南郷晃太のレビュー一覧
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設定としては、ずっと続けられる作品ではないと思ってはいたが、やはり、終わったことを実感すると、すごく悲しい。
人間と四国地方のマイナー妖怪が織り成す学園ものは、短所もあるけど、長所もちゃんと認めてあげようよ、というメッセージ性を含んだ、絵柄も温かい、素敵な作品でした。
読んでて、いつも、心が癒されて、元気が出たり、ほっこりしたり、最後は泣いてしまったが、終わり方も良かった。作品もマイナーかもしれないが、これは本当にお薦めしたい、いい作品だと思います。
優しい渡海くん、照れ屋の飴宮さん、明るい紅坂さん、真面目な瀬々良木さん、頼りになる相模くん。
素敵な時間を本当にありがとう。
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Posted by ブクログ
おぅ……、まさか終わってしまうとは
内容的にはもう少し続けられそうな印象のある作品だったのだけど、あまりダラダラやるべきではないとの判断なのだろうか…?
修学旅行で東京に来た面々。東京といえば、隼人が以前住んでいた場所であるわけで
そこがどのような街であるか知ることは同時に隼人の人間性に迫ろうとする姿勢の表れでも有る
特に初夏はその姿勢が顕著。人間と付き合う先輩妖怪に「人間と妖怪が付き合うとは?」を聞いてしまったことから始まり、自分と隼人の共通項を知ろうと街巡りする様相は可愛らしい
けれど、四国と全く異なる街の様子はある意味隼人と初夏が全く別の生まれであることの証明にもなってしまう
でも、街の様子がそのまま個人の在り様まで規定するわけではないように、その風景の中で暮らす自分の在り様を語る中で共通項を見つけた初夏の様子はやはり可愛らしい
初夏は時折、こういった恋する少女の顔を見せるのだから堪らない
参観日を期に登場した碧の母親。彼女も濡れ女であるためか、人への信頼が低い
ただ、娘の碧とは少しスタンスが違ったようで。強い女になろうとした静、人に関わらず生きていこうとした碧
そのスタンスの違いはそのまま対人関係や普段の感情表現に繋がっていくのだろうね
おどおどしつつも表情豊かな碧の姿はきっと親からすれば心配だけど、同時に日々の成長を喜びたくなるもの
そしてその成長は人間社会に出て教師になりたいと言わせるほどのものになっていたのは意外。そこには勿論隼人達の関わりが有ったのだけど、母の影響も大きいようで
一人でも生きられるよう強く在った静の存在が碧に母への憧れを抱かせる
良い展開です
43、44話で描かれるあいのりかテラスハウスかといったラブが発生しそうな空間
てっきり隼人と初夏の関係性が強制的に前に進むかと思いきや、そうはならず
二人は二人のスピードで進展していったほうが良いということだろうか
というか、このエピソードはラブよりもギャグが通常営業で発生していたね!
そしてクライマックスとも言える46話からの一連のエピソード
序盤の隼人が魍魎分校に入学する流れがあんまりにもするするっと描かれていたから忘れがちだけど、そもそも人間と妖怪が一緒に学ぶっておかしな話な訳で。その状況を支えていたアイテムが無くなれば両者は交わることさえ出来ないのか……
簡単には見つからない『鍵』、見つかるまで再開できないかもしれない5人
ならばと急ごしらえの卒業式を執り行う5人の様子には心が温かくなってしまった
思い出を語り合う5人の卒業式。ここで語り合う言葉はそれこそ隼人達に関わりがあった何よりの証明で
また、自分の気持ちを秘密にしてきた初夏が秘密を保ったまま伝えようとした想いのかけら。単純に恋する少女としての遣り方ではなく、嘗女としての想いの伝え方
隼人を戸惑わせたそれは秘密だけどほんの少し秘密じゃない精一杯の方法
二人の将来が楽しみになるシーン
オチは思わず「ズコーッ!」となってしまうようなものだったけど、この方が本作らしいかも(笑)
そこまで長い時間ではないけれど、かなり楽しませて貰った作品が終わってしまうのは寂しいね
作者の次回作がどのようなものになるか判らないけれど、あるならば次回作以降も読み続けたいと、そう思える楽しい作品だった -
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ドマイナー妖怪達と普通の人間である渡海のゆるやかな触れ合いが続く第3巻。ド派手な展開は起こらないし、恋愛関係もそれほど進展しているわけではないけど。このゆるっとしていながら学生の日常にありがちな光景を随所に散りばめた内容は非常に好み
