明治維新三傑の一人、内務卿・大久保利通の周囲の人々に対して当時の『報知新聞』記者がインタビューを行った記事をまとめたものであり、大久保卿の仕事ぶりや私生活の様子を垣間見ることができる(もっとも、当時のものをなるべくそのまま掲載しようとしているので、時折訂正等が入り、迂遠な感じがすることはある)。
大
...続きを読む久保卿というと、「有司専制」との批判を想起される人もいるだろうが、私生活面では子供とたわむれている光景などが描き出されており、また、仕事面では木戸孝允の仕事ぶり(人の考えを聞いてそれに必ず一つ二つ付け加える)とコントラストをなす大久保卿の仕事のスタイル(人の考えを聞いて、熟考すべき点がないかを確認し、熟考すべき点ありと見なせば再考を促し、無しと見ればそれで決裁する)等は興味深い。