山田拓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一気に読んだ。今の山田拓さんや美ら地球のことはおよそ知っていても、今に至る思いやプロセス(とくに苦労話)はあまり知らず、本書で感じられてよかった。
ひとつひとつの思い(課題認識)が素朴であり、実直だとも発見したし、常に謙虚さもあるし、マーケティングの基本的なフレームワーク(3Cとか)も踏まえているのである。ウェブサイトのPV分析の意義の話も印象的。「パッション」に加えて、無視できない、そうした「基本に忠実」な姿勢はコンサル勤務でも培われたと思われる。
一方、はじめから思いと手法のみで突き進めることができたわけではなく、スタート時は政策(自治体の施策、要は補助金とか)に頼った部分も多分にある -
Posted by ブクログ
山田拓さん、すごい人だ。
・まちづくりという名の観光、結果観光。誘客に力を注ぐことも大事だが、住民の暮らしが何より大切。まちに暮らす人が活き活きしているなら、自ずと観光客が来る。
・人口減少著しい地方においては、新しいビジネスを起こすのに、人材確保が難しい。
・サイトをリリースしてOKでなく、想定しているゲストにサイトに来てもらう工夫、いわば導線づくりが大事。ウェブ広告やメディア露出など。
・多くの現役世代にとって、移住は所得を確保できる見込みがないと難しい。所得水準ではない。いくら移住に興味を持ってもらえたとしても、魅力的な仕事がない、仕事がそもそもない、仕事情報が集約されていないという状態 -
Posted by ブクログ
ネタバレかなりリアルにヒントをもらえた。
企業経営手法、マーケティング手法(スキーム、PDCAプロセス)→地域経営への適用
企業人事部機能→地域全体における移住定住政策
良さは、ヨソモノにより再評価されることで、あたりまえのもののありがたさやすばらしさが発見される。旅行者、なによりそこでその場に生きて暮らしている人を豊かにさせる。豊かはそこで暮らせて、仕事があって、その地に誇りを持てること。
「地方部に移り住むということは、それまでの都市部でのキャリアを捨ててダウングレードするイメージがあるようにかんじられますが、個人的にはその逆で、地方部での新たなチャレンジはむしろキャリアアップを実現する -
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章 グローバルカンパニーと世界放浪を経て飛騨へ
第2章 日本の田舎は世界に通じる
第3章 タダの景色でお金を稼ごう
第4章 大変だけど楽しい田舎暮らし
第5章 企業経営に手法を地域経営に
第6章 日本と世界の田舎をクールに
あとがき
<内容>
タイトルは強すぎる感じがするが、地域活性化について自分の経験を基に紹介している。日本人には何でもない「里山(田舎)」は実は欧米系外国人には「クール」で「素晴らしい」観光スポットである。世界放浪でそこに気づいた著者は、飛騨市でツアー会社を作る。さらにグローバルコンサルティング企業で働いた経験から、地域に食い込み(家族ご -
Posted by ブクログ
岐阜県の飛騨地方に移住して、この場所にわざわざ海外の人が行きたいと思わせるような仕組みを作った山田拓さんの本。
一流大学卒、海外でコンサルを学び、働こうと思えば上場企業に就職することもできた山田さんが飛騨に移住。
いろいろなチャレンジやトライなどもしつつインバウンドを狙ったシステムを作ったドキュメント。
田舎ならではの苦労やら、地域の人々とのかかわり方などもありながらここまで人を動かす力は本当にすごい!
その土地に住んでいる人を心の底から賛同してもらって自らが自発的に動くことって本当に難しい。
それを努力して動かす粘り強さやら自分がまず動くことで見てもらうこと…いうのは簡単だけど実際に動 -
Posted by ブクログ
コンサル会社での勤務経験を経て、夫婦で世界旅行を終えた後に飛騨古川へ移住。日本人にとっては当たり前である田舎の風景を、ツーリズムにおけるキラーコンテンツへと作りかえた全貌を、分かりやすく掻い摘んで説明している。
作りかえたと書いたが、実際に風景を解体して観光向けに改造したというわけではない。むしろ、現存する田舎自体をその地域の強みであることを気づかせ、地元住民や作者の元で働く人の考えを変えたのだ。観光で食べていくためには、まずその土台となる地域の特徴や強みを知らなければいけない。そして作者が強調するように、地道に、そして継続的に運営を行っていかなければならない。また人材の育成も必然である。こ