大阪にある水産品加工会社「パプアニューギニア海産」の工場長、武藤北斗氏の著書。個人の働きがいと会社の業績の関係については、自分も悩んだ事があったので大変興味深く読んだ。
この会社では、出勤日や出勤時間をパート社員自身が決めるフリースケジュール制度や、嫌な仕事はやってはいけない規則、そして無断欠勤を
...続きを読む認める規則など、常識では考えられない就業規則を導入しているのだが、結果的に生産効率がアップしているらしい。
武藤氏は東北での震災を経て大阪へ移住するのだが、再出発を始めた矢先に前工場長に退職されてしまったのがきっかけとなり、従業員の働きやすさを一番に考えるようになった。単純にルールを無くしたわけではなく、武藤氏とパートの皆さんとの信頼関係の上に成り立っているのが非常に印象的だった。
おそらくこの会社が取り組んでいるのは、働き方改革の最先端の形なのだと思う。決して会社の規模が小さいから出来たという訳では無く、経営者としてのブレない信念が可能にしたのだ。働く人が幸せで会社の業績も上がれば、こんなに良いことは無いんじゃないかな。