山高昭のレビュー一覧
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ネタバレいやー創世記機械面白かったです。今回は予想を一気に上回ってきた!って感じの話でした。まあ、ホーガン作品は最後の50ページくらいで一気に今までの伏線を回収しにくる怒涛のラッシュがありますのでね,それがたのしみなのですが
以下ネタバレ
軍に言われるがまま新型大量殺戮兵器を作り出した時はクリフォードくんも鎌倉殿の義時化しちまうのかと思ったけど、まさかその新型兵器で旧兵器をすべて葬り去って文字通り兵器の存在しない世界を創り出すとは
これぞまさに『創世記機械』
それがハッタリだったかさえも100年後にはどうでもいいと言われるほどの平和な世界を創り出していて、クリフォードは最初から最後までなにも変わっていないと、ホーガンの書く話は人類の希望のような話が多くて私は好きです誠に。
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地球の自転と同じ速度で動くことで空中に静止する宇宙ステーションから地上にケーブルを伸ばせば、全長約4万キロのいわゆる軌道エレベーターが建設できるはず。赤道直下の各候補地のうち、建設条件を唯一クリアした地点は、島国タプロバニーの霊山の頂、そこには3000年の歴史を持つ寺院が建っていた……という筋。
歴史遺産や巨大建造物の途方もないスケール感に息を呑んだ経験は誰しもあると思う。では、その両面を併せ持った起動エレベーターのベルトが天まで伸びている様に、建設に心血を注いだ技術者は何を見るのか。意外としっとりしたシーンも多く、SF以外では味わえない情緒感がステキ。後半はプロジェクトX的なプロフェッショナルたちのアツさもあり。膨大な数の機構を積み重ねたうえで、どこかたった一箇所のミスで、膨大な予算と気が遠くなる根回し含めすべてが無に帰す技術開発のシビアさ、恐ろしさ。ロケット開発の難しさっていうのもこういうことなのかな。詳しくないけど。
とまあ主題自体は興味深いのだけど、とにかくシブい。かなり苦戦しました。 -
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この話の中ではソ連が続いている。驚いて出版年をチェックしてみると、原著が出版されたのは1987年だった。チェルノブイリ原発事故の翌年だ。
2061年では2010年の主人公だったフロイド博士は死んでいるなと思いながら読んだのに、宇宙の旅世界の超科学のおかげで人類の寿命は大幅に伸びて、そのおかげでとても元気だった。そしてまた宇宙へ旅立つ。旅立つまでもなく、2010年の旅が終わってから、酔っぱらって重力のことを忘れ自宅バルコニーから落下して以後は地球の重力に耐えられない体になり、ずっと月で暮らしていたので、ずっと宇宙にはいたけれど。
2010年の旅でフロイド博士がずっと恋しがっていた息子は、事故で早くに亡くなって、2061年ではフロイド博士の孫が宇宙での任務中に乗っていた船がハイジャックされ、立ち入ってはならないと宣告されていたガニメデに着陸してしまう。ちょうど同時期にフロイド博士の乗っていた船が近くにいたので、ガニメデに不時着した船の人びとを助けに行くという話。
前作での立ち入り禁止の宣告がすごく怖かったので、人類がガニメデに立ち入ったら中国の宇宙船の人たちみたいにすぐに全滅してしまうのかと思っていたら、知的好奇心を刺激された科学者が大興奮で宇宙船のクルーが対応に追われていた。
それから、中国の宇宙船を襲っていた頃はかろうたじて多細胞生物になったばかりの様子だったガニメデの生命が、社会や都市を作るまでに発達していた。
3001年ではモノリスがめざめるようだけれど、そうするとどうなるんだ?
