新井勝紘のレビュー一覧

  • 五日市憲法
    最近の改憲議論でよく耳にするのが「日本国憲法(以下「現憲法」)はGHQから押しつけられたもの。だから今こそ日本人の手によって新しい憲法とすべき」という論法。
    しかし何だかしっくりしない。本当に押しつけと言い切れるのか?仮に押しつけだと認めてしまったら、現憲法施行後の70数年間の日本の歩みの正当性が揺...続きを読む
  • 五日市憲法
    <目次>
    はじめに
    第1章  「開かずの蔵」からの発見
    第2章  五日市憲法とは何か
    第3章  憲法の時代
    第4章  千葉卓三郎 探索の旅へ
    第5章  自由権下不羈郡浩然ノ気村貴重番智~千葉卓三郎の生涯
    終章   五日市憲法のその後

    <内容>
    東京経済大で色川大吉ゼミの受講生で、五日市町の深澤家の...続きを読む
  • 五日市憲法
    明治期に生まれた民衆憲法の水脈を探る旅。歴史研究の醍醐味が、ビンビン伝わってくる本だった。「開かずの蔵」に入っていく場面、資料の真否を実証するという研究の基本の指摘、歴史の伏流にたどり着いた時の感動、どれもワクワクしながら読んだ。仙台や御茶ノ水などの馴染みの街が登場することも親近感を感じた。コロナが...続きを読む
  • 五日市憲法
    今からおよそ50年前、旧家の土蔵から未発見の自由民権期の憲法草案が見つかった。その時、最初に手に取った色川大吉ゼミ学生の新井勝紘氏は、その後50年ずっとこの憲法の研究に携わることになる。

    明治の歴史を紐解けば、自由民権運動の創憲の時代は、近代日本でも数少ない下からの政治体制創出の時代だったと私は...続きを読む
  • 五日市憲法
     1968年、東京経済大学色川大吉ゼミの調査により、東京都五日市町(現在はあきる野市)の旧家・深沢家の土蔵で発見された自由民権期の私擬憲法草案(いわゆる「五日市憲法」)。その第一発見者である著者による「五日市憲法」の全容と起草者の千葉卓三郎の生涯を改めて総括した書である。深沢家文書発掘の経緯、「五日...続きを読む
  • 五日市憲法
    五日市憲法の解説と一緒に、新井先生の研究史も。岩波新書なのでちょっとびっくり。というか、今はこういう書き方なんだな。