佐藤光展のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
すごくすごく興味深い本でした!
フィンランド・西ラップランド地方の精神科病院ケロプダス病院で生まれた「オープンダイアローグ」の話に驚いた。
p91 「オープンダイアローグの対話が深まっていくと、意味不明な幻聴や妄想と思われていた患者の訴えの理由が、周囲にも分かってきます」と斎藤さんは語ります。こうして周囲の理解が深まると、孤立から脱した患者が落ち着くのは当然のことです。更に斎藤さんは、「患者自身が病的体験を言語化(物語化)することで、無意識に抑圧されていた葛藤や欲望が分かったり、恐怖が和らいだりする治療的意義もある」と説明します。
フィンランドでオープンダイアローグを導入した地域では、服薬が -
Posted by ブクログ
新聞広告だったか何だったか、本書の刊行を知る。錚々たる精神科医たちをはじめ、精神医療に携わる面々への取材をもとにまとめられたものらしい。なによこれ、こんなん絶対読まないわけにいかないじゃないの!と、早速手にした。
いやーよかった。
どの章も、精神医療の現場を、こうであればいいのに、と願っていた私の思いをそれぞれの医師が汲んでくれたような内容ばかり。
こんなふうにサポートをしたかったとつくづく思った。
今の仕事の臨床でも役に立つような具体的な記述も多く、また自分のいつもの取り組みを肯定されたような気持ちにもなり、本当に読んでよかった。
久留米ののぞえの丘病院の件では、当時齋藤院長が都立松沢病院 -
Posted by ブクログ
【目次】
第1章 依存症「ヒトは生きるために依存する」
松本俊彦さん(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長)
第2章 発達障害「精神疾患の見方が根底から変わる」
原田剛志さん(パークサイドこころの発達クリニック院長)
第3章 統合失調症「開かれた対話の劇的効果」
斎藤 環さん(筑波大学医学医療系社会精神保健学教授)
第4章 うつ病・不安症 「砂粒を真珠に変える力」
大野 裕さん(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター顧問)
第5章 ひきこもり「病的から新たなライフスタイルへ」
加藤隆弘さん(九州大学大学院医学研究院精神病態医学准教授)
第6章 自