児美川孝一郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
私はキャリアコンサルタントの資格を持っていますが、キャリア教育に関するもやもや感を本書は見事に暴いてくれています。
手取り足取り人生について教えることが必ずしもキャリアを育む力にならないのは当然でしょう。
その意味で、職業を含めたこの人生を乗り切っていく上で、本書はあらゆる世代にある種の心構えを持たせることに成功していると思います。ソクラテスの産婆術的な方法で。
・やりたい仕事を見つけさせたとしても、その選択の根拠は底の浅いものになる可能性が強い
・「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」
・価値観や自分の軸を明確にする
・①学校卒業後も、生涯学び続けていく姿勢を身につける
②就 -
Posted by ブクログ
大学でキャリア教育論を18年近く教えている著者による、中高で行われる「キャリア教育」が推進されるワケやその方法の問題点を解説したもの。帯には「『やりたいこと至上主義』のワナとは」と書かれていて、キャリア教育の理想論と現実がいかにマッチしていないか、ということが語られる。
おれも現場の教員で高1担当で、まさに「探究」みたいな時間に「キャリア教育」を行なっている立場なのに、ずっと「キャリア教育」の胡散臭さみたいなものを感じているので、ちょうどこの本はおれの感覚に合っていることもあって読みやすかった。最初は、基本的に中高の指導経験がない人が書く中高生対象の教育論というものに懐疑的なので、この本自 -
Posted by ブクログ
学生が就活前に読んでほしいもの
キャリア教育の焦点が、職業や就労だけに当たってしまっている。 ② キャリア教育への取り組みが、学校教育全体のものになっていない。(教育課程から見て、〝外付け〟の実践になってしまっている。
キャリアとは、「これまでの、そしてこれからの人生の履歴」を意味する。しかし、そこには、そうした「履歴」が〝変転の可能性を含んでいる〟という含意がある。少なくない〝節目〟や〝転機〟が存在することが想定されている。
キャリア教育とは、字義どおりに解せば、「キャリアのための教育」であろう。つまり、変化の激しい社会に 漕ぎ出ていって、そこで自らのキャリアを築いていくための準備教育で「 -
Posted by ブクログ
学校でキャリア教育というものが始まって随分たつ。
キャリア≒就職できる、正社員になる
という価値観になっていることに、筆者は違和感を感じている。
また、高校生ぐらいで将来のやりたい仕事を設定するが、その頃には具体的にどのようなことをすることをすることかイメージができないまま、なりたい仕事を思い描いている。
また、夢は持てたとしても、仕事を選ぶ際には現実的な条件と折り合いをつけなくてはいけなかったりする。
仕事をするということは社会の中の一つの役割を担う事、役割を自分に取り込むことであり、それは「やりたいこと」と「やれること」に折り合いをつけていくことなのだろう。
やりたいことは具体的な -
Posted by ブクログ
キャリア教育に関わる仕事をしている身としては特に新たな発見はなかったものの、ここ10年やそこらで急速に広まったキャリア教育の背景や現状、問題点が分かりやすく整理された良書。
学生のうちから将来のキャリアプランを考えたり、やりたいこと探しをしたりするのはとても大事なこと。それが学びへの動機付けになるだろうし、色んなことにチャレンジしようという意欲を高めるきっかけにもなるだろう。
5年後の世界がどうなっているか予想もつかない時代のキャリア教育に本当に必要なものは、職業体験なのか、キャリアプランづくりなのか、やりたいこと探しなのか。
自分なりの働く意味を見つけ、それに向けて学ぶ意欲を高めるきっ