中原尚哉・他のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
現代中国SFアンソロジーという副題にたがわぬ、面白いSFが詰まっていた。ケンリュウの英訳をさらに日本語に訳してあるので、言葉使いは原典からどのくらい違うのかわからないが、発想やストーリーは十分堪能できる。
劉慈欣(リュウツーシン)の三体はぜひ読んでみたい(オバマも読んでる)
鼠年/陳楸帆:まだ鼠の毛一本見つけていない
麗江の魚/陳楸帆:再訪した。今回は病人として
沙嘴の花/陳楸帆:深圳湾の夏は10か月続く
百鬼夜行街/夏笳:百鬼夜行街は藍色の帯のように細く長い通りです。
童童の夏/夏笳:おじいちゃんがうちに引っ越してくるわよ
龍馬夜行/夏笳:りゅうまは月夜に目覚めた。
沈黙都市/馬伯庸:時は -
Posted by ブクログ
ネタバレ個別の感想とは別に、全体的な印象としては、親子や血縁に関する情が表面に現れている作品が多かった気がする。
中国の儒教的な文化が背景にあると言ってしまえばそうかも知れないが、むしろ日本や西洋のSFの側が、その国の現在の平均的な社会の有り様よりも個人主義的姿勢を作品内で強調して描きがちな傾向があるのかもしれないと思った。
中国の神や民話や歴史のムードはとても好みだし、SF的な換骨奪胎にも向いている気がする。
深センを舞台にした「沙嘴の花」がとても良かったので、香港や北京や上海などフィクション全般に使われがちな土地以外の現代中国を舞台にした作品も読んでみたくなった。