児美川孝一郎のレビュー一覧

  • キャリア教育のウソ

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    正規労働を目指しても必ず非正規が出るという状況はますます増える状態であり、それを指摘していることは意味がある。キャリア教育を行う教員と学生は一度は読んでみて、自分の行っていることを省みることが必要であることを感じさせる。

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    2013年09月26日
  • キャリア教育のウソ

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    キャリア教育を実践する者として必読の本。
    今般のキャリア教育が抱える課題と、今後の方策をわかりやすく示唆している。
    勤務している学校に照らし合わせると、その改善点が見えてくる。

    特に、リアルな社会を見せ、その対応策を考えさせるという点は、
    決定的に欠けている。
    なりたくなくても非正規雇用になるという現実は、
    学校現場では扱いにくい。

    学校現場ってのは、前年踏襲が基本であるからして、
    なかなかドラスティックな改革は難しいのであるが、
    着実にその歩みを進めていく必要があるだろう。

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    2013年09月11日
  • キャリア教育のウソ

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    終身雇用、正社員になれば安心という壁が壊れて久しい中、まだその幻想を半ば前提としている今のキャリア教育に対する批判、そして筆者からの提言が示されている。

    人生は就職したら上がりではなく、その先が大変である。非正規雇用、ブラック企業など理不尽な現実に対する防備、不確定な未来を進む羅針盤と武器。それをどのようにして自分のものにするかこそがキャリア教育に必要なのだという筆者の主張には強く共感する。

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    2013年08月09日
  • キャリア教育のウソ

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    私はキャリアコンサルタントの資格を持っていますが、キャリア教育に関するもやもや感を本書は見事に暴いてくれています。

    手取り足取り人生について教えることが必ずしもキャリアを育む力にならないのは当然でしょう。

    その意味で、職業を含めたこの人生を乗り切っていく上で、本書はあらゆる世代にある種の心構えを持たせることに成功していると思います。ソクラテスの産婆術的な方法で。

    ・やりたい仕事を見つけさせたとしても、その選択の根拠は底の浅いものになる可能性が強い
    ・「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」
    ・価値観や自分の軸を明確にする
    ・①学校卒業後も、生涯学び続けていく姿勢を身につける
     ②就職出来たら終わりではなく、自分の人生を引き受けていく「キャリアデザイン」のマインドをもって行動する

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    2013年07月21日
  • キャリア教育のウソ

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    学生のテキストにできるかなと思って読んでみたら、
    ・2013年に発行されているから結構時間が経過している
    ・内容に学生向けとキャリア教育教員向けが混在している印象
    で、学生のテキストとしては残念な感じだったけど、ところどころ、授業のエッセンスとして使えるところはあった。

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    2026年02月10日
  • キャリア教育のウソ

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     大学でキャリア教育論を18年近く教えている著者による、中高で行われる「キャリア教育」が推進されるワケやその方法の問題点を解説したもの。帯には「『やりたいこと至上主義』のワナとは」と書かれていて、キャリア教育の理想論と現実がいかにマッチしていないか、ということが語られる。
     おれも現場の教員で高1担当で、まさに「探究」みたいな時間に「キャリア教育」を行なっている立場なのに、ずっと「キャリア教育」の胡散臭さみたいなものを感じているので、ちょうどこの本はおれの感覚に合っていることもあって読みやすかった。最初は、基本的に中高の指導経験がない人が書く中高生対象の教育論というものに懐疑的なので、この本自体にも胡散臭さを感じてしまったが、読んでいくうちに、共通の敵という感じで指導要領批判が出ているので、敵の敵は味方、みたいな感じになってしまった。あとキャリア教育も胡散臭いけど、p.40以降でも述べられている「キャリア教育ビジネス」はもっとイヤ。って言って最近そういう人たちの学校への半ば売り込み的なセミナーに参加させられることになり、話題自体がすごい身近だった。
     まずキャリア教育の内容として、「①『自己理解』系、②『職業理解』系、③『キャリアプラン』系」(p.57)と整理されていることがあらためて確認できた。確かにどれもやってるし想像できるなあ。余興としてはいいけど、本当に真面目にやるのはどれも好きじゃないなあ、という感じ。「夢、やりたいこと、就きたい職業」(p.64)なんかを答えさせないといけない指導、とか本当やだなと思っている。その理由がちゃんと明確に書かれているので、ある意味痛快だった。「日本の職業世界では、専門職や専門的職種などを除くと、そもそも雇用はジョブ(仕事)によって切り分けられていない。文系のホワイトカラーなどでは、その枠内であれば、どんな仕事にも対応できることが求められる。職業世界の『現実』がこうであるのに、キャリア教育においては『やりたいこと(仕事)』を明確にすることが求められる。ーこうした対応関係には、もともと無理があるのではないか。」(p.67)、「実際には多くは、『事務系の会社員』、『サービス系の会社員』、『技術系の会社員』になっていくのではないか。(略)具体的な仕事内容は、入社してからしか確定しない。」(同)というのが、分かりやすい現実だと思う。就労経験のない子どもや若者が「『やりたいこと(仕事)』を見つけるとは、いったいどういうことなのだろう。これまでの経験で接したことのある職業人に影響されて、ということもあるだろうが、それも、学校の先生や病院の看護師といった、かなり狭い範囲での『経験』に限られてしまわないか。そうでなければ、メディアを通じて得た『情報』に飛びつくということであろう。要するに、子どもや若者は"絶対的な意味で"職業(仕事)をよく知らないのである。」(p.74)というのも全くその通り。「イメージ先行型の"憧れ"に近いものになるか、"出会い頭"に近い選択になってしまうのではなかろうか。」(同)というのに納得した。そして、「キャリアアンカー」、「キャリアアダプタビリティ」という言葉を初めて知ったし、その考え方も理解できたが、それは中高生で考えるのはちょっと難しいんじゃないか、と同時に思った。「自分が働くうえで大事にしたいこと、実現したいと思うこと、自らの『価値観』や『軸』を掘り下げておけば、いざ仕事をする際には選択肢はいくつも広がっているはずである。」(p.88)ということで、こういう方向での指導が可能なのであれば、そっちの方が感覚には合うなあという感じがする。あとは「正社員になろう!」(p.137)なんて、よくこんな資料作るな、と思ってしまった。こういう資料を作る年代のあなたたちのせいで正社員なれない人いるんじゃないの、とか意地の悪いことを思ったり。
     で、最後に、では本当に理想の「キャリア教育」の中身はどんなものになるべきか、という話があり、その中では「労働法についての学習、相談・支援期間についての情報提供」(p.155)とかリアルだなと思った。おれも知らないな、こういうの、とか。著者自身も書いているが、この本自体が10年以上前のものなので、現在の状況についてアップデートされた分析が知りたい、と思った。(24/11)

