青谷真未のレビュー一覧

  • 君の嘘と、やさしい死神
    旬の食材が有るように、旬の読書も存在する。 優柔不断だが優しい主人公。そんな主人公の欠点を補うような即断即決の美人の異性。この時点で布陣は完璧。 エンタメを接種してきた人間なら読んで数ページで展開、結末は読めてしまう。それでも良い。そういう読書があっても良い。 うだるような暑さ、思春期特有の先の知れ...続きを読む
  • 読書嫌いのための図書室案内
    本は読む人によって解釈が変わるというのは当たり前なことかもしれないが非常にためになった。これからはいろんな人にいろんな本の感想や解釈を聞こうと思う。また、本は予言の書であるというのも新しい視点だった。
  • 君の嘘と、やさしい死神
    「次郎兵衛さん、死んじゃ嫌だ、返しておくれ、返して、嫌だ、あたいは嫌だ」
    落語なのに泣かせるという志ん生の佃祭のフレーズ。読んでるだけでジンとした。一回聞いてみたいと思わせられた。

    でもこのフレーズが後に意味を持つとは思わなかったけれど。 

    ヒロイン玲のパワーと明るさが余計に辛さを増した本でした...続きを読む
  • 鹿乃江さんの左手
    自分自身を守るために、自分に向かって吐いた嘘が枷になり、自分自身を縛り付ける。そんな自縄自縛の状態であがく、三人の女性を描く連作短編集。傍から見れば一人二役でプロレスをやっているようなものだから、どこか滑稽でさえあるのだけれど、むしろそれ故に、当人にとっての切実さが痛い。一見スーパーナチュラルものと...続きを読む
  • 読書嫌いのための図書室案内
    ☆お気に入りの文
    「――荒坂君は、どうして人は本を読むんだと思いますか?」
    唐突な問いかけに僕も足を止める。僕は通行人の邪魔にならないよう、道の端に寄りながら首を横に振った。わからない。
    藤生は僕を見詰め、きっぱりとした口調で言った。「この世にある物語は、すべて予言の書になり得るからです」(P84 ...続きを読む
  • 水野瀬高校放送部の四つの声
    去年読んだ「読書嫌いのための図書室案内」の作者のものだが、評判もまずまずだし感じ良さげだったので買ってみた。

    校庭に響いたマイクの音に心を奪われ衝動的に放送同好会を設立した巌(3年生)。
    入学早々に入部届を出してきた涼音と白瀬(1年生)に、彼らに通学中の競馬実況を聴かれて入部してきた梓(2年生)。...続きを読む
  • 君の嘘と、やさしい死神
    話の流れも結末も他の恋愛小説と大差ないのに、何故かすごく読むのが楽しかった。友達がオススメして貸してくれたのもあるが、2人の会話が目の奥に浮かんでいて自分までその場にいる感覚に陥った。
    女の子の美園玲が口にした「人間いつ死ぬか分からない、明日死ぬかもしれないのに他人の機嫌をとるのはおかしい」って言う...続きを読む
  • 読書嫌いのための図書室案内
    ミステリタッチの青春もの。交換条件を果たそうとする、にわか図書新聞編集者の二人は、いわば「謎を解く」ことになるが、ミステリに全振りしているわけではないから、推理そのものはかなり緩い。けれど、このお話の雰囲気で、針で突いたほどの隙もない論理の大伽藍など打ち立てられたら、それそれでおかしいだろう。緩いけ...続きを読む
  • 読書嫌いのための図書室案内
    読書が嫌いな荒坂は読書が嫌いだからという理由で図書新聞の再刊を新しく赴任してきた司書から任されることになる。本好きの藤生が協力してくれることになり、手始めに読書感想文を各方面に依頼していくのだが、青春事件に発展していくことに。。。

