岩崎秀雄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
生命というものに対する見方、考え方についての本。まず、生命科学、特に著者が専門とする合成生物学の「つくりながら理解する」というアプローチを紹介し、次に、合成生物学が社会にどんな問題を提起するかを細胞をつくる研究会の活動紹介を通して述べ、さらに、生物学・生命科学の思想史の中で合成生物学ひいては生命を理解するということがどう位置付けられてきたかを追う。ここまではかなり科学者サイド。このあと著者は、社会での生命に対する見方、特に美学でのそれが生命科学とどういう関わりを持ってきたかを紐解き、最後に現代の生命に対する見方を考える上でバイオアートが担う役割を宣言する。後半はかなり「文系」。著者は生命に対す