青谷真未のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ自分が想像もしなかった「歌舞伎」と「ミステリー」との掛け合わせたストーリーで、なかなか面白かったです。
第1話:傘の陰
第2話:人形の目
第3話:微笑み一つ
第4話:花の名前
この4つでストーリーが進みます。主人公は「桜子」で、2年先輩の「清香」と高校時代以来8年ぶりに偶然再会します。この「清香」は代々家系が歌舞伎役者であり、「清香」は実家から勘当されて探偵事務所を開きます。一方主人公は実家が呉服店で着物の着付けを教えていたこともあっていつも和服姿です。主人公が「清香」に探偵助手(アルバイト)として雇われる形でこの2人がタッグを組みます。
1話目・2話目は探偵の依頼で依頼の謎解き要素が強かったです。3話目は主人公たちのルーツを巡る旅の話でした。4話目はそもそもなぜ「探偵事務所」というものを開いたのか、あと主人公のその後を描いています。
「清香」は姿勢が良くて、いかにも歌舞伎役者の一家という感じで、主人公は外見はそれほど目立っていなくて所謂「普通」な感じだったようです。この2人には共通の性格があってお互い意気投合したようです。
「歌舞伎」と「呉服店」改めてどこかで繋がることを想像させるようなストーリーでした。 -
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて借りましたが、期待以上に楽しめました。
読書が嫌いなのに楽そうだからという安易な理由で図書委員になった主人公荒坂浩二。廃刊になり久しい図書新聞の再刊を頼まれ、同じクラスの図書委員であり、本が大好きな藤生蛍とともに図書新聞を作るべく、読書感想文を書いてくれそうな人に依頼する事になるのですが…。
依頼相手の選んだ本を巡りミステリー仕立てに話が展開して行き、謎を負ってたどり着いた先には思いもしなかった真相が待っていました。
この中で何冊か本が紹介されていますが、藤生さんの本の知識が素晴らしい。森鴎外や安部公房、ヘルマン・ヘッセなど今は自分から進んで読まなくなっていたけれど改めて読んでみたくなりました。
そして、荒坂浩二がなぜ読書が嫌いなのか?その理由も判明します。
何より本を読んだ感想や解釈は本当に人それぞれで、受け止める側の年齢や心理状態によっても変わる物であり、そこが読書の醍醐味なんだよね~と実感いたしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあなたは何のために本を読むの?
ある理由で本を読むのが嫌いな荒坂は、楽そうと入った図書委員会で図書新聞の再刊を任されてしまう。一緒に仕事をするのは無類の読書好きである藤生。読書感想文を紙面に載せることにし、自分以外の人に感想文を書かせようとした荒坂だが、そう簡単にはいかなくて——。
森鷗外「舞姫」、ヘルマン・ヘッセ「少年の日の思い出」、安部公房「赤い繭」を絡めながら、感想文をお願いした相手の悩みや秘密を解き明かしていく。荒坂の読書嫌いの理由も途中で明らかになる。読者も一緒に散りばめられた謎を考えながら読むので、「そんなの本の読みすぎ」な推理をしてしまうかもしれない。自分はまんまと引っかかった。真相は考えていたようなドラマティックなものではなかったけど、すべてが伏線で最後に全部がつながるわけがない。まったくもって「そんなの本の読みすぎ」である。
読書嫌いにどのように読書を薦めるか。無理に読ませるのは悪手だろう。荒坂のように理由があるかもしれない。しかし作中で語られたように、読書は他人の人生や思考をトレースできて、それを読むことで自分と同じ考えや異なる考えを知り、将来自分に降りかかるであろう問題への対処法を学ぶことができる。そんなマニュアル的なこと以上に、様々な人生を追体験するのは面白い。そこに気付くのは、読書を楽しんでいる人の話を面白く聴ける体験ではないだろうか。読書感想文というのも面白いと思う。面白い読書感想文は、読書に誘う。荒坂がこの後もたくさん本を読むとは思わない。しかし折に触れて本に手を伸ばし、そして誰かとその本のことを語り合うだろう。それほど幸せな読書体験があるだろうか。