    読書、読書感想文、読み手の感想の違い、推察考察、青春のような事件 ...続きを読む
  • 読書嫌いのための図書室案内
    近所の本屋で何気なく手にした本。帯に小島秀夫さんの「いとも簡単に”読書の真髄”を教えてくれる。なんとも素晴らしい小説だ。」とのコメントに興味を持ったので購入した。
    読書に興味のない高校二年生の荒坂浩二さんが、楽な仕事と思って入った図書委員。そこで図書新聞の再刊を任されてしまい、同級生の読書好きの藤生...続きを読む
  • 読書嫌いのための図書室案内
    かなり読みやすさがあるが、中身がないわけではなく文豪の歴史や作品の背景、さらには評論も知ることができる。個人的に万人受けする本といった内容だった。
    ただ、主人公の思考は明らかに啓蒙されているくらい深く考える力があり、明らかに読書が嫌いではないんだろうなと思ってしまった。これについては、あまりにもリア...続きを読む
  • 君の嘘と、やさしい死神
    素敵な考えをしている人が出てきます。
    別れもあって悲しく、切ない雰囲気がありました。
    心に残るシーンが多々ありました。
    家とかで読んだほうがいいと思います。
    電車など人の多いところであまり読まないようにするといいと思います。
  • 鬼の当主にお嫁入り~管狐と村の調停お手伝いします~
    面白かった!綾乃は育ち故ナチュラルに卑屈気味と言うか「与えられなくて当たり前」な感覚なんだけど、基本的にたくましくて真っ直ぐな子で好き。冬晟は微笑ましい好青年。
  • ショパンの心臓
    正直中盤(なんなら後半?)までは、主人公が情けなさすぎてとてつもなくイライラしながら読み進めた。ただ途中で主人公がきちんと字を読まなくなった理由が明かされたり、ポンコツだけど貴和子からの指導を素直に受け入れたりするのを見て、さすがにここまで酷くはないけど自分も若い頃はこうだったな〜と憎めない気持ちに...続きを読む
  • 読書嫌いのための図書室案内
    もう一度読もう。読みたい。
    文学の読み方なんてわからやかったけど、初めて物語を「おもしろい」かもと感じた。
  • 読書嫌いのための図書室案内
    タイトル通り活字嫌いの私でもさくさく読めた
    ライトノベルよりの文章で読みやすく物語の中で読みたいと思える本をいくつか発見できるので読書初心者の方におすすめ
  • 読書嫌いのための図書室案内
    主人公のひねくれてるけどまっすぐな性格に心打たれた。
    藤生に対する態度や何だかんだ言ってちゃんと新聞作るところとか。
    謎解きシーンも難しすぎなかったかのよみやすかった。
    ちょくちょく難しい表現とかがまじってて本が苦手な人には少ししんどいかも。
  • 読書嫌いのための図書室案内
    本のことをしゃべるとき以外はおとなしい女の子と読書が苦手な男の子のバディといえば『ビブリア古書堂』を連想する。変化をつけたラストはたしかに予想の延長線上にはなかったけれど、予想通りのほ方が面白い展開になっていたのではないかとも思う。ただの「本の読みすぎ」なのだろう。藤生さんにいまいちグッと来なかった...続きを読む
  • 恋する弟子の節約術
    伏線の張り方が凄かった。
    確かに冒頭に「全て想定内」と言ってはいたが、主人公は分かっていたんだなと。
    初恋相手が何故主人公のことを思い出せなかったのか、主人公が極端に多くを望まない理由などなど、段々と明かされる秘密に「ああ、だからこういう書き方していたんだな」と後からびっくりさせられること多数。
    ...続きを読む
  • 鬼の当主にお嫁入り~管狐と村の調停お手伝いします~
    母を事故で亡くし、何もなくなってしまった綾乃。こんな状況だったら、多少怪しい手紙でもすがりたくなるのは分かるかも。その手紙を頼ってたどり着いた村は不思議な雰囲気の漂う場所。「怪しい」とも言えるかもしれないけど、ここでの優しい人たちとの関わりは綾乃にとって嬉しいものだったのだろうなぁ。と思った。冬晟と...続きを読む