茗荷屋甚六のレビュー一覧
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Case.3・恩讐の彼方に―2116年に起きた東南アジア連合・SEAUnでの事件後、狡噛慎也は放浪の旅を続けていた。南アジアの小国で、狡噛は武装ゲリラに襲われている難民を乗せたバスを救う。その中には、テンジンと名乗るひとりの少女がいた。かたき討ちのために戦い方を学びたいと狡噛に懇願するテンジン。出口のない世界の縁辺で、復讐を望む少女と復讐を終えた男が見届ける、この世界の様相とは・・・。
密林では結構評価が割れていて驚きました。まあアニメ自体も続編に行くにつれて好みが分かれてきているし仕方ないのかも。私は普通に面白く読みました。というかここまでくるとキャラクターそれぞれに愛情があるので、その心理を読めるだけで嬉しい。狡噛は特に、言葉多い方ではないですし。復讐を終えたあの後、劇場版で朱と再会したときにちらりと語っていた程度で、実際どう感じていたのか、満足度よりも虚無感だったのかと思うと、3期につながるssはすごく大事なピースです。いきなり3期見ると訳分からなくなるwガルシアのくだりは、なんていうか、切ないなと思った。悪いことだけど、確かに綺麗事だけで平和を築くのがどんなに大変なことか、やってもいない人間には分からないだろう。テンジンのように、強くて尊い意志を、私は持てるだろうか。 -
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サイコパスは劇場版未見(一作目はDVDで視聴)で本編視聴済み。ノベライズを手がける吉上さんのファンなので既読。
狡噛の魂の遍歴が綴られた読み応えある一冊。今回は共著ということだが、文体は吉上亮の色が強い。
チベットの習俗やオリエンタルな文化、猥雑な市場の活況、小仏塔や寺院、五色旗が翻る光景が巧みな筆致で描写され異国情緒満載。登場人物の心情も過不足なく掘り下げられて入っていきやすい。
ゲリラに殺された家族の復讐を目的に、狡噛に弟子入り志願する少女・テンジンの天真爛漫な朗らかさも可愛らしい。恋愛感情ではなく師弟愛、もしくは疑似家族に近い間柄。
劇場版を見てないと三期で唐突に出てきたフレデリカに「誰?」と戸惑うが、こちらを読めば狡噛をスカウトした経緯がわかる。
菊池寛の名作「恩讐の彼方に」の文庫本が印象的なキーアイテムとして使われており、紙の本を読めよ……とあの人の声が聞こえてくる。イマジナリーマキシマンと狡噛の会話は情感たっぷり。
正直劇場版を飛ばし三期を見ると、狡噛の心境の変化に困惑する。
劇場版一作目の素振りだと日本に帰ってきそうになかったのに、数年越しの心変わりの理由は……と怪しんだが、本書は狡噛の心情を丁寧に追っており、「復讐に何の意味もない」「必要としてくれる人たちに背を向けた」彼の虚無感や後悔の念が静かに迫る。
狡噛が帰国を決断した理由が、現地の人々との交流を通し説得力をもって補完されているので、より三期に入っていきやすい。というか、狡噛の母親ってまだ存命だったのか……とっくに他界したものと。様子を見に行ってる朱にほのぼのする。
心理描写も秀逸だが、戦闘シーンも文句なくカッコよく、センチメンタルな部分とハードボイルドな部分のバランスがよくとれている。
映画やアニメではモノローグとして語られない限り知り得ない細かな心の動きも拾っており、普段は内に秘めている彼の弱さや繊細、終わりない旅に倦み果てた孤独感が、人間臭い魅力として上乗せされる。狡噛の手料理、私も食いたい。
狡噛ファンなら自信をもってお勧めしたい。 -
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2117年冬、公安局ビルに一台の暴走車両が突入する事件が発生。その運転手は青森にある潜在犯隔離施設“サンクチュアリ”の心理カウンセラー・夜坂泉だった。しかし取調べ直前に夜坂の即時送還が決定する。監視官の霜月美佳は、執行官・宜野座伸元らとともに夜坂送還のため青森へ向かう。そこで待っていたのは、“偽りの楽園”だった(『罪と罰』)。常守朱が公安局刑事課一係に配属される前の2112年夏、沖縄。国防軍第15統合任務部隊に所属する須郷徹平は、優秀なパイロットとして軍事作戦に参加していた。三ヶ月後、無人の武装ドローンが東京・国防省を攻撃する事件が発生する。事件調査のため、国防軍基地を訪れた刑事課一係執行官・征陸智己は、須郷とともに事件の真相に迫る(『First Guardian』)。
映画のノベライズ。サイコパスの中でも劇場版は円盤が出るまで繰り返し見たりできなかったので、かなり詳しい描写があると本当に助かる。霜月は最初登場したときは嫌なキャラだなと思ったけれど、シビュラ社会の中で、常守とは違った形でもこれだけ正義を信じ生き方を確立できるのはすごく強い芯があるからなのだなと思う。宜野座の目からどんな風に彼女が映っているのか分かってアニメだとそこまで深くは描かれないので新鮮でした。「二人の番犬で良かった」と思える彼にほっとする。須郷の話はすごく切ない。彼が自分が何をしてしまったのか知って、ひどく苦しむだろうに、それでも巻き込むことを決めた大友夫妻の行動は、その理由は分かるけれど、それでも須郷に酷だよなあ・・・。 -
購入済み
非常に惜しい
全身不随で寝たきりの勇者が、リモート魔法で別人に乗り移って活躍するという話。
この設定自体は非常に新鮮。
もっとも、その新鮮な設定は主にエロの方面に向けられている気がするが。
ストーリーは、上記設定を除けばまあありがちなチートもの。
この設定と、キレイな絵、そしてエロ要素でもっている作品ともいえる。
ただ、細かい設定も凝っており、このあたりは原作付きならではか。
絵は非常にキレイなんだけど、動きのあるシーンは苦手なのか、描写が良くわからないコマも多い。
そのくせ、凝ったモーションにしているから余計わからなくなるという悪循環。
そこがちょっと気になった。
後は、もう少し深みのあるストーリーとし、余計なエロ要素をどう制御するかというところか?
(完全にエロを表に出している作品は好感が持てるが、本作は基本まじめなキャラのくせにエロ要素が多いので違和感あり)
もうひとひねりでかなり個性的で面白い作品になると思うので、非常に惜しいところ。
--追伸--
10巻(10話?)まで読んでみた。
うーん、これはひどい。
6巻以降は話がまともにつながらず、エピソードの中心だけを切り取ったような内容。
話を端折りすぎで、ダイジェストを見ているよう。
そして相変わらず動きのあるシーンはダメで、キャラの描き分けも上手くない。
これは、原作をベースに早く終わらせたいと焦っているかの様。
読まない方が良い。
久々に購入を後悔した。