ハリー・ファージングのレビュー一覧
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ハリー・ファージング『汝、鉤十字を背負いて頂を奪え 下』竹書房文庫。
夢枕獏の『神々の山嶺』に匹敵するほど非常に面白い山岳冒険小説の下巻。どちらかと言うと夢枕獏の原作よりも谷口ジローが漫画化した『神々の山嶺』とストーリーと結末が似ている。
人類初のエベレスト登頂を果たしたのは誰なのか?ヒラリーとテンジンではなく、マロリーとアーヴィンでもなく、ドイツ軍の兵士だったのか……山岳小説ファンなら見逃してはならない掘り出し物の逸品。
下巻も現代を舞台に山岳ガイドのニール・クインの味わう苦難と1938年を舞台にドイツ猟兵部隊のヨーゼフ・ベッカーが味わう苦難とが交互に描かれる。クインはベッカーの果たし -
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ハリー・ファージング『汝、鉤十字を背負いて頂を奪え 上』竹書房文庫。
山岳冒険小説の上巻。竹書房文庫はごくたまにやってくれるから、油断出来ない。キャロル・オコンネルの『マロリーの神託』以来の掘り出し物ではなかろうか。エベレストをテーマに現代と1938年とが交互に描かれ、わくわく、じりじりする展開が続く。この先は一体どうなるのか。下巻に急ぎたい。
現代。山岳ガイドのニール・クインは少年冒険家・ネルソン・テイト・ジュニアのエベレスト登頂に付き添っていたが、不慮の事故で少年を死に至らしめてしまう。少年の父親の逆鱗に触れ、命を狙われるクインだったが、エベレスト山頂付近で見付けた鉤十字が刻まれた古い -
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