ゴールズワージーのレビュー一覧

  • 林檎の樹(新潮文庫)

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    美的感覚をもつ男にとっては、この世に求めうる理想郷も、永遠につづく幸福の港もありえないのだ──それらの空しさにくらべれば、絵画や詩歌の中にとらえられた美は永遠に存在し、それを見、それを読むことによって常に同じ感嘆すべき高貴な感覚と、心地よき陶酔とを味わいうるものである。たしかに人生にも美の要素をもった、胸おどる大歓喜の瞬間があるだろう。だが、それらは太陽の前をよぎる一片の雲よりもはかないもので、芸術が美をとらえて不朽のものとするようなわけにはいかない。それらは、自然の中にあって、ひらめくとも輝く女神の金色の幻か、はるけく思いにふける妖精の一瞬のきらめきかのように、はかなく消え去るものである。

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    2026年02月21日
  • 林檎の樹(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    望まれない恋愛をしている女性に読んで欲しい。これを読むと男が自分を決して選ばないとわかる。

    アシャーストは、現実を見て怖気付いた。
    ミーガンは健気だったが自分の思いを貫いた。
    アシャーストは望んでも辿りつかない理想を追い求める。弱くて堅実さを求める男の心理がよく表れている。

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    2023年09月21日
  • 林檎の樹(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    今もイギリスに根強く残る階級意識のもと、上流階級出身の青年の身勝手によって引き起こされる悲恋のストーリー。

    今はつかの間の夢と消え去った青春時代の、純で甘美な記憶を思い出さずにはいられなくなる名作。

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    2023年04月22日
  • 林檎の樹(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一言に言えば若気の至りの恋の話なんだけど、きっと多くの人が思い当たるところがあるんじゃないだろうか。
    状況は違うとしても、例えばよく知りもしない相手を盲目的に好きになったり、それから突然現実に立ち返って冷めてしまったり、別の人を好きになってしまったりというのは、空想だけのドラマじゃなく、普通に起こり得ることだ。
    それだけに、繊細に描かれた青年の心模様が身につまされる。忘れ去られた遠い過去の思い出に、自分の知り得ぬところで、誰しもこんな罪を犯しているのかもしれない。

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    2019年09月01日