西東三鬼のレビュー一覧

  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    小説かと思ったらエッセイ!これ全部事実なのか。
    なんと情緒溢れる作品だろう。
    舞台が神戸ということもあり、あのあたりでのエピソードかと思うと感慨深くなります。
    確かに古い文体なんですが決して古臭さは感じないキレのある文章。
    軽い口当たりで書いてるけど決して軟弱ではない文章。
    これは隠れた名作ではないでしょうか。

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    2020年04月10日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    太平洋戦時下の神戸を舞台にした奇書。

    太平洋戦争さ中、神戸トーアロードにある朱色に塗られたホテル。そこには様々な国籍の人々と、娼婦でもあるバーのマダムたちが下宿人として住んでいた。東京を逃れこのホテルに移り住んだ俳人・西東三鬼が描く、ちょっと不思議な人間模様。

    西東三鬼は新興俳句運動の中心人物の一人として、戦意高揚の俳句作成や使う季語すら国から推奨される時代に、厭戦や反戦の俳句を次々と掲載したことから、治安維持法に基づく言論弾圧事件(京大俳句事件)に連座、検挙された人。
    そんな人物が描く戦中の神戸のホテルの住民は「エジプトのホラ男爵・マジット・エルバ氏」「通俗小説のヒロインの様な娼婦・波子

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    2020年04月06日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    戦時下の神戸の下宿屋のようなホテル。さまざまな国の人たちがいて、それぞれの想い強い気持ちがあって、戦争に縛られているなか一生懸命生きている。それを俯瞰に見ている著者の文章が面白かった。解説で人生は近いと悲劇、遠いと喜劇、とあって、面白いと思ったのはそういうことなんだなと思った。続編の戦後編はツライ理不尽な…と悲しくなった。

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    2020年01月20日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    ネタバレ

    まず書いておかなければならないのは、俳人よりも歌人を重視したいと、要らぬ偏見を持っている。寺山のせいだ。
    情けないことだが「水枕ガバリと寒い海がある」しか聞いたことがなく、その句を聞いても、作者に注目したことがなかった。

    が、神戸の、しかもトアロードといえば足穂のだなっ! と鼻息を激しくし、いわばミーハー的に読んだのだ。反省。
    しかし足穂の生年が1900-1977。
    西東三鬼の生年が1900-1962。お、すごい、ニアミス有り得るかも……?
    ただし足穂の神戸時代はおそらく二十歳まで。
    かたや西東三鬼の神戸時代は四十代。
    合わないではないか。
    しかし、神戸のコスモポリタニズム・ダンディズム・モ

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    2020年01月15日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    この夏、神戸の実家帰った帰省中に読んだ。とても戦中戦後話とは思えないような、国籍を異にするユニークな人々と著者の交流が描かれている。エキゾチックな港町は戦中でも健在。特にストーリーを読むことはなくなる流れていく時間と景色を見ているような感じ。

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    2026年08月22日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    戦時中、“東京の何もかも”から神戸に単身脱走してきた著者・西東三鬼が滞在した奇妙なホテルの奇妙な面々。「芝居の建物のように朱に塗られ」(p.10)たホテルには「コスモポリタンが沈殿して」(p.19)いて、エジプト人のホラ男爵やら、闇屋を生業とする“模範的”台湾人青年やら、お大師様の信者である広東人(50歳くらい)やらのエピソードが語られる。空襲でホテルが焼けてからは洋館“三鬼館”に移る。戦後、この洋館を住宅設備の工事会社に又貸ししたら、なぜかその会社で働くことになったり…。
     著者曰く、フィクションではないらしい(「続神戸」の前説に「内容は前編と同じく全く虚構を避けた」とある)が、にわかには信

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    2026年05月16日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    小さい頃から通い慣れた街が、戦時中から戦後はこんな様子だったとは
    食糧もなく、自由もなく、空襲に怯える日々の中でも、外国の人たちと心は自由に生きていた著者。
    戦争の中の現実の生活。
    おもしろく描かれているけどつらいな

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    2024年02月25日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    劇団太陽族「神戸世界ホテル」の原作だということで読んだ。俳人西東三鬼が書いたノンフィクション自伝小説だ。彼自身も治安維持法で京都で収監されていたそうだが、そんな暗さや怯えはなく、脳天気でありながらもその密度は濃く、戦中戦後を生きている。とっても不思議な人だ。

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    2021年09月19日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    第二次大戦下、神戸トーアロードの奇妙なホテル。“東京の何もかも”から脱走した私はここに滞在した。エジプト人、白系ロシヤ人など、外国人たちが居据わり、ドイツ潜水艦の水兵が女性目当てに訪れる。死と隣り合わせながらも祝祭的だった日々。港町神戸にしか存在しなかったコスモポリタニズムが、新興俳句の鬼才の魂と化学反応を起こして生まれた、魔術のような二編。

    多少脚色はあるにせよ、すごい時代にすごい生き方をしている人たちが描かれていて、うわあという感じ。神戸という港町ならではの空気なのかもしれないけど、誰に従うこともなく、のびのびと自由に、まるで天狗のように駆け回るエネルギーあふれた登場人物たちに感嘆してば

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    2020年01月13日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    筆者の暮らすホテルにまつわる人々を冷静に眺め、ユーモアを交えて淡々と。
    物語性が強いわけではないが、戦時下の神戸のふつうのーいや、ちょっと変わった暮らしぶりをサクっと描いている。
    折々、筆者の情け深いところ、優しいところに触れられる文があり読んでいて気持ち良い。
    敗戦前後の話なだけあって正直描かれる事象は暗かったり悲しかったりするのだが、なんというか全体を通して軽い。貧乏しようと人が死ねど軽い。今風に言うと、筆者が“ネアカ”が滲み出ているとおもう。
    戦時の市井の様子がわかる文章は興味深く面白い。

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    2019年12月21日
  • 神戸・続神戸(新潮文庫)

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    現実のお話なのが、虚構であるのか?きっと大変なはずであろう戦中の生活を描いてあるのに悲壮感はあまり漂わない。むしろ色めき、艶のある世界に見える。

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    2019年12月02日