山本昌仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書は、たねや四代目山本昌仁氏の語る「現代の近江商人」です。
あゝ、絶対に勝てない人がまた一人増えてしまった。この本を学生のときによんだら、「たねや」に就職したいとおもったほど、うらやましいというか、共感をもちました。また、自分はまだまだ甘かったと心から反省しました。
営業をされていらっしゃる方は一度はお読みになられたほうがよいとおもいます。隠れた販売の名著です。
気になったのは次です。
■商売のやり方
・バブル絶頂期で、「一人一人のお客様に向き合う」決断をしておいたことが、たねやを救った。
・支店を出すのであれば、家族ともども移り住んですべてを投げ出して全力投入する。これは支店ではない -
Posted by ブクログ
和菓子屋というよりも商売人としての生き様が描かれていました。顧客に向き合うことは言うことを鵜呑みにすることではなく、時には教育をする必要があることも学びました。
そのためには自分自身が学び続ける姿勢でいなくてはなりません。たねやでは毎日2時間フリータイムを設けております。仕事以外に触れる時間を強制的に作ることで新しいアイデアを醸成する良い機会になるからです。Googleでも90分ルールの取り組みがなされているので、強い企業、アイディアが生まれる企業というのは余裕を作ることを忘れないのだと感じました。
また、現場への応援も忘れないのは良い企業だと思いました。大手企業でありがちなパターンは現場の意 -
Posted by ブクログ
江戸時代。近江国(滋賀県)から全国へ行商をしていった人たちが成功していき、近江商人と呼ばれるようになります。彼らは地方へ商品を運搬していきその場で売りさばき、帰りしなには地方の商品を購入して持ち帰るなどし、またそこで商売をして儲けを上げていった。往路でも復路でも無駄がない商売だったわけです。
そのような業態で考え出された哲学がありました。「売り手よし、買い手よし、世間よし」という「三方よし」の考え方です。売り手と買い手がwin-winであるどころか、商売をさせていただくその地域までもがwinとなるのである、というものです。この「世間よし」の部分まで考えるのは、地域にとってのその発展や住みやす