さとうあやのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
トムのお父さんが登場し、アフリカのゴロンゴロン高原を目指すお話。ネコのタクシーの続編。
新キャラメアリーさんの歌っていた「なかよくなれる、なかよくなれる きっと、だれかとなかよくなれる なかよくなろうと思わなければ きっと、だれともなかよくなれる ケンカをするのは、なかよくしたい人ばかり」の歌詞がなかなか良い。
色々な動物と話すトムの様子や結構ぼんやりしているランスさんが面白い。
淡々としつつも大事な言葉がポロポロ落ちてる気がする。ただし、ネコを乗せるネコのタクシー業務は一切ないので注意。
「たいせつなものは、だれにでもかならずあるからです。」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公のケイゾウさんは幼稚園で飼われている鶏です。
話はケイゾウさんの目線で描かれています。
「ケイゾウさんは四月がきらいです。」という章からはじまり、3月までの幼稚園の子どもたちとのやり取りが面白く描かれています。
ケイゾウさんの口調はちょっとおじさん。そこに4月、ウサギのミミが仲間入りします。同じ小屋に暮らす事になりますがあまり仲良くありません。
「ケイゾウさんは遠足がきらいです。」「ケイゾウさんはサーフィンがきらいです。」「ケイゾウさんは飛ぶのがきらいです。」「ケイゾウさんは工事がきらいです。」「ケイゾウさんは朝ねぼうがきらいです。」「ケイゾウさんはかけっこがきらいです。」「ケイゾウさんはどんぐりがきらいです。」「ケイゾウさんは寒いのがきらいです。」「ケイゾウさんは三月がきらいです。」
と章のタイトルはみんな「ケイゾウさんは~きらいです。」なのです。
ケイゾウさんとミミは言葉が通じますが、人間とは通じません。子どもたちが良かれと思いケイゾウさんを飛ばそうと木の上から落とそうとしたとき「(コケコッコー)やだ~」と言ったからと、やめてはくれません。
子どもと一緒に遠足に連れていかれて、子どもが道路に飛び出しそうになったのを止めるためにつつくと、ケイゾウさんが反対に怒られてしまいます。
こんな感じで、子どもたちとのわかりあえない(?)、ふれあいが描かれています。
ケイゾウさんは「~きらいです。」と言っていますが、きっと幼稚園の子どもたちが心配だし好きなのだと思います。3月になると卒園していく子どもたちを見送るのはさびしのでしょうね。
とても面白かったです。
自分が子どものころを思い出しました。わたしも飼っていたウサギと遊びたくて、公園に連れて行き滑り台を滑らせたことがあります。今思うと、なんと残酷な事をしたのだろうと思いますが、当時は真剣に遊んでいるつもりだったのです。
このお話の中に出てくる、子どもたちも一緒です。でも、実は鶏やウサギはこう思っているのかな、と思ってしまう位でした。
幼稚園の子ども達の行動も「そう、そう」と思える感じで面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作は絵本と読み物の中間だったが、本作は完全に読み物になっている。これが読めればどんな本でも読めると思う。物語はトムがアフリカからの招待に応じてに冒険に行く話だが、ところどころでR・S・ガネットの「エルマーのぼうけん」を思い出してしまう。おそらく作者はあの傑作のエッセンスを盛り込みながら、ネコが活躍するストーリーを創造したのだろう。動物たちの愛らしい描写やその特徴を生かした活躍ぶりは両作の共通した見せ場だ。大きな違いは、この作品では人に関するサイドストーリーが多く盛り込まれている点だ。銀行家が秘密を守れない話やランスさんの離婚と再婚のエピソードなどだ。やや大人びたトピックスをいれて、子供っぽさを払拭しようとしたふしが見受けられるが、ここが評価の分かれるところだ。それらのパートでストーリーのスピード感が失われている気がする。前作でも人は描かれていたが、あくまでもトムを通してだった。今作はトム不在の場面も結構多く、トムの活躍を期待している読者としては少々残念だった。ともあれ、子供が読書を楽しいものと感じられる貴重な本だと思うので、永く読み継がれてほしい。