小松貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書でも注意しろと書いてあったが、子供の頃アメンボウのことをミズスマシと言う人が沢山いて、しばらく間違えて覚えていた。
本当のミズスマシは見たことがないか、見ても単に「虫」としか思わなかったのだろう。
小さい頃は東京の住宅街である中野区に住んでいたが、今と違って自然がたくさん残っていた。
近所のキャベツ畑にはモンシロチョウの幼虫がいて沢山家に持ち帰ったもんだ。
人が入れる土管があった空き地の草むらにはイトトンボがいた。
哲学堂公園の沼ではヤゴをつかまえて、トンボになるまで観察したこともいい思い出だ。
家の周りの木にはクワガタやカブトムシがいたし、あの奇麗なタマムシも見たことがある。
ミノム -
Posted by ブクログ
先日、NHKのラジオ聞き逃しサービスで、著者の話を聴く機会があった。
前の職場の先輩が昆虫博士だったこともあり、勤務していた施設に来館された折、会釈したことを覚えている。その時は、今までみたこともないアリの巣に寄生する土壌昆虫の写真をみて、こんな写真どうやって撮るんだろう?とボンヤリ想ったぐらいだった。しかしラジオ番組を聴いていて、すっかりその語り口に魅せられ、どうやったらこのような虫博士が誕生するのかしら?と、生まれ育った背景や昆虫博士になる契機となった出来事がいよいよ知りたくなって、手に取ったのがこの本である。
元同僚であり先輩であったN博士がいなければ、この本を手にしていなかっただろう。 -
Posted by ブクログ
アウトドアマンや猟師、隠遁者を描いた話が好きなので、タイトルに惹かれて手に取る。
本を開いたら、口絵にいきなり「シジュウカラの雛に寄生するハエ」とかの写真が出て来て、あ、やっちまった(いけない本を開いてしまった)・・・と思ったのが第一印象。
著者は昆虫学者(博物学者)で、「アリヅカコオロギ」を中心に、日本の裏山にいるような(と言うとありふれたつまらないものと最初は思うわけで)虫たちの生態や苦心の発見譚をめんめんと綴る。学術書ともエッセイ集ともつかない。まさに裏山の奇人(著者自身のこと)の書である。
学名や詳細な参考文献リストが載った本でありながら、「どういうことですかバアサン」とか「マル