分もありました。
その行動の背景にはどんな理由があったのかな、とか
心情の変化とか、もう少し知りたいな、という部分。
でも、
そのぐらい(もう少し知りたい)が
良いのかもしれません。
武尊選手の今後を見ていきたいと思えるのも、
この、もう少し知りたい、という気持ちが
そうさせてるのかもしれないからです。