今西薫のレビュー一覧

  • ハムレット 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈5〉

    Posted by ブクログ

    「逃げるは恥だが役に立つ」という言葉が象徴するように、現代はしなやかに、柔軟に生きることが正義とされる時代です。しかし、この『ハムレット』を読んで突きつけられたのは、愚直なまでに正義のために命をかけ、ボロボロになりながらも運命に立ち向かう「一生懸命さ」の圧倒的な熱量でした。

    復讐に悩み、狂気を演じ、最後には命を落とす。効率や損得で考えれば、彼の生き方は「間違い」かもしれません。それでも、自分の信念を貫こうとする魂の叫びには、時代を超えた普遍的な感動があります。適当にやり過ごすことが良しとされる今だからこそ、何かに命をかけるほど必死に生きるハムレットの姿が、より一層眩しく、尊く感じられました。

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    2026年04月22日