佐藤光展のレビュー一覧

  • 心の病気はどう治す?

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    すごくすごく興味深い本でした!
    フィンランド・西ラップランド地方の精神科病院ケロプダス病院で生まれた「オープンダイアローグ」の話に驚いた。

    p91 「オープンダイアローグの対話が深まっていくと、意味不明な幻聴や妄想と思われていた患者の訴えの理由が、周囲にも分かってきます」と斎藤さんは語ります。こうして周囲の理解が深まると、孤立から脱した患者が落ち着くのは当然のことです。更に斎藤さんは、「患者自身が病的体験を言語化(物語化)することで、無意識に抑圧されていた葛藤や欲望が分かったり、恐怖が和らいだりする治療的意義もある」と説明します。
    フィンランドでオープンダイアローグを導入した地域では、服薬が

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    2025年07月22日
  • 心の病気はどう治す?

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    新聞広告だったか何だったか、本書の刊行を知る。錚々たる精神科医たちをはじめ、精神医療に携わる面々への取材をもとにまとめられたものらしい。なによこれ、こんなん絶対読まないわけにいかないじゃないの!と、早速手にした。

    いやーよかった。
    どの章も、精神医療の現場を、こうであればいいのに、と願っていた私の思いをそれぞれの医師が汲んでくれたような内容ばかり。
    こんなふうにサポートをしたかったとつくづく思った。
    今の仕事の臨床でも役に立つような具体的な記述も多く、また自分のいつもの取り組みを肯定されたような気持ちにもなり、本当に読んでよかった。
    久留米ののぞえの丘病院の件では、当時齋藤院長が都立松沢病院

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    2024年02月11日
  • なぜ、日本の精神医療は暴走するのか

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    全国で4番目に外来患者数が多いという精神科に10年以上通っている。
    閉鎖病棟だけで200床以上ある病院。
    そこは身体拘束や暴力はないが、多くの患者を電気けいれん療法で廃人にする。
    そこだけの問題かと思っていたが、この本を読んで日本の精神科の多くがそんな有様で氷山の一角でしかない事を知った。
    自分は訳あってそこを逃れられない。
    せめて、この様な本や記事が多くの人の目に触れ民意として日本の精神医療の体質が変わる事を切に願う。

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    2022年11月12日
  • 心の病気はどう治す?

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    薬に依存しているのは、患者だけでなく、この医療業界全体の可能性があることに大きな危機感を抱きました。
    オープンダイアローグは、大学の講義で取り扱ったこともあり、精神医療の分野において、大きな成果を残せると考えています。対話が行われる環境がもっと身近になれば、業界全体が前進するのではないでしょうか。

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    2025年03月11日
  • 心の病気はどう治す?

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    オーディオブックで聴了。精神医療の最前線で働いてきた人たちが、何を考え、どう行動したかが紹介されています。願わくば、この方々の試みが広がりますように。、

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    2024年06月24日
  • 心の病気はどう治す?

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    Audibleにとても合った書籍だった。聞きやすく内容が頭に残りやすい。
    精神科医のわりかしキラキラした部分が描かれた書籍だっけけれどもっと精神科医の苦悩とかに焦点を当ててほしかったなぁと個人的には思う

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    2024年06月09日
  • 心の病気はどう治す?

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    【目次】
    第1章 依存症「ヒトは生きるために依存する」
    松本俊彦さん(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長)

    第2章 発達障害「精神疾患の見方が根底から変わる」
    原田剛志さん(パークサイドこころの発達クリニック院長)

    第3章 統合失調症「開かれた対話の劇的効果」
    斎藤 環さん(筑波大学医学医療系社会精神保健学教授)

    第4章 うつ病・不安症 「砂粒を真珠に変える力」
    大野 裕さん(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター顧問)

    第5章 ひきこもり「病的から新たなライフスタイルへ」
    加藤隆弘さん(九州大学大学院医学研究院精神病態医学准教授)

    第6章 自

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    2024年04月02日
  • 心の病気はどう治す?

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    こころの病を治療するのは日本では今まで薬の投与に偏重いていたが、オープンダイアログ(メディカル、コメディカル家族との対話を通じて)に進むとしている。
    msdical cure or treatment ではなくCAREである。日本の精神病院のベッド数は世界でも抜きんでて平均在院日数もとびぬけている。
     ちょっと筆者前のめりすぎないかな。気になった。

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    2024年02月26日
  • 心の病気はどう治す?

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    心のケアの問題は単純には言いづらい。多様な要因からなっている部分もあり、何が正しいか何が間違いかというのは一概に言い難い。我が国のメンタルケアは国際基準としては圧倒的に遅れているのは事実であり、政策を早急に変えていくことは必要ではある。本書はその現状をジャーナリストとして、熱い思いで伝えるものであるが、少し感情的になっている部分は否めないのが少し残念であった。

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    2024年02月18日
  • 心の病気はどう治す?

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    薬物のみではなく、認知行動療法やオープンダイアローグを適切に用いていくことで、寛解を目指す方針。「グレーゾーン」という語が一人歩きしているが、「困っている」状態は事実であるので、当事者の苦しさを受け止めて上記の治療に繋げる。
    日本はまだまだ精神疾患への理解がされていないので、正しい情報と理解を広げていく必要がある。

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    2025年10月31日
  • 心の病気はどう治す?

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    本著全体の主張は対話を通して精神を不安定にさせている原因を取り除こうというもの
    直感的に合っているし、そうあってほしいと思う
    ただなんとなく薬を投与して治すことを推している側の意見も聞きたくなった

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    2024年06月29日
  • 心の病気はどう治す?

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    筆者の決めつけが多い・思想の押し付けがましい刺激的な文体が気になったが、内容は参考になる点もあった。

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    2024年02月26日
  • なぜ、日本の精神医療は暴走するのか

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    正直言って、今どき本当にこんな病院があるの?と、取材したという著者を疑ったくらい、それくらい、考えられないようなひどい実態が書かれている。
    うちの病院では決して起こりえないことがまかり通っている。というか、法律遵守はどうなってる?病院としておかしいでしょ。そんなふうに思いながら読んでいたが、そういえば、たしか何年か前に、精神科病院での暴行がニュースになっていたよな、と思い出した。
    こんなところはごくごく一握りで、大半の精神科病院では、きちんと法律を守り人権を守って、医療者としての倫理に則って医療を提供しているはず、と思いたい。

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    2022年11月22日
  • なぜ、日本の精神医療は暴走するのか

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    現代社会の中でこんなことが起こっているのか!と信じられない思いだ。私もうつで精神科で薬をもらったことがあるので他人事ではない。必死で助けを求めてくる患者のことを考えてくれる医師が増えて欲しい。

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    2021年07月15日