ビル ビバリーのレビュー一覧

  • 東の果て、夜へ

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    そこそこ読めるけど再読は確実にないなー。
    乾いた筆致で淡々と荒事も含めて描写していくクールさは気持ちよく、ギャング世界の荒涼とした雰囲気を描くことに成功している。
    登場人物が魅力に乏しいのが辛い。和気藹々とした感じもないし、わりと早い段階でムードメーカー的なやつが脱落してしまうと残ったメンバー間の会話が少しかったるくなってしまう。
    主人公が選ばれし人間なのも、そうでない弟との葛藤を丁寧に描くということがなされていないため、なんか鼻につくだけになってしまっている。
    黒人文化みたいな色付けもなく、あまり楽しみのない読書になってしまった。いやそれでも読み切れるだけのパワーはあるのだけどね。

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    2020年03月11日
  • 東の果て、夜へ

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    クライムノヴェル。ストーリ自体は奇をてらったものではない。バイオレンスなだけに終わらず主人公への何らかの共感があるとよかったが今作はそうではなかった。全編を流れる緊迫感は読みごたえがあったがラストは好みではないかな。

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    2019年04月28日
  • 東の果て、夜へ

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    ネタバレ

    前半の半人前悪党の少年たちがいざこざを起こしながらだらだらと東に向かっていくくだりは個人的には退屈でなかなかページが進まなかった。
    終盤のイーストの再生物語には惹きつけられ、また、予想していなかった結末までの展開には驚き、なるほど全体としてみると悪くはないと思った。

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    2019年03月08日
  • 東の果て、夜へ

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    イーストとタイが10代であることをつい忘れてしまう。アメリカは本当に州を超えると、全く違うんだな。ペリーと出会ってからは、成長物語と言うより、解説にある通り、イーストの少年時代の、或いは子供としてのやり直しというのがしっくりきた。まあ、大人に利用されているという点では、フィンと同じなんだけど。ロードノヴェルとしては、人との出会いが少ない。まともな教育を受けていれば、まともな大人になれた筈のイースト。そこがタイとは違う。環境が与える影響は大きい。

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    2018年09月14日
  • 東の果て、夜へ

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    このミス2018 海外3位。
    4人の少年が暗殺の命令を受けて旅に出る。
    クライムノベルというより一人の少年の成長物語の感じのほうが強い。
    ただかなり読み進めるのに苦労した。

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    2018年05月26日
  • 東の果て、夜へ

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    文字や文章がバンの車窓から見える景色のように通り過ぎていく。後には虚ろな空間しか広がらない。ページをめくる指が重い。読み進めば進むほど望まない方向へ話がどんどん進んでいく…。イーストがかわいそうでならない。先が見えて来ない…。

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    2018年04月26日
  • 東の果て、夜へ

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    ネタバレ

    最初から危うい感じの4人組。予想どうりトラブルの連続。だんだん追い詰められていく感じで苦しくなり、なかなか読み進められない。
    後半の穏やかな時の流れがよかったが、こんな生活はいつまでも続くわけがなく、やはり旅立ち。
    新しい名前で生きていくイーストに、頑張ってと言いたい。
    それにしても老成した男の子であった。

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    2018年02月09日
  • 東の果て、夜へ

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    序盤はどんな話なんだろうと思いつつ読んでいましたが、読み進めるうちにロードノベル的な面白さに引きこまれていき、後半は一気に読んでしまいました。
    テイストが好みが分かれる作品かもしれませんが、登場人物それぞれの個性と、舞台となる場所がどんどん変わって行くところは個人的にはとても楽しめました。

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    2018年02月04日
  • 東の果て、夜へ

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    原題は<DODGERS>。言うまでもなく有名なメジャー・リーグのチーム名で、旅に出る少年たちが来ているユニフォーム・シャツに由来する。ドジャースがブルックリンに本拠地を置いていた時代、ブルックリンの住人は行き交う路面電車をかわしながら街を往来しなければならなかった。そこから、ブルックリン地区の人々を 「路面電車をよける (dodge) 人たち」 つまり、 「トローリー・ドジャース」と呼んだ。チーム名はそこから来ていると言われている。

    少年時代、ドッジ・ボールが苦手だった。最後に一人残って逃げてばかりいると、味方の外野から「早く当たれ」とやじられる。ゲームが早く終われば、はじめからもう一回で

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    2017年10月28日