白田のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
〇本当か嘘かはわからないが、3億円事件にある種の説得力を持つ
作者の白田は、学生の頃、実は「3億円事件」を首謀し実行した、という息子へ告白をする。白田の私小説的に物語は展開される。
白田は、ぼんやりと大学時代を過ごしていたが、ひょんなことから学生運動の集会に行く。そこで出会った経済理論研究会と、その会長・三神に影響を受けで会に入るも、失望して脱退。
同時期に、友人の省吾とともに大きいことをやろうと現金輸送車強奪計画をしようと考える。
一方、省吾は共通の友人である京子に告白をし、白田は三神と付き合うことになる。
白田は省吾とともに様々な準備を進めるが、白田はある人物を利用しようと考え…
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Posted by ブクログ
『三億円事件』、「その犯人は、私です。」と語り始める。主人公がその時、犯行に至りやり遂げるまでを語る。
タイトルから見ると事件の詳細を細かくかたるものかと思っていましたが、実際読んでみると、青春の一コマを描いたようでもあり恋愛小説のような感じでした。しかしながら、次はどうなるかと気になり、ページをめくる手は止まりませんでした。
大金を手に入れたら何をしたいかとか、若い頃の回想でしょうか。これを読む前から感じていたことだけれど、学生運動が起きている頃は、今と違いエネルギーが溢れている時代だったのだなあとこの本を読みまた感じました。エネルギーの発散。きっかけがその時代の流れかもの運命的にかかれてい