墓田桂のレビュー一覧

  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    難民問題
    イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題
    中公新書 2394
    著:墓田 桂
    紙版

    本書は大きく3つに分かれる

     1 難民とはなにか 古代アジア、古代の日本を含めて、難民そのものにものさしをあてる
     2 2015年シリアを中心とするイスラム圏から欧州への難民の動き
     3 難民政策を考える

    気になったのは、以下です。

    ・難民の受け入れに積極的だった、メルケルは、シリア人からは、「慈悲深い母」と称えられていた
    ・世界各地の情勢が厳しさを増すなか、難民の流出はやむところをしらない
    ・自国の安全、社会の安寧、国家の財政を考えた時、「他者」に対して無制限に善意を示せる状態にはない

    ■難

    0
    2024年03月26日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    難民問題に関して冷静な見地からまとめられていて、ヨーロッパの苦悩や慎重な日本から、理想論ではなく現実味を踏まえてどのような策をとるべきか考えている。
    難民認定が政治的で他国の内政を評価するものであること、日本から難民申請する者がいること、理想のもとやり過ぎたボロが出てるヨーロッパ、日本は難民条約からの脱退も含めた現実的な難民政策を講じるべしといった意見は初めて知って勉強になった。

    0
    2017年04月14日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    ドイツを中心とする難民を受け入れているEU諸国
    イスラム圏からの難民との宗教的問題
    そこから日本は何を学び、どのように対応していくのか

    0
    2016年11月04日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    国家の限界や安定、という視点から難民問題を考えたことがなかった。
    たしかに無制限に受け入れると、国民の間で軋轢が生まれる可能性や国の破綻の可能性がある。
    ただ、とはいえ難民をすべての国が放っておいたらどうなるのか、と考えてしまう…

    0
    2020年05月03日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    難民・密航業・人道支援の構造上の問題とか日本の難民認定数が少ない本当の理由が興味深かった。作者は結構リアリストで読んでで偽善を感じなかったので、偽善者社会学者大嫌いな人にもおすすめです。

    0
    2020年03月10日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    難民を受け入れることは人道的側面から見れば素晴らしいことかもしれないが、現実的に起こり得る諸問題、実際に起こっている問題、そして各国の政策と困惑が見えてくる。

    0
    2018年05月20日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    とても勉強になりました。読んでよかったです。新書という制約の中でこれ以上のものは望めないと思いました。

    0
    2017年01月11日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    墓田桂(1970年~)氏は、フランス国立ナンシー第二大学博士課程修了、外務省勤務、アテネオ・デ・マニラ大学客員研究員、オックスフォード大学客員研究員、法務省難民審査参与員等を経て、成蹊大学教授。
    難民問題は、過去数年に亘り、国際社会やその受入国となってきた先進各国の国内政治を動かす主要なファクターとして、米国のトランプ前大統領の誕生や、欧州各国でのポピュリズム政党の大躍進の背景のひとつとなっているが、私は基本的には、世界中が内向き・排他的な思想に傾斜していく流れに強く懸念を抱くひとりである。
    一方、著者は、「この本は葛藤の産物である」と語っているように、理想主義と現実主義の双方の視点を踏まえつ

    0
    2017年03月25日
  • 難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題

    Posted by ブクログ

    難民問題とそれに対応する国際的枠組み、EUの対応、我が国の対応が総花的にまとめられており、難民問題を知るためには一読する価値はある。
    本書の立場は現実主義に立っているので、抜本的解決を!とか難民をもっと受け入れるべきだと考える人にとっては受け入れづらい内容であるとは思う。しかし、現実に難民を受容して国の安寧秩序を脅かすことはなかった例は聞かないので、このような現実主義は理解できる。

    0
    2016年11月21日