東周斎雅楽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画の漫画。1話完結型なので(一応大きな流れはあるんですが)単行本発行ペースは遅いけれど、安心です。今から映画をしっかり観ようと思っている人におすすめ。絵もしっかりしていて、読みやすく、男性にも女性にもすすめやすいですね。主人公はテレビ会社で働く女性で、歩く映画事典みたいな変わり者の上司と、彼を疎ましく思う会社の上役達の間で苦労させられているが、様々な映画やそれに関わる人々の逸話に触発されてゆくといったテイストの話。しっかりとした映画の解説もついているのがまたなんとも親切。ところで、原作者の東周斎雅楽とは一体何者なんだろう……。『イリヤッド』の原作も手がけ、浦沢直樹作品にも数多く関わっているら
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良くも悪くも、そのまんま
本作の原作者は東周斎雅楽。
これはもちろんペンネームで、本名は長崎尚志。
そう、以前小学館の編集者として浦沢直樹とコンビを組み、「MASTERキートン 」等の作品に携わった人物。
そして本作は、長崎氏が小学館を退社した2001年7月の半年ほど後に「ビッグコミックオリジナル(小学館)」で連載が始まっている。
この頃は、「MASTERキートン」の原作者の扱いを巡って後に様々な憶測が為されている時期。
ただし、色々検証されてはいるが、何が真実なのかは明確ではない。
とにかく、そんな時期に連載の始まった本作は、もうまんま「MASTERキートン」。
ファンならすぐわかると思うが、各話の入り方や構図 -
Posted by ブクログ
同じ芳崎せいむさんが描く「金魚屋古書店」と同じく、実在の映画(あちらは漫画)を題材にちょっと良い話を提供するという巻数を重ねるごとにマンネリ感の強い展開にちょっといらっとしていたのですが。
こちらテレキネシスは4巻で完結。しかも今までと同じ展開をきちんとつかった上で、ストーリーを転がしてくれました。華山がドラマ部を追い出される理由になったドラマと、亡くなった父の遺作探しもぐっとスピード感を増して最後まで読み進めさせられます。
ちょっと物足りないかなとも思えますが、10話完結のテレビドラマのように日本人向きの物足りなさかもしれません。
個人的にはもう少し新しい映画も取り上げて欲しかったな -
Posted by ブクログ
古今東西の映画をモチーフにしてテレビ局のプロデューサー・華山とドラマ部に行きたい新人・マキノの活躍を描く作品。
『金魚屋古書店』が古今東西の漫画をモチーフにしてストーリーを描いているように、こちらは映画をモチーフにしているだけでスタート当初ははっきりといって「違いないやん」と思っていたのですが、3巻目に至ってこちら側の色が出て来たような気がします。
個人的には最後の話で映画が「現実逃避の材料にすぎないんじゃないか?」という思いに対して、「現実に潜むドラマを見逃すな! 感動を見逃すな! そのための仮想現実として、感受性を磨く道具なんだ」という考え方が素敵だなと思いました。
取り上げている映