あらすじ
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七五調シリーズも〈5〉になった。試行錯誤の結果、良くなってきている。散文形式の筋をただ追うだけの訳ではないので、最初は抵抗感があるかしれない。シェイクスピアの作品自体、英文の「劇的詩」である。訳は近松門左衛門的な「日本の劇的詩」なのである。シェイクスピアの全作品の中で傑出しているのは『ハムレット』である。その理由は作品の中にある作者の「人生論」だ。そこに我々は共感し、感動し、学び、生きる指針を見出せるからだ。文学や演劇には大切な役目がある。それは「鏡」の役目だ。時代を映し、読者や観客の内面を映し出すもの。『ハムレット』の中には高品質の「(受け手の内面を映す)鏡」がある。ハムレットの「狂気」という屈折する鏡まである。受け手はそれに自分を映し出してみて、自分の知らなかった自分を発見できるのかもしれない。シェイクスピアの登場人物の提示する「宝」を発見できれば、人生が有意義なものになるに違いない。
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Posted by ブクログ
「逃げるは恥だが役に立つ」という言葉が象徴するように、現代はしなやかに、柔軟に生きることが正義とされる時代です。しかし、この『ハムレット』を読んで突きつけられたのは、愚直なまでに正義のために命をかけ、ボロボロになりながらも運命に立ち向かう「一生懸命さ」の圧倒的な熱量でした。
復讐に悩み、狂気を演じ、最後には命を落とす。効率や損得で考えれば、彼の生き方は「間違い」かもしれません。それでも、自分の信念を貫こうとする魂の叫びには、時代を超えた普遍的な感動があります。適当にやり過ごすことが良しとされる今だからこそ、何かに命をかけるほど必死に生きるハムレットの姿が、より一層眩しく、尊く感じられました。