久保田勇夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
役人道とのタイトルだが、組織で働く人全員に何かしらの学びがある本だと思う。文体は小難しめだけれど、構成や文構造がシンプルなせいか、とても読みやすい。特に、前半の文書・交渉と、後半の健康の部分が学びになった。また、公務員がどんなことを考えて仕事をしてるのか知らなかったので、それを垣間見れたのも良かった。
文書
・ふさわしい表現、適切な文書はただひとつ
・文書は分析・検討・説得の三種類
・文章は速く書く(通常時間がかかるのは内容を考えるフェーズ)
・机に向かいながらではなく歩きながら考える
交渉
・話を聞くこと。話題の奥の重要事項を探る。
・相手の話し方のクセを見極める。
・意思疎通。述語の使 -
Posted by ブクログ
財務省に長らく奉職し、2000年に国土次官を務めて退官した人物が、34年間の役人人生で見出した役人道について説く。わかりやすく読みやすく、頭がいい人が書いたんだろうなと思う。そして役人としての矜恃というのがヒシヒシ感じられる。おかげで役人という仕事の重要性と求められる倫理のようなものも見えた。
専門分野ではなく一般に役人に求められるものが列挙されており、文章、交渉、組織、人事、健康、そして世界の役人の6章から成る。
特に文章については、厳密かつ正確な文章を書くことが古今東西を問わず役人にとって重要な仕事であり、それがいかに難しいか、そしてそれに苦吟したことがなければそういった文章を正確に読み解 -
Posted by ブクログ
半分著者の自分語りなのは否めないものの、かつての霞ヶ関官僚がどんな価値観で仕事をしていたのかを知る一端になる本。
冒頭の章で、官僚にとって文章を書く力は重要。官僚の文章は分かりにくいと言われるけど正確を期しているから。という論があるけど、ここはなんとなく法務の見られ方にも繋がるな〜と。契約書の文章分かりづらいって文句言われますけど、解釈にブレがないよう正確に書こうとするとだいたいこう収束するんですってのを分かってもらいたい。(ただの自分の愚痴)
あと自分の個人的な学びポイントは、我の強い部下に上司としてどう接するかについて、「解釈の議論は対等だが価値判断は上司である自分を優先する」というルール