メイン5人の関係性も明確になったことでキャラクターが自然と動き出すような話が多く、安定感有るノリが展開されているね
第21~22話ではびちょ子こと瀬々良木碧の成長を感じさせるエピソードが
いつも濡れているために他人と接することを苦手とし、遠慮がちになってしまう碧。そんな彼女が体育祭にて三人四脚に参加するために奮闘する
他人とくっつくことを苦手とする碧が初夏と光子と三人四脚をしたいからとタオルに包まった姿から脱し、二人と肩を組む展開は良いね。最後には碧の頑張りに応えるように初夏と光子が両側から支える形に。三人の友情を感じられた
そうやって自信をつけたからこそ、体育祭では急遽任せられた障害物競走でも素晴らしい結果を出せたのだろうね
第26話では第1巻の頃から見え隠れしていた渡海の妖怪タラシな部分が遂に言及される
これまでは相手に対し真摯な態度で接するから妖怪だろうと彼に心開くようになると思っていたんだけど……
うん、あれはタラシ体質だわ。道端で葉っぱを被っていた石像を見つけたからって、葉っぱを払い水で洗ってからすすきを供えてお辞儀して。それを「普通」と言い切れる彼は確かに妖怪タラシ以外の何物でもないわ
第27~28話では光子愛が過剰な紅坂兄弟を交えつつ光子のアイドルになりたい願望に向き合い直す話
あまりにすらっと流されてたから忘れがちだけど、妖怪が人間界でアイドルやろうなんてかなり難しいはず。そりゃ兄弟だって心配するのは当たり前。……その心配性が拉致に繋がるのはやりすぎだけど
渡海達の後押しも有りつつ光子が改めて、どうしてアイドルになりたいかを主張し、そして兄弟の心配を吹っ飛ばすくらいの大きな願望を抱いていることが明かされる展開は良かった
それにしても初夏はちょくちょく乙女力の高いエピソードを挟み込んでくるね
渡海に「長生きしてほしいし…」と言ってしまったり、渡海のブレザー姿を褒めてしまったり、渡海の誕生日には皆の前で渡したのとは別のプレゼントを用意して二人っきりの時に渡したり。ラブコメ要素が控えめな本作で、初夏の行動を見てるとちょっとにやにやしてしまう
だというのに、24ページの「あーん」の重要性を初夏どころか相模以外の誰も気付かなかったのはどういうことなの……? -
Posted by ブクログ
第二巻でもドマイナー妖怪が登場する流れ自体は変わらないのだけど、話のメインとなるメンバーは第一巻で揃った5人で行く感じなのかな?
こうして見ると役割分担がきちんと為されているメンバーになった印象
エピソードとしては初夏の嘗期に始まり、光子がアイドル写真を撮ろうとする回、碧が風紀委員として頑張る回、初夏の実家事情などバラエティに富んだものばかり
第一巻の段階ではラブコメというよりもコメディ中心で展開していくと予想していた。その傾向は第二巻もあまり変わらないんだけど、ほんの少しだけ恋愛フラグ的なものが描かれていたのは気になってしまう
隼人が赤より青が好きと知って衝撃を受ける光子とか、糸魚に友達以上の関係の人がいると嗅ぎつけられて慌てる初夏とか思わずニヤニヤしてしまいそうになる描写が。この辺りは今後どうなっていくのか楽しみだ
そしてこの巻でもっと心に響いたのは17・18話で描かれる相模次郎の話
本作に登場する妖怪はマイナーばかりで、その知名度の低さが彼女らの在り方を拗らせていた。
対して相模だけは崇徳上皇に仕える八天狗と超有名所。だから彼の在り方は決してフラフラしていない。けど、有名でありどのような存在か知られているということは他人に自分の在り方が決められてしまうということでもある
だから彼にとって自分の意志で自分の在り方を自由にできる高校生の間は精一杯楽しむつもりなのだろうね。今回の旅行もそういった意図で企画されたようで
それに対して、相模が望む以上の答えを返し自分達は立場が変わっても友達であると言外に告げた隼人は相模が言うように妖怪タラシなのかもね
それにしても毎回毎回扉絵が工夫が凝らされたものばかりで感心してしまう -
Posted by ブクログ
そこまでローカル描写があるわけではないんだけど、地方感を強く感じさせる内容に思えた
そもそも妖怪を扱う作品は数あれど、ここまでマイナー妖怪を取り揃えた作品ってそうそう無いのでは?と言いたくなる。知名度高いかもと言えるのは天狗の相模坊くらい?
