小竹由美子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
帯で西加奈子さんとブレイディみかこさんが激賞していたので読んでみた。
宗教と世俗との折り合いや人種の違いといった本書のテーマとなる問題はなじみがないが、悩みの果てにトリッキーな行動を取り、自分を曲げないのでちっとも成長しない登場人物たちは、面倒ながらも愛せる。
歴史上は「馬鹿者」「臆病者」と思われているマンガル・パンデーをサマードはものすごく信じていて、一冊だけども彼を「独立への基盤」と記載した本もあることが、どんな人間でも誰かは受け入れてくれるということを象徴してるのかな?と思った。
「アーチー、アーチー、アーチー、アーチー」
「ミスター・ヒーロー」
「君はどうもわからん男だなあ、アーチー -
Posted by ブクログ
アップル島(マラガ島)に住む少数の住民が一定の秩序を保ちコミュニティを形成して平和に暮らしていたが、所属のメイン州政府より強制的に退去させられる過程が表現されている。
本土に迷惑をかけている訳でもなく自由が尊重されるコミュニティを、本人達が納得いく説明もなく消滅させられる抗えない不条理、エデンと称される園の行く末が住民に寄り添う視点で書かれている。
著者が出身のアメリカのマサチューセッツ州の隣の隣、メイン州キャスコ湾にあるマラガ島(Malaga Island)が舞台、史実に沿うストーリー。
20世紀後半からはこのコミュニティの強制消滅は、間違った政策だったと認識され、後に州政府自身が公式誤 -
Posted by ブクログ
短編の名手。著者近影から、優しげで快活そうなおばあさんのイメージがある作家。この方の短編集は、なぜか癖になる。起伏の少ないストーリーだが、繊細な文章をしっかり読んでいかないと、物語はいつのまにか大きな転換を迎える。その瞬間を見逃さないように、注意深く読む。ヒタヒタとした読書感が、癖になる。
いくつも気になる話はある。どれも心が少しだけきゅっとなる、居心地の悪さがある。なのに次の話も読みたくなる。癖になる。好き。
ただ…読書の合間に、作家のことを調べていたら、再婚後の次女への、いまでいうネグレクト?のトラブルがどうやらあったらしい、ということを知ってしまった。夫にも依存気質だったか。良い作品