偉そうに言って申し訳ないけれど、これは物凄く好みが分かれる作品だと思う。
転移とか転生物ではありません。
本が好きで下克上しようとしてるどっかの女の子の物語りのように、展開が遅くてすごーくかったるい読み物のような気がします。
魔導師になるための機関みたいな学校みたいなところに入学するまでが前半
...続きを読むから中盤。
合格?と思いきや、実はそれは一次予選。
そこから面倒くさい資本論の触りみたいな、でも全然タイトルには程遠い程度の安物買いの銭失い的なお話があって、資本論はそれで終わり。
主人公は、読んでいて苛立つほど弱っちい、誰かの陰に隠れてコソコソしているようなタイプ。
実際に一次予選を突破して、取りあえず寮に住むことになった同室の同級生が”分っている”世話好きだったから上手く行っただけで、その同級生がいなかったら終わってるほどに情けない主人公。
才能は有るようだけど、でも無いような感じも見せながら物語りは続いて行く。
とにかく描写が細かいと言うか、一々説明が長ったらしいと言うか、展開も遅いし面倒くさい。
読んでいる側にとってどうでも良いことが長々と続く。
味方側のキャラと、後に見返すことになるのであろうキャラとの線引きがハッキリし過ぎて、当然だが好かれる側には都合良く好かれるタイプの主人公。
でも、なんかそれもウザイと感じてしまう。
とにかく、読んでいてとても面倒で、盛り上がりもなければ感動の場面もない、強さもなければ面白さもない、と感じるような個人的には合わない作品だけれど、コツコツと一から積み重ねて行くような物語が好きな方には良い作品なのかも知れません。
何でこんなの単行本化したんだろう?