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    2024年12月01日
  • キャリア教育のウソ

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    学生が就活前に読んでほしいもの

    キャリア教育の焦点が、職業や就労だけに当たってしまっている。 ② キャリア教育への取り組みが、学校教育全体のものになっていない。(教育課程から見て、〝外付け〟の実践になってしまっている。
    キャリアとは、「これまでの、そしてこれからの人生の履歴」を意味する。しかし、そこには、そうした「履歴」が〝変転の可能性を含んでいる〟という含意がある。少なくない〝節目〟や〝転機〟が存在することが想定されている。
    キャリア教育とは、字義どおりに解せば、「キャリアのための教育」であろう。つまり、変化の激しい社会に 漕ぎ出ていって、そこで自らのキャリアを築いていくための準備教育で「児童生徒一人一人のキャリア発達を支援し、それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な意欲・態度や能力を育てる。
    社会的な存在である人は、人生の履歴において、さまざまな「役割」を引き受けながら生きていく。
    それは、役割を引き受けるという仕方で社会に参加し、貢献していくことでもある。  
    そして、そうした「役割」を担うことができるように成長すること、そのことを、自分の「生き方」として、自分の中に統合していけることが「キャリア発達」で
    ①「自己理解」系 ②「職業理解」系 ③「キャリアプラン」。
    日本の職業世界では、専門職や専門的職種などを除くと、そもそも雇用は、ジョブ(仕事) によって切り分けられていない。文系のホワイトカラーなどでは、その枠内であれば、どんな仕事にも対応できることが求められる。職業世界の「現実」がこうであるのに、キャリア教育においては、「やりたいこと(仕事)」を明確にすることが求められる。──こうした対応関係には、もともと無理があるのではない。
    ① 日本の雇用慣行においては、そもそもジョブ(仕事) に応じた採用や育成がなされないことが多い。 ② 「やりたいこと(仕事)」の見つけ方が、主観的な視点に偏ってしまう可能性がある。 ③ 「やりたいこと(仕事)」を、その実現可能性や社会的意味との関係で理解する視点が弱いように思わない。

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    2021年08月30日
  • キャリア教育のウソ

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    中高のキャリア教育がメインテーマ。

    ・キャリア・アンカー(自分の軸)を表現する練習をすること
    ・社会の構造を知ること

    なりたい職業を決め打ちするのではなく、変化する時代においてキャリアを考え続けられるようにするための土台をいかにつくれるか。だなあ。

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    2021年04月18日
  • キャリア教育のウソ

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    学校でキャリア教育というものが始まって随分たつ。

    キャリア≒就職できる、正社員になる
    という価値観になっていることに、筆者は違和感を感じている。

    また、高校生ぐらいで将来のやりたい仕事を設定するが、その頃には具体的にどのようなことをすることをすることかイメージができないまま、なりたい仕事を思い描いている。
    また、夢は持てたとしても、仕事を選ぶ際には現実的な条件と折り合いをつけなくてはいけなかったりする。

    仕事をするということは社会の中の一つの役割を担う事、役割を自分に取り込むことであり、それは「やりたいこと」と「やれること」に折り合いをつけていくことなのだろう。

    やりたいことは具体的な仕事というよりも価値観であり、ある意味抽象的なものでも良いと思う。その中で選択肢の中から現実的な仕事を選択できるようになると成功なのではないだろうか。

    また、これからの時代、一つの仕事をずっとという傾向ではないだろうから、柔軟に仕事を変えられるように自分の価値観を見つめることはより大事になるだろう。

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    2018年07月18日
  • キャリア教育のウソ

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    キャリア教育に関わる仕事をしている身としては特に新たな発見はなかったものの、ここ10年やそこらで急速に広まったキャリア教育の背景や現状、問題点が分かりやすく整理された良書。

    学生のうちから将来のキャリアプランを考えたり、やりたいこと探しをしたりするのはとても大事なこと。それが学びへの動機付けになるだろうし、色んなことにチャレンジしようという意欲を高めるきっかけにもなるだろう。

    5年後の世界がどうなっているか予想もつかない時代のキャリア教育に本当に必要なものは、職業体験なのか、キャリアプランづくりなのか、やりたいこと探しなのか。

    自分なりの働く意味を見つけ、それに向けて学ぶ意欲を高めるきっかけを提供できる機会としてのキャリア教育であってほしいと思う。

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    2015年06月14日
  • キャリア教育のウソ

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    著者の述べるように、大学におけるこれまでのキャリア教育には大きな疑問があり、大学では学び方を学ぶ必要があるという意見に賛同できる。

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    2015年05月26日