この時点ですでに話についていけていないものの、ここまで読んだらラストまでたどり着きたいので、ラストも読もう。
「優れた科学者なら、それを説明する理論ができるまでは、どんな事実も本当に評価はできない。」p.317 -
Posted by ブクログ
『2001年宇宙の旅』の著者として有名なアーサー・C・クラークさんのエッセイ。少年時代からの愛読書『アスタウンディング』というSF雑誌との出会いと、如何にこの雑誌から影響を受けてきたのかを綴ったもの。所々に雑誌の表紙が掲載されており、この表紙を眺めているだけでも楽しい。この雑誌は、多くの著名なSF作家にも影響を与えてきているものというのも本書を読めばわかる。
大好きなことに、手を抜かず貫き通すこだわりを感じる。科学技術に基づく未来を描くSF作家魂が随所に感じることができる。本書から、著者が示す第三法則を転記しておく。
第一法則ー著名だが年配の科学者が、なにごとかが可能だと言えば、それはまずまちがいなく正しい。しかし彼が不可能だと言えば、たいていの場合はまちがっている。
第二法則ー可能性の限界を知る唯一の方法は、それを超えて不可能の段階に入ることである。
第三法則ー充分に進歩した技術は、魔法と区別できない。 -
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実家に帰省した際に、また昔を思い出して再読してみた。
2010年宇宙の旅の続編といったところか。なかなか謎に到達しないが、そろそろ何か見えて来たような感じである。
しかし、宇宙飛行をすることで歳の取り方が違って来るとはいえ、まだヘイウッド・フロイド博士が生きているとは...。
この本を買ったのはもう30年も前で、一度は読んでいるはずなのだが、なぜかストーリーを全く覚えていない。うーむ。
エウロパの様子が、だいぶわかって来たようだが、まだまだあのモノリスには近づいていないようだ。この後の1000年間であのモノリスの正体がわかるのだろうか。
クラークの作品は結構細かな描写のあるところが良いのだが、注意して読んでないと「あれ、なんだったかな」と読み返さないといけなくなることが時々ある。ちょっと難しいと感じるのはそのためだろうか。
2001年、2010年、2061年とこのシリーズを読んだが、なぜかいつも終わりが唐突で、なんだか良くわからない終わり方に感じるのは気のせいだろうか。
全体的には面白かった。次の3001年で最後のようだが、 -
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2017年5月時点、DeepMind社が開発したAI「AlphaGo」は囲碁棋士の世界王者を打ち破り引退を表明、今後は医療やエネルギー分野へ取り込むことを発表。いよいよAIが人智を超えるときが来たのかもしれない。
ジェームズ・P・ホーガン氏は未来が見えていたのではないかというぐらい彼の予見力の精度は高い。本書で語られる2030年前後の世界がまさにいま訪れている。「この分野では人間が優位」など重箱の隅をつつく時代は終焉を迎えたように思う。
人工知能が人智を超越し争うテーマはよく見るが、機械の生存本能を刺激したらどうなるか?という思考実験が面白い。有機体の進化は無機体の進化の前提であり踏み台ではないかという本能的懸念を、それこそ機械的な合理性を持って希望的結論を導くストーリーは見事である。
約40年前の本で翻訳や用語の点からやや読みにくさはあるものの、著者の着眼点や発想力は時代を経ても色あせることはない。 -
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ネタバレ全長4万kmの巨大な「宇宙エレベーター」建設を夢見る技師モーガンが建設地の候補として選んだ南アジアの島国・タプロバニー。古代の伝説に彩られた美しい島に聳えるスリカンダ山の頂上がその候補地だったが、そこには長い歴史を持ち民衆からも愛される寺院が存在していた。寺院の説得に苦戦するモーガンが試行的に実施したケーブル実験の完成が迫る中、突然の嵐がやってくる。絶望の中にも希望を見いだそうとするモーガンの前で展開されるある奇跡。
宇宙エレベーター建設が始まってからも、ひとつまたひとつと様々な困難がモーガンの前に立ちはだかる。彼を支える仲間たちと共に、夢の実現に邁進するモーガンが、最後の最後に見た光景とは?
巨匠クラーク、後期の代表作。後期のクラークに特徴的な悠揚迫らざる筆致と淡々としたストーリー展開はこの作品でも顕著で、血湧き肉踊るドキドキわくわく感を期待するタイプのSFではありません。一人の技術者の挑戦を丹念に描いていく、大人のSFです。
ストーリーの中心は前半と後半とで大きく異なり、前半は古代から連綿と続くタプロバニー文化を背景に、スリカンダ山頂の利用権を巡るモーガンと寺院との策略合戦を描き出します。タプロバニーの歴史と宇宙エレベーター建設という未来技術、全く相容れないと思われた二つのものが、第三部のラストで魔術的な融合を果たして夢のような光景を現出させます。実験の失敗に打ち拉がれるモーガンの目の前に突如現れる、舞い狂う黄金の蝶の群れの何と言う美しさ!前半のストーリー展開の平坦さはちょっと忍耐を擁しますが、この第三部までは頑張って読み進めてください。SFには理系の知識だけでなく社会科学系の視点も入れると物語に深みが増す、ということがよくわかる、読み応えのある展開です。
後半は宇宙エレベーターの建設が本格化してからの話。クラーク流のハードSFが堪能できる、端正でサスペンスフルな展開です。ところどころに登場する詩的な情景描写も見所の一つ。
鴨的には、やっぱり前半部分の歴史と科学の見事な融合が印象的なだけに、後半のあるシーンでのセンチメンタリズムが鼻に付いたのとラストの尻切れトンボ感がかなり残念。たぶんクラークは、最後の一行を書きたいがために、このラストシーンを持ってきたんでしょうね。