本作はそういったマイナー妖怪達がそのマイナー過ぎるアイデンティティを抱えてあーだこーだする様子が非常に面白おかしく描かれているね
そしてそんなマイナー妖怪と関わることになった渡海のツッコミが冴え渡っているためにメリハリの効いた内容になっている印象
そもそも第一話で登場するヒロイン(?)の飴宮初夏からして、嘗女などというマイナーっぷりが凄い。そんな妖怪初めて聞いたよ
他にもマイナー妖怪は数多く登場してアイデンティティとしてどのような特性を持っているかは説明されていくのだけど、登場する少女たちがそれほど妖怪としての特性に縛られている印象は受けない。唯一縛られていると言えるのは後半から登場する瀬々良木碧くらいだけど、それも一部分だけだし
どちらかといえば妖怪が学ぶ学校を舞台として、そのマイナーな特性に悩んだり笑ったりする少女たちの普通な姿を楽しむ作品になっているように思える
更にマイナーを拗らせ過ぎておかしなことになっている少女たちに対して普通の人間である渡海の真摯な態度によって彼女らが心開いていく描写は良いね
そういった構成だから、普通の人間である渡海をひたすら話の中心に添えて聞き役をさせるのかと思いきや、7話の段階で妖怪少女たちだけで会話する話を入れてくるとは思わなかった
そっかー、いつも渡海を間に挟んで会話していたから、渡海が居なくなると話すことなくなっちゃうのかー(笑)
でも、親しく談笑できるようになる切っ掛けがやはり渡海の話だったのは良かったと言うか何と言うか
あれでようやく妖怪少女たちの中でも強い絆が生まれたのかな?
本作は第一巻から魅力的だけどマイナー拗らせてる少女たちが3人も登場するけど、どうやらラブコメと言うよりもコメディ作品として展開していく感じになるのかな?
これからどんなマイナー妖怪が登場するのか楽しみで仕方なくなるような第一巻だった -
Posted by ブクログ
この作品を読むと、毎回、やさしい気持ちになれるので、本当に好きです。みんな、感情が素直だから。
今巻は、表紙でもある、瀬々良木さんが大活躍。体育祭での3人4脚と障害物競走に、渡海くんと、牛山くんの劇をお手伝いしたり、みんなの支えもあって、すごく輝いてます。
また、飴宮さんの渡海くんへの誕生日プレゼントや、紅坂兄弟、総登場での、紅坂さんの夢への想いや、相模くんのファッションチェック等、他にも、見所満載です。もちろん、渡海くんの温かいツッコミも絶好調です。
あと、渡海くんの妖怪への優しさが、ここまですごいのには驚きましたが、牛山くんからの先生コールは、さすがに笑ってしまった。あんたすごいよ。 -
Posted by ブクログ
渡海くんと四国妖怪たちの学園生活は、それぞれの個性が、より如実に表れて、面白くなってきました。
飴宮さんの秘密主義も、紅坂さんのアイドルへの夢も、瀬々良木さんの控え目なところも、それぞれが、自分なりに悩みながらも、お互いにフォローし合いながら頑張っているのが、読んでて微笑ましいし、癒されます。1巻では、お互いに距離感があったのが、この巻では、完全に仲良しになってますね。
また、飴宮家が初公開されて、飴宮さんの秘密っぷりは可愛いし、新キャラのお手伝い、兼、教育係の糸魚さんが面白すぎて好きです。
さらに、この巻では新たに、相模くんの出生が明らかになり、本格的に仲間に加わります(既に仲間みたいなものでしたが、タイトルを見るとね)。これまで分からなかった心の内を知ると、彼は彼なりに、考えて行動していたのだなというのが分かります。
そして、やはり、忘れてはいけない渡海くんですね。一見、地味なんだけど、彼の人柄あっての、妖怪たちなので。苦手な物が明らかになる回では、飴宮さんとのやりとりもほっこりしたりして、そんな渡海くんが私は好きです。
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Posted by ブクログ
東京から四国に引っ越した人間の渡海くんが、なぜか四国妖怪の通う学校に転入されるというオープニングでしたが、今では、絶妙かつ暖かいツッコミを妖怪たちに繰り出せるくらい、渡海くんは馴染んでおります、周りは全て妖怪ですが。
四国の妖怪たちは、マイナーゆえにこじらせていて、それって、どういう意味なのかと思ったのですが、それが妖怪たちの個性として面白く表現されていて、それに対して、前向きに取り組む渡海くんの人柄に好感が持てます。主要キャラ(妖怪)は各県に一人ずつで計四人。秘密主義だけど甘すぎる飴宮さん、前向きすぎる紅坂さん、気遣いの鏡の瀬々良木さん、そして、二巻以降で、本格的に絡んでくる相模くん。コメディー調なのですが、個性を大事にして、いいところを見つけて、お互いを認め合う大切さを教えてくれたりもします。また、素朴だけど暖かい絵柄(裏表紙のカラフルな感じも素敵)も好きです。