クリントンロメシャのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
すでに目的が何なのか分からなくなっているがやめられない戦争。タリバンがアフガン全土を掌握したあとに読むとますますそう感じられるが、本書の舞台である2009年時点でも「おれたちのキーティングでの任務は、このMRE(携帯口糧)をクソに変えることだ」というくらい泥沼化も見えていた。それでも前線の兵士にとっては上官に疑問をぶつけるのが仕事ではない。
第二次大戦後の日本でも戦友会は一種のセラピーとして機能しているとの指摘(保阪正康?)があったが、本書も著者にとって、戦場の霧を少しでも晴らし、あの日に何があったかを整理・記録して外に吐き出す意味があったのでは。
異常に好戦的なやつとか、隠れていた自軍のアフガン人通訳を見つけて撃っていいいか聞くやつとか、日常生活では関わりたくない連中が優秀な兵士とされる。限られた人数の職業軍人(それも貧しい出自が多い)を何度も繰り返し海外派兵しなければならない状況。それでも極限状況下での兵士たちの連帯は単純に胸を打つ。
しかし四方八方から好き放題に銃火を浴びても持ちこたえるのだし、そんな前哨を何年も維持していただけでも彼我の戦力差はとんでもない。タリバンはどんなつもりでキーティングに全面攻勢をかけたのだろう。航空支援が来たらそこまでなのは百も承知のはず。もっと短期決戦にすべく果敢に突撃できなかったのか。そんなこと考えても仕方ないが。 -
Posted by ブクログ
初めは、個人の紹介が多くて、退屈した話が続き、戦闘がない日の軍隊の退屈な生活の日々、便所の便を受けるドラム缶の処理などは、如何にも嫌な任務だった。初めは、退屈だったが、戦闘が始まり、記述がそこに行くとそこに居合わせた人しか書くことができない。緊迫した状況が伝わってきた。また、まだ、20代で、若いのに、戦闘で足をズタズタにされて、満足に歩くこともできなくなり、また、20代で、戦闘で、命を落として、戦争とは、悲惨と思った。しかし、この著者が書いているように、相手のタリバンの死体を見ても、何も感じないと書いているが、色々理由があるだろが、他人の国に勝手に上がり込んで、戦争を始めて、人殺しをして、また、時に、民衆を巻き込んで、人殺しをして、敵のタリバンがどんな悲惨な死体でも、何も、思わない。また、どんな傷でも、何も感じない。これが、アメリカの考え方、あるいは、兵士の考え方と思った。しかし、この戦闘が終わってから、この悲惨な結果について、分析して、この現場の責任者だった司令官の責任をきちんと問題にするということは、ここにアメリカの合理性とアメリカの軍隊の強さの理由を見た気がする。どこかの軍隊みたいに、下にばかり厳しくて、上の指揮官に甘かった、どこかの軍隊とは、大違いと思いました。
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Posted by ブクログ
映画『アウトポスト』の原作本。
アフガニスタンの辺境に設置された前哨基地でタリバン兵の強襲を受けた兵士の記録。映画だと後半1時間で描かれたタリバン兵強襲を本では9割以上をその描写に使われているから、読むと映画後半シーンの理解度が跳ね上がる。
映画では分からない部分と文章では伝わらない部分の両方があったからセットで楽しめるのが良い。映画初見時でも壮絶な戦闘だなと思ったけど本で読むと更に壮絶で、本を読んだ後に映画を見るとちょっとあっさりし過ぎと感じてしまう。
改めて本で読んで「危機を予測して備え、緊急時の制限がある中でそれぞれができることを実行する」っていうのが規模は違えど非常災害対応に通じるものがあるなと思った。