デイヴィッド・スタサヴェージのレビュー一覧

  • 金持ち課税――税の公正をめぐる経済史

    Posted by ブクログ

    【金持ち課税】
    経済階層と税制のお話。
    異なる階層に課税する場合の考え方は3種類。①平等(比例)②支払い能力による累進③補償による累進。
    現在では当然のように支払い能力に応じた税を課しているものの、その根拠は薄弱。取立てられるとこから徴収する、程度のものでしかない。
    歴史を紐解くと、累進課税を積極的に選択したのは、国民の多数が参加する大規模戦争時のみ。労働階級による血税の提供に対して、一部の資本家階級だけが、国家が与えるチャンスに資産を増大させた時。翻って現在、補償が必要となる同様な事態は、ない。現実が示すとおり、課税の累進性は逆行しつつある。
    累進課税が必要であれば、補償の新たな概念を示すべ

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    2019年06月10日
  • 金持ち課税――税の公正をめぐる経済史

    Posted by ブクログ

    なぜ個人所得税の累進課税が許されるのか?について一つの回答を示す一冊。答えは明確で「戦争」。特に二つの世界大戦の影響の大きさが示される。また、足元の税率低下も同じ文脈で説明。勉強になりました。

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    2019年02月06日
  • 民主主義の人類史――何が独裁と民主を分けるのか?

    Posted by ブクログ

    毎度反省するが、ちょっと勉強しようと思って、新書感覚で外国の研究者の、「一般向け」本を手に取ると後悔する。

    事例が多すぎて、回り道が長くって、何言ってんのか道に迷う。
    訳者の問題があるのかもしれないが。

    初期デモクラシーと、初期オートクラシーの発生の原因を、社会と国家の力学、徴税のために地方の力が必要か、官僚制で行ったかということを軸に置いてると思うんだが。
    歴史的な、あそこはこう、そこはこういう説明ができると、はれほれひれはれで、少なくとも出勤電車内で数日に分けて読むとなんだっけに陥った。

    欧州にデモクラシーが発展したのは、農耕を中心とした文化が遅れたからだってのは驚いたな。じゃあなん

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    2024年03月15日