ヴィニート・ナイアーのレビュー一覧
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ITの進化はこれまでソフトウェアとハードウェアにあった境界線を破壊し、ソフトもハードもない一気通関のITソルーションを企業は求めるようになった。
クライアントの近くにいてニーズを知ることができる末端社員を生かし、中間管理職達の管理の枠を飛び越えられる会社になるにはどうしたらいいのか?をこの社長は考え抜いて従業員第一主義を生み出した。
世界のどんな経営者も思いつかなかった従業員第一主義。顧客を取り込むために従業員第一主義ですよーと言うと結局顧客第一主義になるが、この人は社内外に向かって従業員第一主義を打ち出した。
忙しくても従業員に会いに世界中を飛び回り、自分の360度調査結果を世界中の社 -
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「従業員第一、顧客第二」経営という方針により業績を伸ばしたインド HCLテクノロジー総帥自ら語る経営についての書籍。
良かった点は、①信頼を測る尺度、②アカウンタビリティーを逆転させる施策、③360°評価の実運営方法、の3点である。
①信頼を図る尺度として、信憑性、信頼性、親密さ、自己指向性の4つがあると述べている。組織の信頼度を図り改善させる軸を理解できる。
②アカウンタビリティーを逆転させる施策は、有名なヒエラルキーピラミッドを上下反対にさせる考えであり、それをどのように実現させたのかの道筋が示されている。とてもむずかしいことへのアプローチの一端を理解できた。
③360°評価の実運営方法で -
Posted by ブクログ
~導入
バリューゾーンはもはやテクノロジーそのものの中にはなく、もちろん特定のハードウェアやソフトウェアにあるわけでもない。顧客は多くのテクノロジーと多種多様なサプライヤーの中から好きなように選ぶことができる。おおそらくそのうちのどれを取っても、自分の目的に到達することは可能だ。
根に、バリューゾーンとは、どのようにテクノロジーを結集して、導入するかである。何を提供するかではなく、どのように提供するのかが問われているのだ。
…私はこの問題についてじっくり考えてみた。どうすればバリューゾーンを強化できるのだろう?どうすれば、「何を提供するか」から「どのように価値を提供するか」へと焦点を移すこと -
Posted by ブクログ
「従業員第一、顧客第二」を理念とするIT会社の話。
積極的に自らの権限と責任を顧客価値創造の場(バリューゾーン)で働く従業員に徐々に移管していったCEO。
従来のトップダウン型ではなくて、CEOを頂点とする社内ピラミッド自体を逆にするという発想、そしてその発想を実現する為に具体的なアクションをしていったことが凄い。そして、特に大きな投資をする訳でもなく、既存の社内システムを少し変えるだけで、大きな効果を得ていった。
それは、彼自身が企業の将来を強烈に考えて、それを従業員に働きかけ、従業員自身が長年自分の中に溜め込んできたものを吐き出せる場ができて、自分自身を真に発揮させたというのが成功要因 -
Posted by ブクログ
「従業員第一、顧客第二」と聞いたら誰でも「そんな勝手な」と印象を受けるに違いない。私の今の会社でも「Customer First」が徹底されている。顧客を1番に、そしてサークルの中心に置く事でビジネスはうまく行く。顧客からの信頼感も得られる。それが常識だ。
しかしその常識を覆して大きな成功を遂げた企業がある。インドのIT企業、HCLだ。
よく考えてみれば自然な発想でもある。結局のところ、顧客にサービスを提供するのは従業員である。その従業員が気持ちよく働く事が出来、モチーベションが高く、志を持っていれば素晴らしい仕事をするに違いない。顧客を第一にすえることによって、身を粉にして働くことを義務づけ