フリンベリーのレビュー一覧

  • レイチェルが死んでから
    わたしの中には常に燃料がある。その燃料に火がつき、今のわたしは炎に包まれている。

    現在形を多用した一人称で綴られる文章(「あなたに不利な証拠として」を思い出した)が素晴らしい。

    主人公がひたすら犯人を探し続けるシンプルなストーリーであり、容疑者とみなした者に対する主人公の行動にも些か常軌を逸した...続きを読む
  • レイチェルが死んでから
    邦題がセンスある。
    これ、何で評価低いんだろうな。私は結構面白かった。

    私はミステリに明るくないので、厳密に言えば違うのかも知れないけど…俗に言う"信頼できない語り手"ってこういうことかな。

    何でそう思ったかと言うと、主人公のノーラの感情の起伏が激しいことや、強迫観念が強すぎて、何が本当かわから...続きを読む
  • レイチェルが死んでから
    姉の殺害現場の発見から始まる。その後捜査が始まる。妹は警察の捜査に協力させられながら自分も犯人を捜す。後書きに主人公が怪しいと書いてある。犯人目線にて読み進む。なんか姉との関係は外側から見ればそうなのかもしれないが、仲間や本人からしてみたら、本当に家族か?と感じる程の何かはない。職業も園芸家らしいが...続きを読む
  • レイチェルが死んでから
    読みやすかった。
    ずっと一人の目線で話が進行し、なんか勘違いしてるんちゃうん、とか、おかしなってるんちゃうんと思いながら読んだ。
  • レイチェルが死んでから
    妹の行動が明らかになるにつれてありがちな結末が予想されましたがさにあらず。とはいえどんでん返しとか結末で勝負する話ではなく主人公の姉に対する愛憎がなせる行動力妄想力にドキドキする作品でした。
  • レイチェルが死んでから
    「信頼できない語り手」もののミステリ、というよりは犯罪被害者の精神状態を克明に描くことに重点が置かれている。主人公であるノーラの語りは要領を得ないし、突発的な奇行に走ったり過剰に神経を尖らせたり、普通のミステリ読者なら「オイオイこいつ絶対アクロイドパターンでしょ知ってる」となってしまうところである。...続きを読む
  • レイチェルが死んでから
    姉のレイチェルを殺害したのは誰か。妹のノーラが探すのだけれど、そのノーラの語りが不安定なもの。心の乱れ、不安、怯えと様々なものが見え隠れしてどこに本当のことがあるのかわからない。「信用できない語り手」というやつ。ノーラの心理をレイチェルとの日々の回想を行き来しつつ追うことで面白みのあるものになってい...続きを読む