武藤北斗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネットのニュースで記事を読んで、なんて理想的な会社!と思った。「パプアニューギニア海産みたいな会社」でネット検索までしたり(笑)そこで、本が出ていることを知りさっそく読んでみた。
読んでよかった。
ただただ自由だねーいいねー、ではなく、そこに至るまでの様々な出来事、工場長の思いなどがいくつも重なって今の働き方があるんだとわかった。
食のことや環境のこと、子育てのことなど、まさか自由な働き方の話からそこまで話が広がるとは思ってなくて、嬉しい誤算だった。
子供が体調を崩して休みたいとき、会社への連絡がどれほど緊張するか…子供の体調を心配しながらも、その日やるはずだった仕事の引き継ぎなどのあれや -
Posted by ブクログ
大阪にある水産品加工会社「パプアニューギニア海産」の工場長、武藤北斗氏の著書。個人の働きがいと会社の業績の関係については、自分も悩んだ事があったので大変興味深く読んだ。
この会社では、出勤日や出勤時間をパート社員自身が決めるフリースケジュール制度や、嫌な仕事はやってはいけない規則、そして無断欠勤を認める規則など、常識では考えられない就業規則を導入しているのだが、結果的に生産効率がアップしているらしい。
武藤氏は東北での震災を経て大阪へ移住するのだが、再出発を始めた矢先に前工場長に退職されてしまったのがきっかけとなり、従業員の働きやすさを一番に考えるようになった。単純にルールを無くしたわけで -
Posted by ブクログ
生きることと働くことについて、仕事という面だけでなく食べるものを選ぶということや原子力エネルギーに関する視点からも様々な問いかけをしてくれている本。
「人は管理しないとサボる」「嫌なことでも仕事であればやるべきだ」といった思い込みが、どこかでまだ自分の中にも隠れているような気がした。そして社会も、そういう思い込みのもとに色んなルールがまかり通っていて、そのひずみが表れてきている、それが今の働き方改革の現状とそれに対する違和感なんじゃないかなぁと思った。
本来、人は自ら成長したいと思うものだし、好きなことなら一生懸命やるし、誰かの役に立つことを喜びだと感じるはず。そういったプラスの面にしっか -
Posted by ブクログ
パプアニューギニアから持ってきたエビを加工する工場で、パート社員に「フリースケジュール」という好きな日・時間に来て働ける制度を導入した社長さんが、その導入の経緯や思い・工夫を纏めた本。
働き方改革的な流れで色々な変革が叫ばれていますが、結局そんな改革の先に求めるのは、本著のタイトルにもある「縛られない働き方」なのかもしれません。
テレワークは場所に縛られない働き方ですが、この工場の場合は勤務時間に縛られない働き方。工場の稼働時間は8時半~17時と決まっていますが、パート社員は好きな時間に来て働くことができ、欠勤時は勝手に休めてむしろ連絡しちゃいけない。ICTに頼らずとも、工夫で新しい働き方を -
購入済み
この本は40歳の実質経営者が若い子育てパートさん達が居心地良く働ける職場づくりをしていく様子を綴ったものです。働く者の希望を全て叶えているとはいったいどういうことなのか、試行錯誤し綿密に話を聞き取って実行していきます。
辛い震災の被害。なぜ大阪で避難生活をし工場を再出発させたのか。取り扱っている天然エビに纏わる特別な事情など。著者の経営理念と様々な条件が重なって働く者が何のプレッシャーもない工場になっていきます。
平易な文章でとても読みやすく親しみやすいです。普通の働き方しかイメージできない人には、この全く反対の取り組みは頭の中の枠をはずしてくれます。
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Posted by ブクログ
昔に比べてシフト制度で働いている方って本当に増えましたよね。私もその一人なのですが、どうにも「月~金、9時~18時、休日:土日祝」という働き方をしている人と自分を比べて、引け目を感じてしまうことがよくあります。シフトで働いていると「時間がかぶらないからあんま話さない人がいる」「時間帯で作業内容が違うから挨拶以外話すことがない」といった話はよく聞きますが、お互いの人となりが分かりにくいぶん文句も言いやすいというか、お互いに不満の矛先が向いてしまいがちで、そのせいで雰囲気が良くないというイメージがついてしまうのかもしれません。
この本はそんなシフト制度のもとに生きる方や、シフトの管理をすることが