スーザン・エルダキンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昔ジュンク堂で平積みされているのを見つけ買ってみた。さまざまなお悩みに対して処方箋としてそれぞれ読むべき本が紹介してある。
この本でまず面白いのが興味を引くお悩みの種類。人には相談できないけど、でもたしかにこういう悩みってあるよな。っていうことが細かく直接的に書いてある。
それで、なんとなくこの本をパラパラしてみる。すると、自分が言葉にできていなかった悩みも見つかる。 「なるほど 、自分は、これで悩んでたんだ」ってね。それに、ここに書いてあるっていうことは、他にも悩んでいる人がいるんだなって思えたりして安心する。「孤独なとき 」とか「思春期で悩んでいるとき」とかね。
それで、そこで紹介されている本を読むと解消できる。
まあ、絶対じゃないけどね。「読んだって気休めにもならないとき」、「自分の悩みが書いていないとき」。まあ、紹介されている本を読まなくたってそこの「説明を読むだけで気晴らしになるとき」もある。
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Posted by ブクログ
ネタバレ事典好きの私だけど、これほど読んで楽しい事典は初めて。
「あ」から始まるこの時点の最初の項目は”悪魔に魂を売り渡したくなった時”に読む本。
トーマス・マンの『ファウスト博士』というのはまあ納得としても、”悪魔に魂を売り渡したくなった時”ってどんな時よ?
そんな時、本を読んでいる場合?
本を読む心の余裕がある時点で、悪魔に魂を売り渡さなくても大丈夫なんじゃない?
なんて突っ込みながら読んだけど、ふと気がついた。
これ、日本語版だから五十音順だけど、原書はABC順のはず。
訳すだけでなく、このように並べ替えも必要なんだ。
また、未訳の本も多数あるので、原書では347冊の小説が紹介されているけれど、日本語版で紹介されているのは202冊のみ。
それでもこの充実ぶり。
インフルエンザにかかった時は→アクロイド殺害事件
死ぬのがこわい時は→百年の孤独
無職の時は→ねじまき鳥クロニクル
花粉症の時は→海底二万里
等々、症状別に、または年代ごとの紹介が、理由と共に紹介されている。
そのチョイスに膝を打ったり、突っ込みを入れたりするのが楽しい。
だってさ、”鍵を忘れて家に入れない時”のために、家の外の物置に本を何冊か用意しておくといいと言って、それ用の小説を何冊か紹介しているけど、そんなもの用意しておくくらいならそこに合鍵を隠しておけばすむ話じゃんって思わない?
ただ、なじみがなくてピンと来ない作品が多いのも事実。
誰か、日本人向けのこういう事典を作ってくれないかなあ。 -
Posted by ブクログ
体や心の様々な症状別に「効く」文学作品を処方し、その理由も書かれた風変りなブックリスト。
症状は多岐に渡り、「不安なとき」「心が折れてしまったとき」といった確かに本に縋りたくなるようなものから、「お茶がほしくてたまらないとき」「鍵がなくて家に入れないとき」といった本を手に取る前に他の解決法が即座に頭に浮かびそうなものもあれば、「悪魔に魂を売り渡したくなったとき」「結婚相手をまちがえたとき」といった割とショッキングな症状まで網羅されています。冒頭から読み進めていくというより、目次から気になる症状の頁を眺めていき、目に留まった文学作品はひと先ず片っ端にチェックしていく、という使い方が正しいように思います。
海外の著者ということもあり、扱われているのは主に海外作品が中心で知らなかった作品も多く掲載されていました。あまり症状に捕らわれることなく、気になる作品に手を伸ばしてみようと思います。 -
Posted by ブクログ
心身のさまざまな不調やお悩みに効くブックガイド。中々面白そうなのですが、取り上げられている作品が、なぜにその心身の不調に効く本なのかが結局今一つ理解できない物が多く、どこまで本気か冗談か分からない感じだった。おそらく作者は大真面目なのでしょうが。
おまけにイギリスで出版された本なので、ブックリストのほとんどは海外のもので、日本からは遠藤周作、村上春樹、安部公房、三島由紀夫らごく一部の作品がリストに掲載されているのにとどまっている。
しかも、親しみやすいミステリーやエンタメ系の作品は少なく、斎藤美奈子さんの言うところの「中古典」と思われる作品が多く、いわゆる現代文学作品とおぼしき本が多いので、リストに親しみやすさはなかった。
それでもかなりの数の本をブグログに登録できたからよしとします。結局はブックリストが好きなんです笑。 -
Posted by ブクログ
高橋源一郎のエッセイに掲載。
人生に悩みはつきものだ。
あるテレビ番組を見ていたら、モデル・女優のある女性が「悩んだことない」「悩むことなんてなくないですか?」と言っていたのは衝撃的だったが、まあ、大抵の人は悩むことが何かしらあるはずだ。
例えば、インフルエンザに罹り、辛い日々を超えてしかしなお家にいなけりゃいけないとき。
Netflixもいいけれど、『アクロイド殺し』はいかが?
あっという間に弱った灰色の脳細胞が奮い立つ。
ストレスがあるときは『木を植えた男』。
あの素晴らしい絵は、物語は、疲れて弱った心を優しく包む。
ストレスなんてない時も、何度も読み返したい。
読書の悩み:「読んでいる本を見られるのが恥ずかしい」(383頁)
そんな人にもし私が処方箋を書くなら?
こうだ。
日本に行きましょう。日本ならブックカバーだらけです。
100円均一の店にもあるし、書店で紙のカバーをつけてくれます。
そして何より英語で書かれた本の表紙を見る人はいませんし、みんなスマホに夢中です。
「本を大事にしすぎてしまう」(342頁)
本は書き込んでいいです、だって?
いやいや、私は書き込みや折り目なんてつけない。
風呂に持ち込むことだってしない。
手垢なら許せる。
大事にしすぎて何が悪い!
薬は人によって効果が違う。
効く本もあれば、そうでない本もある。
是非ともこの本を読んで人生を楽しもう。
でも、あまりに薬が多すぎるので、メモを取るのを忘れずに。
最後に一つ。
実存的不安を感じるとき(165頁)で紹介されている『シッダールタ』。
古代インドの架空の人物、とされているがゴウタマ=シッダールタは実在、ですよね?
それともそもそもその認識が間違っている?
いやいや、ここで書かれているシッダールタは釈迦とは別人?
気になる点だ。