杉谷庄吾【人間プラモ】のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2巻は更に狂気だなぁ…。
はっきり言って超面白いというか、引き込まれる作品…なのですが、余りにしっくり来過ぎて、「…この面白さは分かる人間にしか分からないものじゃないのか」と何か疑ってしまう心境に。
というのも、1巻の時点は「映画しかない青年」どまりのジーンが2巻では完全にダメ人間…いやむしろ人としてアカン事をやらかしてるわけでして。絵柄とテンポの良さ、そして展開の妙でマイルドになってますが…これもし自分がポンポさんの立場だったら…とか考えると、ジーンに感情移入どころか嫌悪感抱く人もいるんじゃないかなぁ、と。
そんな社会不適合者が映画制作を通してモノづくりの楽しさと仲間達との協力の大切さを知っていく…って話でもありませんしw
いわゆる真っ当なカタルシスはありません。ひたすら「映画を作る」という「行為」に呪われ、それに人生の全てをなげうっている…およそ真っ当とは言えない日々を描いている作品と言えるのではないでしょうか。
…と言って、いわゆるアウトローもの、普通の生活とは違う非日常ものとしての面白さが主題なのかというと、もちろん違います。
何が面白いのか。何が私の胸をワクワクさせるのか。
それは、名声でもなく恵まれた環境でもなく、ただひたすら「自分の好きなものを作りたい」という直向きさや純粋さ。
そして打算も妥協もなく、迷い、足掻き、少しずつ積み上げていく「パーツ」が組み上がって「何か」になる高揚感。…まさに創作の楽しさを追体験するような感じが好きなんじゃないかと思います。
…そう考えると、「何かを作る」事の楽しさを知ってないとこの作品の狂気を楽しむことはできないのでは…なんて思ったりもするのですが。
と。
そういう話はさておいたとして、色々楽しいとこはいっぱいです。
とにかくジーンのダメっぷりは最高。先に言ってる事と矛盾する気もしますが、ジーンがダメ人間だからこそ、たった一つ輝ける映画製作の場でテンション上げまくってる姿を受け入れられるっていうのはありますよね。
…もしミスティアさんが「あの映画」の脚本を書いたとしたら、ちょっと受け入れにくかったかもしれない(人は完璧なものを愛せないw)。
今回(2巻)は基本的にポンポさんがジーンに押され気味で(それが面白いわけですが)確かに彼女のフラストレーションも高まろうというもの。そこで叩きつけてくるあの作品…がまた実に面白そうでたまらない。
作品の云々を描くのではなく、「作品の面白さ」を凝縮して描くことで見事に興味を惹き付けてくれてます。
そうそう、黒髪ツイテはこうでなくちゃ(どういう見解か)。
ミスティアの美しさ、ナタリーの可愛らしさ、これがかけ合わされば、そりゃ当然素晴らしいと言わざるをえないだろうて。…なんかもう完璧にジーンのナタリーフラグはへし折れてる気がしますがw
…そんなジーンがこの映画を撮った、っていうのが、まさに創作の妙というか不思議なところですねぇ。
どんなに呆れ果てていても、ジーンを監督としては認めている、という時点でナタリーも大分アレなんでしょうけれどw
そんなこんなでほんっとに楽しい一冊ですが、一番好きなシーンは…。
最後のポンポさんですかね。
これに勝る賛辞はあろうか、いやない(ウヒ…
ナチョス。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ続編が出ていることを(ついでにスピンオフが連載されてることも)知らなかったので本屋で見つけて驚いて即購入。
ジーン監督の挫折?と新たなチャレンジ。ポンポさんは相変わらずカッコいい。面白かった。
ジーン監督の脚本は、ポンポさんのMeisterと同じように当て書きなのかなあ。ミスティアは次の夢への第一歩が叶って良かったね。
カラー絵のインパクトは1巻の方が上だった、というか1巻はカラー絵がお気に入りで本を買ったのだけど。
ポンポさん解説のお話の作り方が面白かった。
あとがきで、1巻描いた後は続編を描くつもりは無かった的なことが書いてあるけど、それでも続編をこうして描いてくれたのが嬉しい。まだまだ続きを読みたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ期待通りの紙媒体化!
見開きで「あのシーン」を見れる迫力!!
pixivで無料公開されていたweb漫画の書籍化。
「無料で読めるものをわざわざ有料で買う必要があるのか」って問われれば、「そりゃあるよ」。
詳細に理由を答えれば、冒頭に書いてる「あのシーン」を本として見たいって気にさせるからですよ。原作が。で。実際にグッときます。何度も読んだから、どこでそのシーンがくるのか分かっていても息を飲んじゃう。楽しみにしてたから。
ただ、元々このサイズ(A5版)を想定していなかったか、もしくはwebで読む場合の最適比として描かれていたからか…理由は分かりませんが、上下のスペースに空白があります。勿体ないなぁと………あ、いやこれ、シネマサイズってことか? だから段々違和感なくなっていくの…?(ぶつぶつ)
書籍化の云々はこれくらいにして、作品の中身については…やっぱり面白い。
ある意味、「現実はこんなんじゃない」という事情通の批判は免れない展開ですが、裏を返せばエンターテインメントとしてこうじゃなきゃならない、っていう王道を貫く実に気持ちのいい物語。
更にそこに「創作の狂気」を加味している所がこの作品の最大の魅力。
そう、この話の登場人物は誰も彼もおかしい。
「そうじゃない人」から見ると常軌を逸してる行動、価値観がどのキャラにもあります。ミスティアさんは割と真っ当な方ですが、それでもサプリと栄養ゼリーを主食に孤独なトレーニング漬けの日々とか…常人ではない。
映画を作る、誰かの人生を表現する…そんな事に憑りつかれてしまった人たちの生活が…実に魅力的というか、ピンとくるものがあるのですよね。
流石にジーンほどのトリップはかなりアレですが…w
で。
書籍として買うメリット。描き下しですが…。
最高。ホント最高w
カバー下なんて最高過ぎて…これぞ「創作の狂気」だわw