田中信彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表題の通り、「スジ」「量」という観点で日中両国の違いが説明される。
そして全編に渡り、繰り返し強調されるのが、
①「スジ」「量」に優劣はなく、ただ違いがあるということ(この違いがなぜ生まれたかについても、歴史を遡って説明される)
②お互いに良好な関係を築くためには、「スジ」「量」の違いを踏まえる必要があること
の2点である。
果たして、この「スジ」「量」という見方での整理が学術的に正しいかはわからない。
しかし、それは決して大きな問題なく、自らの実体験を通した考察をわかりやすく書けること(少なくとも私にとっては腑に落ちた)はとても素晴らしいと憧れを抱いた。
異文化の世界に触れ、そこでの体験 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「反応快」 反応が速い。
厳密さや正確性より、気の利いた反応。
「スジ」の日本
貧富の差を意識しないで済む。
お金をどう使うかの金銭感覚が社会の側に。
個性と価値観で消費する。
統治者の責任
モンスター国民を法を使って統治する。
儒教
仕組みによってでなく、自らを律すること。
自己評価。普遍的体系に欠ける。
うまみ
人を引き寄せる仕組み。
仕事より投資で儲ける。
先払い
自尊心を満たす
一点集中を避ける
状況は流動的を前提とした判断基準
面子
「文」=ホワイトカラー
実務や技能は尊重されない。
個の存在より同調性。大国化での問題に。
小農意識
視野 -
Posted by ブクログ
巷に溢れる中国論は、ステレオタイプのものばかり。
強面の反中国論にはじまり、嫌中、爆買い、非常識。
おかげで、日本人の中国に対する好感度は「悪い」が9割とか。
かく言う私も、中国を好きか嫌いかと訊かれれば……その先は、言わぬが花でしょう。
だが、確実なことは、好むと好まざるとに関わらず、この先も中国とは付き合わざるを得ないということ。
それなら出来る限り、その実像を把握しておきたい。
そう思っていました。
そんな折、あるコラムで紹介されていたのが本書。
普段は辛口のコラム氏が絶賛しているとあっては、読まないわけにはいきません。
早速、買って読みました。
いや、実に面白かった。
中国人とは、その