大地幹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分を曝け出せない美大生、陽介と解剖学の変人講師、百合川とのお話。
帯によると、上巻は『自分を好きになれないままはじまる、恋の物語』で下巻は『自分を受け入れて結ばれる、愛の物語』だそうで、下巻に入り、陽介の過剰なまでの同性愛に対する反応、マイノリティの葛藤が何故なのかが見えてくると、帯のその言葉が作品をものすごく上手く表現した一文だなぁとしみじみと思う、そんな感じでした。
コミコミの小冊子に「じゃあ君が有名になればいい」と百合川が陽介に言う言葉があるのですが、そうなって繋がる未来、変化が見てみたいなぁ〜です。
陽介兄、百合川弟の紹介があったので、続編やスピンオフがあるということかな?
期 -
Posted by ブクログ
面白かった。帯の”不死身””カニバリズム・コメディ”に目がとまって、読んでみました。なんか、死ななくて、コメディって、心に優しそう。設定は百年ほど前から人外に人権が与えられているものの、今日でもまだ差別など色々な問題がある世界。主人公の由紀子がお母さんキャラ、山田くん(不死男)がドジっ子(しかし秘密あり)、山田一家の構成が非常にアトラクティブ、ツボを抑えたキャラがみっちりと入れ込まれている。クラスメイトの彩香も良い。コメディすぎず、グロすぎず、本書内でも言及されているが、ぼくをお食べよ!XンXンマン感がすごい(笑)。いやもう、ヴァンパイアものって、血を飲むというのが美しい感じだが、これが、肉を
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匿名
ネタバレ 購入済み主人公は不死王の息子ではなく、その学友の女子の日高由紀子。
正義感が強く、お人好しな由紀子はその正義感から事件に巻き込まれて不死王を喰らうことで不死者になってしまうところから物語は始まる。
不死王一家と関わりを持ってしまったがゆえに、お人好しな性格から不死王の息子である不死男の面倒を見ることになり本人の望まぬ道を歩くことになる。
本作のポイントは不死者が死なないから死ぬことに慣れすぎていて死にやすいというコメディ要素。
そして、まだまともな思考回路を持つ由紀子が不死王の息子を死なせないように、周りに迷惑をかけないように必死に頑張る姿が微笑ましい一冊となっています。
個人的にツボったのは肉を美