矢野吉彦のレビュー一覧

  • 競馬と鉄道 あの“競馬場駅”はこうしてできた

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    競馬場駅を「競馬場にアクセスすることを主目的に設置された駅、あるいは競馬場を”目印”にして設置された駅」と定義して、競馬場駅を中心に競馬と鉄道の深い関係について述べた本。
    正直、新書版なこともあり、単に競馬場と最寄り駅の紹介本だと思っていた(日本国内についても5章のような軽い内容が続くと思っていた)らそうではなく、新聞をはじめとして様々な資料にあたって競馬にまつわる鉄道の歴史を深掘りした本になっている。と同時に当時の広告の誤りの可能性などにも踏み込んだりもしている。
    これならJRA馬事文化賞受賞もうなずける。アナウンサー業の傍ら調査・執筆したのは本当に凄い。
    もちろん、駅だけでなく、明治天皇の

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    2024年09月20日
  • 競馬と鉄道 あの“競馬場駅”はこうしてできた

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    競馬場とそこに乗り入れる鉄道がテーマではあるが、そのテーマを通じて明治以来の歴史・風俗を知ることができる良書。お召し列車、戦争、馬券、経済……競馬を取り巻く状況と、鉄道各社の対策ダイヤや集客作戦が面白い。

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    2019年12月18日
  • 高校野球と鉄道 100年を超える関係史をひもとく

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    高校野球と鉄道の関係という珍しい構図。優勝旗が白河の関を超えたのは交通機関の発達という指摘が斬新。
    鉄道マニアで野球ファンならではの視点。
    阪神電鉄の大量輸送についても興味深い。

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    2024年04月25日
  • 競馬と鉄道 あの“競馬場駅”はこうしてできた

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    船橋競馬名物かしわ記念が柏競馬場の記念レースだって恥ずかしながら初めて知りました。ゴールデンウィークにやるから、柏餅とかと関係あるのかと思ってました(汗)。
    そう、柏だけでなく、(沖縄を除く)全国各地に競馬場があって、大量の人を集めた時代それを支えた鉄道の話。
    インターネット投票できるようになって来場者は半減、競馬場が廃止されることはあっても、増えることはない時代に生きる我々にとっては羨ましい話(もちろん、ギャンブルには胡散臭い闇もたくさんついてて、そう単純に楽しいばかりではないのでしょうが。)。
    名鉄杯の中京競馬場には、ちょっと行ってみたいかも。

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    2019年01月06日
  • 競馬と鉄道 あの“競馬場駅”はこうしてできた

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    資料を丹念に調べた跡が伺え、また双方の歴史もひもとかれていて、とても勉強になりました。
    筆者の推察が多い気もしましたが、そこはロマンといえる範ちゅうだと思います。

    近代競馬が起こり始めた明治~昭和の、競馬に対する熱狂が猛烈に伝わってきました。
    「中原競馬大会」「鶴見の大競馬」…、掲載されている新聞広告を見ただけでもワクワクしてきます。

    さらに「競馬に向かう客を乗せた路面電車が、先をゆく車両に軽く追突(当たる)。「当たるなんて縁起がいい」と大喜び」などというエピソードも紹介されていて、馬好きの懲りない面々はいつの時代も同じだね…とニヤリとしてしまいました。

    全国あちらこちらで競馬が行われて

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    2018年06月17日
  • 競馬と鉄道 あの“競馬場駅”はこうしてできた

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    鉄道オタクではないので、ダイヤの細かい話はよくわからなかったが、競馬場と鉄道がいかにして発展してきたか、そしてその両者の関連性は読んでいて面白かったし、一大行事としての競馬開催に合わせた鉄道会社の工夫も興味深かった。資料もふんだんに使われていて、視覚的にも楽しめる。
    普段は京都、阪神、園田の各競馬場に電車で行くので、各競馬場の最寄りアクセス駅の歴史を書いた章は非常に楽しく読めた。競馬場駅に行ったときに、本書の内容を思い出し、歴史に思いを馳せる…かも。

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    2018年04月23日
  • 競馬と鉄道 あの“競馬場駅”はこうしてできた

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     著者は競馬ファンには有名なフリーアナウンサーださうです。不勉強にしてわたくしは存じ上げませんで、ご無礼いたしました。この方は「野球」と「鉄道」、そして「競馬」が好きで、「競馬と鉄道」をテエマに一冊出せないかと知り合ひの出版関係者に打診したさうです。しかし「そんなマニアックな本は出せない」と断られたとか。まあさもありなむ。ところが救ふ神ありで、交通新聞社からオファーが来て、執筆・出版を快諾したとの事。流石に交通新聞社です。

     で、一読すると中中面白いのです。わたくし、競馬については殆ど知るところは無いのですが、そんな人間でも愉しめる内容となつてゐます。競馬場駅といつても、単に競馬場が近くにあ

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    2021年04月29日
  • 競馬と鉄道 あの“競馬場駅”はこうしてできた

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    近代化を成し遂げる上で鉄道の輸送力は欠くことのできないものであり、鉄道を経営する上で競馬の集客力もまた欠くことのできないものであった。という歴史を理解させてくれる新書。著者は土曜競馬中継でおなじみの矢野アナウンサー。氏のレース実況とおなじく、軽妙でユーモラスな一冊でおすすめ。

    馬券が合法になった際に、競馬場が全国に雨後の竹の子のように乱立した時期、それと戦後に「闇競馬」として行われた時期の話がたいへん面白い。

    競馬をキーにして語られる分、本格的な鉄オタには物足りないかもしれないが、私のように鉄道は門外漢の方には、ほどよい鉄分で飽きさせない。

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    2019年11月10日