きゆづきさとこのレビュー一覧
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最終巻。
黄金時代のおわり、そして新しい時代の幕開け。いつかは如月達面々にも訪れるであろう選択を、一足先に芦原たちが経験して進んでいきます。
ただ、この選択。人生の一大事の瞬間に思えるけど、実はこの先で何度も訪れるものであるんだなぁ。毎回が一大事で、毎回が過ぎ去ってしまえばそうでもないと感じられることだったりするんだなぁ。それの繰り返し。先生たちだって、そんな毎日ですよ。
そのおわりとはじまりの間を、どう過ごすのか、それが選択の決め手になるし豊富さにもつながるわけなんだ。
高校1年生と3年生という、新生活への期待と不安に翻弄される日々。
その間の高校2年生という、純粋と無謀と傲慢と鬱屈との混在 -
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ネタバレ予想以上にダーク。
「3人の女」「本能と良心」「探し物と呪い」…何をとっても暗く、黒く、救いがありません。
もちろん「彼女達(彼も含むけど)」が救われてくれる事を願ってやまないのですが、いかんせん「探し物」が見つかる気配がない。答えも見つからない。
…本当は色んな人達が助けてくれてるようなのだけど。救われてくれと願っているようなのだけど。
「それからさいごまで」外さなかった手袋が怖くて怖くて仕方ないのです。
とはいえ、旅の途中は辛い事苦しい事ばかりでもなく。
個人的には「絵を描く魔女」の話が好きです。アイロニーも効いているし、何よりクロ達の存在が他の誰かの道を拓いたという事がとても嬉 -
Posted by ブクログ
今回も美術ネタをばっちり入れる縛りを解かないきゆづき先生に拍手。カラーの描き下ろしページも相変わらず手抜きがありません。
サザエさん時空の中でも人が人と関わるなら変わっていくもの。今回も如月たちの少しずつ成長と距離感の変化が描かれています。キョージュが皆を大切に思っている事を語る話が今回一番好きな話です。
男っ気が無いのも無理やりカメラから弾いているのではない点も好感が持てます。
あーさんと魚住はどうなるのかなぁ、あの二人なら恋人同士にならなくても楽しそうなのが巧いというかずるいというか(笑)。あと、奈三子さんがどんどんミリキ的な身体になってきてドキドキします。 -
Posted by ブクログ
ネタバレお久しぶりの3巻。人は誰でもハピネス探すトラベラーの様なモノだから仕方ない。
ストーリー系4コマの中では確実に1段高い所にいる本作、3巻では物語が大きく進んでいきます。伏線の回収が巧みに進み、旅の終着点も徐々に見えてきました。クロとマジョがどういう結論を出すのか、連載再開が実に楽しみです。
キャラクターの内面の変化や掘り下げも上手く、引き込まれます。今回ニジュクがやや置いてけぼりでしたが。イーリ等のチョイ役までキャラがしっかり立っているのは流石です。
死は旅の果てにあるのか、旅する者の背中を追い続けるモノなのか。彼らの物語の最期までお付き合いしたいと思います。