伊藤瑞彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説として変にリアルで、読書を中断してトイレなんか行くときに、あれ電気使えないんじゃないっけ?などと一瞬思ってしまう。現実に浸食してくる不思議な作品。
主人公のキャラが立ってないのが残念。ストーリー的に傍観者にはなりきれない存在なのはわかるが、変なアイディアを出すのが得意というキャラの裏付けが弱くて、唐突感が強い。技術屋さんってもっと個性的な人たちが多い気がするが。
ヒロインが全然魅力がないのもまたうける。どんな見た目なのか全然想像できない。想像の余地がある書き方をしていない。ヒロインだけでなくこの作品は登場人物の顔が見えてこない。著者が人間の容姿に全然興味を持っていないのだろう。服とか髪型の -
Posted by ブクログ
ネタバレ太陽風の強烈なバージョン、いわば太陽嵐の影響で世界的な停電が起きてから、おおよそ1年間を、ある1人の男の視点で描いている
主な舞台は北海道の斜里町。オホーツク海に面していてあの知床にすぐそば
停電が以前のように復旧するまで数年レベルの時間がかかるとされるなか、周囲の人と交流を深めながら悪戦苦闘してなんとか自活への道を模索する。
電気がないので何も出来ない。人工衛星もやられてしまうので、船・飛行機系もほとんど役に立たない。
そういうシミュレート系の描写は思ったよりも少ない。描かれるのは斜里町と東京で、架空世界科学シミュレートSF小説だと思い読み始めるとと少し拍子抜けしまう。
実際、太陽嵐へ