ゴミ袋に包まれた切ない姿や、バイク転倒の自虐写真で話題になったおばあちゃんの写真集。
この本の評価が高いのは、可愛いお年寄りが作ったから甘々なんだろうかと確かめたい気持ちで手に取った。
まず本の装丁に難があったのが残念だ。
写真が見開きにかかり、大きく本を開くとノドの糊が剥がれて紙が白く剥けてしま
...続きを読むうのだ。せっかくの写真集がもったいない。たまたま不良品だったのかな?
本書の内容は主に室内写真のようだ。
接写で小物を写した綺麗めの写真とポエム。好みは別れるだろう。
しかし特筆すべきは発想力で、「ヒレ」、「すーいすい」など被写体への一工夫にハッとさせられる。
ノリツッコミのような詩も相まって、可愛らしさが加速。
詩の内容は表題にあるように、一人じゃないという気持ちのこもったワードが多々登場するため、逆に寂しくなってしまう。
著者は虹色が好きなのだろうか、グラデーションがかった作品が多い。
個人的には爽やかな「洗顔」が好き。
84ページからはおなじみのあの写真群である。
パワフルで面白い方だなと思わせてから、表題の由来が明かされる。
この本を写真集として、著者本人の人柄や情報抜きに評価するのは無理だなぁ。
生涯現役で楽しんでほしいと願う。